約 2,552,024 件
https://w.atwiki.jp/poem_toukou/pages/323.html
前へ ← 1 2 3 → 次へ 作品 ■▲▼ milky way 孤独が代わる代わる囁く。 「これでいいの?」 「今ならまだ間に合うわ。出直しなさい」 街角には花束。 涙もいつかは乾き、全てが過去になるのだろう。 554 名前:名前はいらない [sage] 投稿日:04/10/31(日) 12 20 13 ID /foceI3h 【コメント】 596 名前:Canopus ◆DYj1h.j3e. [ ] 投稿日:04/11/04(木) 20 51 07 ID PGEl5y3V 554 天の川つーより、ぼくは事件や事故の現場に花が活けてあるよね、それ を連想したなあ。それと天の川のイメージを繋ぐのに苦労してる。 610 名前:C ◆7sqafLs07s [sage] 投稿日:04/11/06(土) 18 53 53 ID l9N+m/jw 554 milky way 孤独は囁くだろうか。少なくとも僕の孤独は呟く。囁くのは孤独から抜け出したいと思う自分だ。 そして一歩。その一歩が道になる。餞別として用意された花束。僕は疑ってその花束を手にしないだろう。 涙は乾く。しかし涙を終えることはできるだろうか。全てが過去になったとき、僕は生きているだろうか。 それらの疑問と不安を胸にした僕は、空を見あげる余裕もなくただ足元を見つめる。 だからそんな僕は見ることもないのだ。その天の川を。 ■▲▼ フロントガラスに霜が降りるころ ラムネビンアスファルトに叩きつけて 取りだしたビー玉 そいつは一日十日千日 時が立つほどに研ぎ澄まされて 純粋さを増してんだ 真夜中のネオンと星 どっちが美しいかってお前に聞いてみたいね 本当は答えなんて どっちでも構わないんだけど 雪が降る日の予想が90%の的中率だとか 冷えた空気に映える白いヘッドライトが好みだとか 真夜中凍えるようにしてフカす煙草が旨いとか とても大事だけどビー玉割れたっていいし カタチじゃないって知ってるし アスファルト踏みしめるときだけ 浄化されてんだ 何が大切かなんてどうだっていいだろ お前ならそう言うだろ まっすぐ進めば届くんだろ THANK YOU MY FRIEND 3、2、1 お前のカウントで また今日も地面を蹴り上げるんだ 556 名前:フロントガラスに霜が降りるころ [sage] 投稿日:04/10/31(日) 18 17 56 ID IiMSQ6by 【コメント】 596 名前:Canopus ◆DYj1h.j3e. [ ] 投稿日:04/11/04(木) 20 51 07 ID PGEl5y3V 556 「純粋さを増してんだ」は、なかなか書けないね。いいことばだと思う。 ただ、かなり粗削り。「THANK YOU MY FRIEND」は詩の世界をコワしてるし、 「大事」「大切」の重複など、もちっと気をつけたいね。 610 名前:C ◆7sqafLs07s [sage] 投稿日:04/11/06(土) 18 53 53 ID l9N+m/jw 556 フロントガラスに霜が降りるころ これは 552への返歌として読んだ。閉ざそうとするむかしの言葉に突きつけられたいまの言葉。 都会の夜景の美しさは星達の輝きに決して劣らない。むしろそれらを比較すること自体が ある種の欺瞞に満ちている。そこで「本当は答えなんて/どっちでも構わないんだけど」となる。 ただし「割れたビー玉でもいいのならそもそもビー玉なんていらないんじゃないか」と問われたときの答えだけは やはり探しておかないといけないだろうと思う。そのくらいの範囲で「何が大切か」を決める必要はある。 「お前のカウント」だって「俺のカウント」に変えないといけないだろう。 911 名前:ヒヨッコ ◆SLl1WIc.dY [sage] 投稿日:04/11/07(日) 17 58 55 ID gU+tAgGY フロントガラスに~を書きました。 まだ詩というものに触れて間もないのでここに投稿させてもらうのは 早いかとも思いましたが、ここの方の批評をどうしても頂きたくて こちらに来ました。 そしてやっぱり良かったな、と思っています。 批評して下さった方、ありがとうございました。 とても勉強になりました。 ■▲▼ 地の果て なあ血だるまー 結局俺達死ぬんだろうな お前は血だるまだし 俺は血みどろだし ち、血みどろ 怖いよ 怖いよ おいかけてきたよ 怖い? 怖いとか そ、そういうの俺、 もう、わ、わっかんないんだよねー あははお前 ざくろみたい なあ血だるまー 557 名前:地の果て [] 投稿日:04/11/01(月) 19 27 56 ID CCAapmzI 【コメント】 596 名前:Canopus ◆DYj1h.j3e. [ ] 投稿日:04/11/04(木) 20 51 07 ID PGEl5y3V 557 血だるま君と血みどろ君の会話ですか…。うーん、ナンセンスだねえ。 うん、こういう詩もアリだねえ。お題には沿ってないような気がすんだけど。 598 名前:名前はいらない [] 投稿日:04/11/05(金) 04 26 47 ID DtJw8NJV 3点 557 :地の果て : するっと、喉を過ぎていく感触。一気に読んだ。 613 名前:C ◆7sqafLs07s [sage] 投稿日:04/11/06(土) 19 15 42 ID l9N+m/jw 557 地の果て 思わず笑ってしまった(もちろん良い意味で)詩ではあったが「道」は何処にあるのだろう。 タイトルと「結局俺達死ぬ」事実だろうか。そこらへん「わっかんないんだよねー」 926 名前:心霊写真 [sage] 投稿日:04/11/08(月) 00 13 23 ID 9qz31Ji1 失礼します。 審査の方々、ありがとう お疲れ様です。参考になります。 ごめんなさい。三つ投稿してました。題出した手前、 投稿の少なさにびびって思わず奮起の気持ちで(言い訳) もうしません。ほんまごめんなさい。 ななほしさんへ 557「地の果て」書く方もするっと一気書きでした。 Canopus さんへ 574- 581「夢の住人」どうにもまとまらず無念です。 Cさんへ 551「道化」にわかアングラ好きの甘さが詩にも出たようです。 MUJINAさんへ 難しい題出して後悔。一本道」って曲聴いてて皆の道を読みたくなり。 GONさん、Canopusさん、固有値の作者さん、おめでとうございます。 誰がどれを書いたかって結構楽しみ。全員後書きしたらなあ。。。 【得点】 4点 ななほし ◆lYiSp4aok.:3点 Canopus ◆DYj1h.j3e.:1点 ■▲▼ 道 アスファルトの感触がおかしい バス停までの道 靴が3センチほど沈みこんで消える音 ちふ 周りが白化して 上下左右もなく歩く もうそろそろ バスがくるころ あきらめて楽になった 558 名前:道 [] 投稿日:04/11/02(火) 02 00 49 ID 3r43e/LE 【コメント】 599 名前:ななほし ◆lYiSp4aok. [] 投稿日:04/11/05(金) 04 30 31 ID DtJw8NJV 1点 558 :道 : アスファルトの柔らかい。……感触がある。特に読後感が残らなかった。 「ちふ」 < ちょっと意味がわからないが……誤字だったら邪魔にならない良いタイミング 「楽になった」< この印象は強かった。 613 名前:C ◆7sqafLs07s [sage] 投稿日:04/11/06(土) 19 15 42 ID l9N+m/jw 558 道 道を人生と比較するとどうしても死という終焉が見えてくるわけでそのような詩が多いわけだが せっかく詩という虚構の世界で「生きる」のだから死を超えるようなものがもう少しあってもいいと思う。 僕はむしろバスに乗っている他の乗客たちのことが知りたかった。 バスの運転手のことも、そのバス停の名称も、バスの行き先も知りたかった。 【得点】 1点 ななほし ◆lYiSp4aok.:1点 ■▲▼ 海を渡る 「線路の上を歩いて海を渡る それ自体はけして珍しい行為じゃない だが心してきいてほしい 次の駅にたどり着くことのできる者は きわめて稀である 「大洋をどこまでも縦断する一本の直線 それは島嶼 それは紡がれたかぼそい蜘蛛の糸 それは単純で最大のシナプス それは人類に残された最後の自己主張 「必需品 まずは一本の水筒と 絶縁体の手袋と靴を用意すること 線路は帯電していて触れると必ず体を蝕む また駅間の距離は定かではないが 夜通し歩いても二日は優にかかる 「海洋特急は週に一本 なぜか南回りの便だけだ 列車がやって来るまでに海を渡らなければ 運命はサイコロのように決まってしまう 「線路のまわりの波はおだやかで はるか向こうには灯台がかすんでいる 口笛を吹きながら渡った 太陽と空と海と線路と 旅の道連れにウミネコの鳴き声と 駅までの道のりはけして長くはない 「妨げとなるのは高波だけではない 強い紫外線と海風は確実に体力を消耗させる 線路は常に横揺れをくり返し 海を渡るわれわれを拒絶するかのようだ 「そして今やかなしいことに イルカもクジラも人類の敵なのだ 彼らに見つかったら最後 四肢から徐々に喰われて 私の存在した証はどこにもなくなってしまう 「ここの生活には満足している それなのにどうしてだろう 駅がぼくをいざなうんだ 旅に出ようとぼくをいざなうんだ 「海を渡るには駅を見つけなくてはならない 駅の正確な場所は誰も知らない 規約上は誰にも訊いてはならない 秘密裏のうちに目くらめっぽうに 探す 薔薇の薫りのする方へ 「駅員は親切に旅の手ほどきを教えてくれる 最低限の必需品まで揃えてくれる 駅員はパトロールも兼ねていて 線路を歩いて海を渡る者を取り締まる 彼らはためらいなく密航者を射殺する 駅に駅員のいたためしはなく さびれたプラットホームがぽつんとあるだけだ 駅は存在しない 「遠くで 海洋特急の疾走する音がきこえる 姿をみたことはない 音だけの幻の列車だ 私は思い出すかつて私の成し得なかったくさぐさを ユニゾンのこだまはいつまでも続く後悔のように 「ぼくははだしで 海上のプラットホームに立っていた これからぼくの渡るまっすぐな線路だけを見ていた 次の駅は かすんでまだ見えない 歩きはじめる 「ぼくは駅を知らない ぼくは線路を知らない ぼくは海洋特急を知らない ぼくは海を渡るすべを知らない ぼくの眼前にひらけた道を知らない ぼくは海を知らない 知らない。 559 名前:海を渡る:1 [sage] 投稿日:04/11/02(火) 02 52 20 ID 7eKddJZf 560 名前:海を渡る:2 [sage] 投稿日:04/11/02(火) 02 53 37 ID 7eKddJZf 561 名前:海を渡る:ラスト [sage] 投稿日:04/11/02(火) 02 54 43 ID 7eKddJZf 【コメント】 598 名前:名前はいらない [] 投稿日:04/11/05(金) 04 26 47 ID DtJw8NJV 2点 559-561 :海を渡る:1 : 何だろう? と引き込まれた。 最後まで読んでしまった。なんともいえない…… 読後感が残った。 604 名前:MUJINA ◆iXws.WGCLY [catwalk7@nifty.ne.jp] 投稿日:04/11/06(土) 01 28 24 ID goCZLDPA 559-561 海を渡る 歩いて海を渡る――イエス・キリストじゃああるまいし、渡れるわけねぇだろ。 何? 線路の上を歩いて行くって? 海底トンネルか? 違う? 海洋特急だぁ? 何だ、それ。聞いたことねぇぞ。東京駅の何番線から出てるんだ? 「海洋特急は週に一本/ なぜか南回りの便だけだ」 それじゃあ、来週まで来ないっていう寸法か。それなら オイラ歩いて渡るよ。線路の上を。えっ!命がけだって? 駅員が銃で射殺するって!? ふざけんなJR。国土交通省に訴えるぞ。それならオイラ行かない。それでも君は行くのか。 おい、やめときなよ、殺られちまう。引き返せ。帰ってきなよ。カムバック。カンバック カ○○○○! 613 名前:C ◆7sqafLs07s [sage] 投稿日:04/11/06(土) 19 15 42 ID l9N+m/jw 559-561 海を渡る ファンタジーは幻であるからこそ具体的に描かれないと茶番になるわけで、この詩はその点を意識している。 知らないものを語る、その語り口も徹底されている。 言葉の働きかけによって存在しない情景が読者の内側に想像され個々別々の世界が創造される。 その試みと企みは成功している。少なくとも僕の中で充分すぎる成功を見せた。 ここから先を「意味」に依って語る事は避けるべきだろうと思う。 ただし一つだけ考えてしまう。駅を「知らない」僕は、無人のプラットホームに立って 「知らなかった」僕になったのだろうか。それともまだ「知らない」ままなのだろうか。 「知らない」と言い張っているのか。それとも…… 912 名前:Canopus ◆DYj1h.j3e. [sage] 投稿日:04/11/07(日) 18 30 54 ID gnytoDEq みなさんオツ&オメでございました。 大方の予想どおり、『海を渡る』を書きました。ええ、「マリーノ超特急」の 3作めです。今回はマリーノ超特急に関する噂の交錯など書きたかったんです。 審査員の方々、どうもありがとうございました。 もうちょっとダイナミックに出来ないかな、あと終り方はあまり好きじゃない んで、も少し手を入れてみるつもりです。 ちなみに「マリーノ超特急」シリーズは『詩学』にも投稿していて、今のとこ ろ全滅状態です…。 【得点】 5点 ななほし ◆lYiSp4aok.:2点 MUJINA ◆iXws.WGCLY:1点 C ◆7sqafLs07s:2点 ■▲▼ 道々しい 青白い息に押し潰された 色狂いの電柱達が 立ちっぱなしの中 彼女は昨日のまま アスファルトに熱く接吻 もう会えないと思っていた 道は分断され滞っていた 彼女はいつかと同じく 高いヒールで 跡を付ける ダダッダダダッダダダ 俺はロボット彼女女王様 562 名前:道々しい [] 投稿日:04/11/02(火) 18 00 23 ID 4XnCMH+p 【コメント】 609 名前:Canopus ◆DYj1h.j3e. [ ] 投稿日:04/11/06(土) 18 50 57 ID BuIcr8Tt 続き。 562 イメージ的なことばの列だけど、軽みと重みの両方あって、不思議に情 景を喚起するものがあるね。でも尻切れとんぼでもある。 614 名前:C ◆7sqafLs07s [sage] 投稿日:04/11/06(土) 19 54 54 ID l9N+m/jw 562 道々しい 君はロボットというより早漏だ、と詩を読んでそう思った。最後、もう少し堪えるべきだ。 しかしそれも意図として読むべきなのだろう。 「もう会えないと思っていた/道は分断され滞っていた」 この部分がテーマにこじつけた蛇足のように感じられた。 その後にある「いつかと同じく」のような方向性の言葉を費やすべきだった。 ■▲▼ 海上の道 秋の黄昏まで指一本という まだ太陽の微笑みが力に満ちている時、 微かに赤らんだ雲がたなびき、空はいまだ青く、 奇妙にろうらかな空間が浮かび上がる。 海上に光の道が拓かれた。 ゆるやかに波立つ海上に この世の全ての色を映し出したような 細かな鏡の欠片が敷き詰められて、 一瞬ごとに形を変える無数の破片が 約束の地へと真っ直ぐな道を造りだした。 彼の地には、愛が手に取れるに違いない。 彼の地では、美が万遍なく行き渡るに違いない。 彼の地に至る道は、きっと足を引き裂くに違いない。 彼の地へ至る道に吹く風は、心も引き裂くに違いない。 青い空が薔薇色を増し、太陽の輪郭が拡散し、 光が柔らかく空に溶けていく。 今日もまた、彼の道を歩み得ないまま、 陽が落ち往きて、黒い海を迎えた。 よく見知ったこの海に、この世の全てが内包される。 ここに示される道は、黒い蜘蛛の糸で編み出したように 無限にひろがり、闇に収束していく。 この道をたどる。 すべての分岐を闇の中で迎え、闇の中で選ぶ。 手探りで、這いつくばって、にじにじと歩む。 にじにじ と 歩むのだ。 563 名前:海上の道 [sage] 投稿日:04/11/02(火) 21 12 52 ID iSgxoUek 【コメント】 599 名前:ななほし ◆lYiSp4aok. [] 投稿日:04/11/05(金) 04 30 31 ID DtJw8NJV 1点 563 :海上の道 :04/11/02 21 12 52 ID iSgxoUek にじにじと と < このフレーズが切れがいい 609 名前:Canopus ◆DYj1h.j3e. [ ] 投稿日:04/11/06(土) 18 50 57 ID BuIcr8Tt 563 海に映る夕陽と夕焼け、ってヤツだね。ちょっと堅すぎるかもよ。 565-568 これ続き物だったのか…。んっとね、今回は焦点がかなりボヤけて る印象。刑事を書くでもなし、事件を書くでもなし。ピント合わせよう。 614 名前:C ◆7sqafLs07s [sage] 投稿日:04/11/06(土) 19 54 54 ID l9N+m/jw 563 海上の道 今回のテーマで、海関係が多いのは何故なんだろう。道と海の関係とは一体。 やはりそれまでに書かれた詩を読んで投稿する人が多いために 影響しあうのだろうか、などと考えつつ この詩に関して言えばイメージの選択には独特な奇想があり、 対比と象徴で攻める様も好みなのだが 最後、リフレインされる「にじにじと歩む」 の部分には自分の発想に酔っているような印象があってそこが残念。 918 名前:リーフレイン [sage] 投稿日:04/11/07(日) 19 20 27 ID XXGHdqlf 審査の方々、本当にありがとうございます。 とても勉強になります。(海上の道でした) ちゃんぷ、準チャンプさん、おめでとうございます。 GONさん、ほんとに良い詩ですね。イメージが鮮烈に浮かびます。 なんかちょっと悔しいと思うのが情けないかぎりですーーー。 いつか、ああいう詩、書いてみたいと思います。 【得点】 1点 ななほし ◆lYiSp4aok.:1点 ■▲▼ 未知行く際に 油の海を行くの 黒く暗く 月も水面に映さない そんな景色はまるで 絶たれた希望を呑んだ 丈も知れぬ獣のように 恐いけれど それを知っても行くの 跡を辿ることも叶わない 終わり知れぬ先 それは水平線の彼方 ドロリとした感触は 船の上にいても不快 それは手段でしかない 私は守られていない 当たり前の事だけど 自分の足で立つことなんて その足を踏み出す事を 知らないまま此処まで来て 船は油であれ海から私を守ると信じて そして 裏切られた 得体の知れない道に 向かい合い それを行く覚悟の選択を 私は後悔しない 564 名前:未知行く際に [sage] 投稿日:04/11/03(水) 02 01 31 ID TJB0FzDc 【コメント】 599 名前:ななほし ◆lYiSp4aok. [] 投稿日:04/11/05(金) 04 30 31 ID DtJw8NJV 1点 564 :未知行く際に : ドロリとした感触 < 飛び込んでくる。 614 名前:C ◆7sqafLs07s [sage] 投稿日:04/11/06(土) 19 54 54 ID l9N+m/jw 564 未知行く際に なにか独特のリズムを感じた。生理的なリズムとでも言えるだろうか。 しかしこれは独り言だ。日記を盗み読みしたような気分がする。 そしてそれは決して愉快な気分ではないのだ(少なくとも僕は) 「裏切られた」ことも「覚悟」も「私」しか知らないままで 始まり終わってしまう。「未知」に踏み出すその前に、 「後悔しない」と言えるだろうか。この場合は「後悔したっていい」じゃないのか。 そうやって感じてみても、閉ざされた言葉の前に何処か虚しかった。 【得点】 1点 ななほし ◆lYiSp4aok.:1点 ■▲▼ 夕暮れの道 冷たいと九月の雨にけむる高層ビルが遠くに見えている深町署の 刑事課に電話がかかる 110番ではない 「山沢? ……山沢は今 出ています …どちらサン?」 捜査一課の鬼刑事も電話の相手が中年の女性とあって いくらか声もやさしくなる まさか飲み屋のオカ…… 「紅藤と申します 山沢様はお忘れになっているやも知れませんが 高校の頃ご一緒させて頂いた紅藤康介の母親でございます」 何か訳ありの様子…… 不機嫌そうな顔の康介が電話の向こうで母親の顔色を見ていた 黄色でもない茶色でもない 柿の色は秋の日に照らされる甘い色だ たねなし柿と値札に書いてある 「おいしそうねぇ……」 山題貴子は無邪気に言うとあでやかな柿を手に取った 山題栄次郎は無表情に少しうなずいて答えた これで今夜は……私をいじめに来るは…… 小さなスーパーマーケットの売り場主任と話しているのは山沢刑事だった 二人連れの客も結構 来るようである 売り場主任の田島徹が死体のから描きおこした似顔絵のコピー見ていた この方がアベックとかで御こしになっていたら 覚えていますね…… 被害者の部屋にこのスーパーの袋があった しかし 何も繋がる事実は見つからなかった 捜査がうまく行かない時は現場百遍という もう一度現場に行ってみるか 「お前ぇ! 刑事ってのは勤勉に励めばいいってモンじゃ ないんだよ」 先輩から叱責されるような気持ちで それでも 現場百ペンだと……想う 今日の予定の聞き込みは終わった 手掛かりはない ここで現場に行ってみる ……それがただの勤勉で あるはずがない はっきり そんな事を考えているわけではないが勤勉な 行動派の山沢刑事だ 被害者は毎日この道を歩いていた 道端の電柱には所番地とローカルな広告が /ハッピー金融 断りません/峠産婦人科 /ハッピー金融 断りません/峠産婦人科 //ハッピー金融 断りません/峠産婦人科 /山田学習塾 小学生から高校生まで/ /ハッピー金融 断りません/峠産婦人科 /ハッピー金融 断りません/峠産婦人科 //ハッピー金融 断りません/峠産婦人科 /山田学習塾 小学生から高校生まで/ この角を曲がると被害者が住んでいたアパートだ 被害者は10年以上勤めていた会社にも偽の名前を使っていた アルバイトから本採用になるときに出した保証人の 住所も名前も 該当者がなかった いったい何故 偽らなければならなかったのか? 被害者の身元が判らねばこれ以上の 捜査は行き詰まりだなぁ…… 疲れを感じながら 山沢刑事は 歩いた 565 名前:夕暮れの道 1 [] 投稿日:04/11/03(水) 03 02 19 ID hrLzR98V 566 名前:夕暮れの道 2 [] 投稿日:04/11/03(水) 03 04 30 ID hrLzR98V 567 名前:夕暮れの道 3 [] 投稿日:04/11/03(水) 03 06 23 ID hrLzR98V 568 名前:夕暮れの道 4 [] 投稿日:04/11/03(水) 03 08 43 ID hrLzR98V 【コメント】 923 名前:名前はいらない [] 投稿日:04/11/07(日) 20 46 05 ID iFa0IZVN 山沢刑事シリーズを書いたものです。 移入について、教えてください。 オムニバスとは違うと思うのですが…… 前へ ← 1 2 3 → 次へ ページ先頭へ トップページ
https://w.atwiki.jp/poem_toukou/pages/602.html
1 2 → 次へ お題 よしこ 開催期間 06/11/17~06/12/09 参加作品数 12 審査員 3人 本スレ 17の779-822 議論スレ 14 【チャンプ】 You re sick of sun, gat all(napplez):2点 【準チャンプ】 ヨシコ:1点 よしこと言えば:1点 11月の雨(鍵盤):1点 すさみわざ:1点 作品一覧 No. タイトル 作者 点数 781-784 ヨシコ - 1 785 よしこと言えば - 1 786 よしこ 北 - 787-789 11月の雨 鍵盤 1 790 すさみわざ - 1 791 晩酌 - - 792 よしこさん - - 793 よし子さん、曰く - - 807 夕焼けよしこ - - 808 都々逸 - - 809 You re sick of sun, gat all napplez 2 810 じょうだんはよしこちゃん - - 【審査員】 長介ジュニア ◆kuJg2yitX6 ◆LeafL/oiO. Canopus ◆DYj1h.j3e. 【採点レス】 813 名前:長介ジュニア ◆kuJg2yitX6 [sage] 投稿日:2006/12/04(月) 13 49 30 ID fiJeX0Gt 809 You re sick of sun, gat all 1点 817 名前: ◆LeafL/oiO. [sage] 投稿日:2006/12/08(金) 16 03 05 ID HXUfexSW 781-784 ヨシコ 1点 809 You re sick of sun, gat all 1点 790 すさみわざ 1点 818 名前:Canopus ◆DYj1h.j3e. [ ] 投稿日:2006/12/09(土) 00 05 16 ID ydi6ptU+ 1点 785 よしこと言えば 787-789 11月の雨 作品 ■▲▼ ヨシコ ミーツ(蜜)な豆の痼りの上で踊る伝説のジャイアントパンダとヨシコと俺 姫君の圧倒的な肉体の前にひざまずき、肩甲骨の裏をザラザラした猫舌で舐められる夢を見た 核を保有する隣国に実験中止を求めるクレイジーキャッツと谷ハジメ(一)が実はヨシコの父だった という設定で僕の中のオンラインゲーム好きもどきが肉の裂ける音に反応してShiftボタンを連打する 究極を言えばヨシコの肉体は熱を帯びた鉛のように艶かしく官能的で、ゴージャスな硫黄臭に満ちた完璧なフェロモンボディで、 合体する度に熊と野良柴と健脚の剛と裕二と郭通いにハマった下駄屋の若旦那の従兄弟のアーノルドの体液を混ぜた匂いに似た匂いがする とくに襞のすぐ横にある直径1cm程のおできが僕のライオンサーベルの嶺の部分を軽めに刺激するとき、 本当にもう、それは辛抱できないくらい気持ちよくて、あ、あ、あ、あ、あ、あって声が出ちゃうんです。(「エヘ♪」と言って笑顔をつくる) はははは恥ずかしいいいいいいいいいいいいいいいいい、なんちゃって♪(舌べろペロッ) あのとき全力で生きた君は今何をしていますかとうちのヨシコが訊けと申しております故、何卒お早めのお返事を下さいますよう ーお願いしたい所存でございますすすすすすすすすすすすす。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。 学生服と機関銃、14歳の父、目玉カンタービレ、もうひとつの甥……甥?蠅?、え?甥?蠅?どっち? 君は今の公立校の肉体性の無い肉便器ヨシコの状況を憂い、ポマードで固めたレオンラッセルの左の耳の形を変だと言い、 アジアンビューティだか何だか知らないけど結局アジア人はみんな色素が濃くてびろびろの色がどギツイから舐める前に見てしまうと ーその色が5歳のときに見た冷蔵庫の奥でカチカチに干涸びたクリスマスケーキのスポンジの部分に発生したカビと同じ色をしていて ーそれを思い出す度にその歳の大晦日にお母さんが母子家庭の我が家の経済状態では考えられないほど豪華な料理を作ってくれて、 七面鳥の丸焼きから、グラタン、ラザニヤ、パエリア、トマトソースの子牛の煮込み、貝のスパゲッティ、ルッコラとセロリと緑黄色野菜のサラダ、 三ツ矢サイダーを使ったフルーツポンチ、ワイングラスに入れられたポッキー、GODIVAのショコラなんかもあって、 いったい総額で幾ら掛かってるんだって言うくらいの料理をバーッてテーブルに一気に並べて、 俺はその時はそんなことは考えられないから無茶苦茶喜んでくって食って吐きそうになったけどそれでも無理矢理全部の料理を口の中に押し込んで ーそれでやっと一息ついたらお母さんがプレゼントだって言ってファミコンとマリオとか田宮のラジコンとかガンダムのプラモとか ーボードゲームやパーティゲームなんかも全部あって、 とにかく夢中で一通り全部開けてやって気づいたら除夜の鐘が聞こえてて、お母さんが最後に外へ行こうって言って、 玄関を開けたら真っ赤なピカピカの25インチのマウンテンバイクが停めてあって、大きくなったらこれに乗ってどこへでも行けるわよって言われて、 俺は嬉しくてピョンピョン跳ねて股がったり空ペダルを思いっきり漕いだりして、お母さんありがとうって言ったらお母さんがワーッて泣き出して、 幸ちゃんちょっとだけこの自転車貸してくれる?って言って、玄関の外に知らないおじさんが緑のマウンテンバイクに股がってて ーお母さんは俺の赤いマウンテンバイクに乗ってその緑のマウンテンバイクのおじさんと一緒に除夜の鐘が聞こえる中どっかへ行ってしまって、 俺は30分くらい外でずっとお母さんの帰りを待ってたんだけど、さすがに寒さに耐えられなくなって家の中に入って、 部屋中の電気とテレビを付けて、CDプレーヤーもかけて、掛かってきたのはどこか知らない外国のたぶんジプシーかなんかの女の人の声で、 その声は直接的ですごく強くて、テレビでN響の第九が結構でかい音で掛かってたんだけど、そんなものよりもずっと強くて、耳から脳の奥の裏側の部分に ー直接引っ付くような感じで俺の中に留まって、それで俺はなぜかわからないけどお母さんは必ず帰ってくるって気持ちになって、 朝までベッドに入らず待ってたんだけど結局お母さんは帰ってこなくて、お腹が空いて冷蔵庫開けたらカチカチのカビの生えたクリスマスケーキがひとつあって、 そのカビの部分の赤黒い色がアジア人のびろびろの色と同じに見えてしまうから、それを見るとその時のことを克明に思い出してしまって 必ず泣いてしまうから、俺はアジア人の女にクンニリングスをすることが出来ないんだ。 と片腕を先週末に在日朝鮮人の男たち5人にリンチに遭った時に折られた君が半分冗談だよという風な言い方でマジな顔をして話しているのを ー隣の席でヨシコが泣きべそをかきながら聞いていたことを思い出すのですうぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ。。。。。。。。。。。。 781 名前:ヨシコ 1/2[] 投稿日:2006/11/17(金) 10 16 34 ID Zw7P5gg9 782 名前:ヨシコ 2/4[] 投稿日:2006/11/17(金) 10 17 07 ID Zw7P5gg9 783 名前:ヨシコ 3/4[] 投稿日:2006/11/17(金) 10 18 26 ID Zw7P5gg9 784 名前:ヨシコ 4/4[] 投稿日:2006/11/17(金) 10 19 01 ID Zw7P5gg9 【コメント】 817 名前: ◆LeafL/oiO. [sage] 投稿日:2006/12/08(金) 16 03 05 ID HXUfexSW 781-784 ヨシコ 1点 中盤のお母さんがでてくとこが記憶に残って1点 全体には整合性のない文脈が(つまり手紙?あの枕はサービス?) 整合性のないというところが味なのだろうなあと思いつつ。味にするには 中途半端に辻褄があってて微妙な気分。 107 名前:長介ジュニア ◆kuJg2yitX6 [sage] 投稿日:2006/12/04(月) 13 47 19 ID fiJeX0Gt 781-784 ヨシコ 勢いよく一気呵成にしゃべり倒しておる作品でござるな。 書き手が気持ちよさそうなので読むこちらにも爽快感がござるよ。 具体的な響きを持つ名詞がぶんぶん飛び交う面白さを 虚心坦懐に味わう作品でござろう。 ただ、最終部分で少し息切れしている気もいたす。 【得点】 1点(準チャンプ作品) ◆LeafL/oiO.:1点 ■▲▼ よしこと言えば いつだったかな 小学校の2年生の頃だったと思います 僕はあまり頭の良い方では無かったので 学校のテストとかどうでもいいと思っていましたので それこそそんなことよりも牛栓を使ったメンコで どの牛乳が一番硬くて強いのかを むしろそのようなことを脳みその半分は使っていたころの事だったと思います それはまさに事件でした 僕よりも頭の悪いそれこそガキ大将という言葉が ぴったりとあてはまる隣の席の男です 彼がまあいつものようにテスト返しの場面で 「俺2点やったわ。(10点満点の漢字テストでした)またおかんに怒られるわ」 と僕に答案を見せてきましたのでパッと見てみましたら ×は8つもちろんのこと並んでおりましたが ○が3つ打たれていたのです 名前の欄に花丸がそしてコメントも「よくかけました」と 私はその日駆け足で家に帰って行き お母さんに自分の名前の漢字を教わり 何度も何度も練習して さらには名前の由来にまで興味が湧き お母さんとお父さんの馴れ初めを聞いたのでした 昭和63年12月 第二の人生が始まった思い出の漢字テストは 今でも実家の思い出箱(お道具箱)に 大切にしまってあります 先生のコメント 「良く書けました」 勝ったと思いました 785 名前:よしこと言えば[] 投稿日:2006/11/17(金) 22 10 14 ID cJtG7SSL 【コメント】 818 名前:Canopus ◆DYj1h.j3e. [ ] 投稿日:2006/12/09(土) 00 05 16 ID ydi6ptU+ 1点 785 よしこと言えば 何が気に入ったって、よしこのカケラもはいってないとこ。即興っぽい。 【得点】 1点(準チャンプ作品) Canopus ◆DYj1h.j3e.:1点 ■▲▼ よしこ パラダイス銀河で半透明のヒップ 放屁を促す視線にアクメ 1×2×3×孤児=よしこ 生まれたガキンチョ、めないめないバァ さいきょうの後方差しは4角先の天国 思い出を追い込め寝台列車 愚れたまんまの窃盗団、仕送り東京ネオン街 乳首総立ちショーウィンドゥ 逃げるなよしこ時計がリンドン狂ってる フラッシュの嵐で紙ふぶき 夢が回るよ回転木馬 死んでもともと東北生まれの訛りん子 帰りの切符がうまく買えません カモメの嘘吐き財布の小銭 不幸を数える片手間人生 春の見舞いを待てないままに よしこは源氏名グラスの紅を拭き取らないで 本名:奥喜久子 786 名前:よしこ[] 投稿日:2006/11/18(土) 00 47 08 ID vztdDMRY 【コメント】 817 名前: ◆LeafL/oiO. [sage] 投稿日:2006/12/08(金) 16 03 05 ID HXUfexSW 786 よしこ ストリップショーっぽい。が、源氏名とグラスがあるので水商売? 言いきりのイメージの羅列で続けられた詩行がきもちいい。 最後がレトロ。少々ありきたり。 107 名前:長介ジュニア ◆kuJg2yitX6 [sage] 投稿日:2006/12/04(月) 13 47 19 ID fiJeX0Gt 786 よしこ これも、ひねった表現と軽快なリズムが楽しい作品でござる。 そういう詩としてよく出来ていると感心いたす。 ここに出てくる「よしこ」の人物イメージは ややステロタイプにすぎる気もするのでござるが… ステロタイプだから面白い、という部分もござるな。 117 名前:北 ◆FUCKcjokcg [] 投稿日:2006/12/10(日) 00 03 14 ID 6WJ2rW3S こんばんは よしこを書きました。みなさんおつかれさまでした。 ところでお題について、よしこに特定のイメージはありません。 それぞれの中でのよしこを書いて欲しいと思ったからよしこにしました。 例えば「林檎」ならば、みんなが知っている林檎に容易に接近することができるけど、 「よしこ」ならみんなが知ってる一人の共通する「よしこ」はいないので、 「お題よしこ」という名の白いキャンバスに自由に書けると思ったのです。 それはそのキャンバスの名が既に「よしこ」なので例えば魚を書いても緑を書いても よしこから完全に離脱することはできないという意味です。 よしこに対しての一般的な共通点を模索するのではなく、どんどんよしこから 離れていってもらっても、オレ的には面白かったと思います。 嗚呼、よしこよしこよしこよしこよしこよしこよしこよしこよしこよしこよしこよしこ よしこよしこよしこよしこよしこよしこよしこよしこよしこよしこよしこよしこ よしこよしこよしこよしこよしこよしこよしこよしこよしこよしこよしこよしこ よしこ、貴女は今どこにいますか? ■▲▼ 11月の雨 11月の雨が細く降りました 僕は自転車のチェーンが錆びるのを待っています 膝を抱えて 団地の薄暗い電灯からも隠れるように 無造作に並べられた自転車置き場で チェーンが錆びるのを待っています でこぼこコンクリートは雨の色に染まり 黒いマジックテープのスニーカーだけが 僕の唯一のトモダチで 左より右の靴のほうが汚れていて 所々擦り切れていて そこに運動場の土や砂場の砂や 夕焼けに焼かれる土手道の草の汁なんかが 染み付いてこびり付いて 取れやしない 学校の先生は 僕が風邪をひいて学校に行けない事を知れば 歯ブラシみたいに綺麗に揃えた胡麻塩ヒゲから 青み掛かった歯茎をちらりと見せて 笑うに違いない モリシタ特有の嫌味な笑い方で そして顔はまだ笑ったまま声だけは残念そうに 「お大事に」なんて言うんだ 僕の母に向かって 母は申し訳なさそうに「すみません」と謝るんだ 僕はその電話を熱にうなされながら聞いているんだ きっとそうだ 市営団地の4階で シールを剥がした跡でいっぱいの冷蔵庫の隣で 母が仕事の支度と僕の昼ごはんのおかゆを用意したその後に ヨシコは車に轢かれて死にました チコちゃんに給食のパンを届けに行った帰りに 内臓が滅茶苦茶に壊れて死にました 雨でした お葬式の時ばぁちゃんが 「綺麗な顔してるさかいタクもヨシコにさよなら言い」と 僕を棺へ連れて行き僕が覗き込んだら ヨシコは生きている時よりも小さくて 何かを吐き出しそうな感じに口の下が膨らんでいて でも目は寝てる時と同じうっすら閉じたまま 白くて 小さくて 眉毛がすらりとして 母は泣いてばかりで 僕も2・3滴泣いて 誰もが皆泣いていて チコちゃんもチコちゃんのママも ヘイジもヘイジのお父さんもみんな ヨシコの担任のカジ先生も校長先生も教頭先生も みんなみんなみんな 泣いてないのはヨシコだけ 雨でした 僕はひとりでテレビを観ていて 暗いから電気を点けてヨシコを待っていて 車を運転していたのはペンキ塗りの男で26才の男で お酒を飲んでヨシコを轢いて そいつは そのまま逃げてイズミヤの交差点で違う車とぶつかって 頭の骨を折って入院してそのまま刑務所 作文に「刑務所から出てきたらナカオカジュンイチを絶対殺す」と書いたら モリシタが「こういう事を書いてはいけません」 モリシタもヨシコが死んだの知ってるくせして ナカオカジュンイチがヨシコを殺したの知ってるくせして 悔しくて唇が震えてこんな顔をモリシタに見られたくなくて 下を向いてゴミ箱があってその中に明治チョコレートの紙くずが入ってて ゴミ箱を蹴って「うるさい」とモリシタに怒鳴って 廊下を走って ―――――――――――――――――――――― なぁヨシコ 雨なんて降らなきゃいいのにな 雨なんて降らなきゃいいのにな ―――――――――――――――――――――― 僕は待っています 自転車のチェーンが錆びるのを 雨が降らない日が来るのを 787 名前:11月の雨 1/3[sage] 投稿日:2006/11/21(火) 00 25 52 ID yYeybLzr 788 名前:11月の雨 2/3[sage] 投稿日:2006/11/21(火) 00 27 11 ID yYeybLzr 789 名前:11月の雨 3/3[sage] 投稿日:2006/11/21(火) 00 28 13 ID yYeybLzr 【コメント】 818 名前:Canopus ◆DYj1h.j3e. [ ] 投稿日:2006/12/09(土) 00 05 16 ID ydi6ptU+ 787-789 11月の雨 冗長だし粗も目立つけどね。細かいディテールが光彩を放つ。 107 名前:長介ジュニア ◆kuJg2yitX6 [sage] 投稿日:2006/12/04(月) 13 47 19 ID fiJeX0Gt 787-789 11月の雨 力作でござる。ストレートでござる。言葉にも力があるでござる。 しかしながら、こういう主題の作品では もう少し言葉を抑えた描き方がよいのでは、と拙者は思うでござる。 これは、拙者の好みの問題やもしれぬ。 114 名前:鍵盤 ◆ztekc0mEGk [sage] 投稿日:2006/12/09(土) 12 18 16 ID BiUlfamu あ・・・・。「十一月の雨」を書きました・・。ちょっと風邪気味の鍵盤です。 久しぶりに読み返すとひどい作品を書いたもんだ、とちょっと反省してます。 もちろんフィクションです。登場人物は全て架空の存在です。はい。 「よしこ」ってやっぱ薄幸の少女のイメージがありますねぇ。 「蛍の墓」の「セツコ」とどこか似てるからでしょうかねぇ。 まぁ、そのままのイメージであえて冒険もせずに書いてしまいました。はい。 【得点】 1点(準チャンプ作品) Canopus ◆DYj1h.j3e.:1点 ■▲▼ すさみわざ 萎えごとをもらしてはひえ溜まり 布団はしめり重くかかる なさけ古い女のつかれことばに あさい流れわく ゆめは葦はらをめぐりてはれ みちゆきて、きえて青 醒めてくらがり、そぼふる音のみ におい濡れてつめたく なめ肌のぬくきをたより こごえつつ なきわらいなく身をよせる 790 名前:すさみわざ[sage] 投稿日:2006/11/21(火) 14 39 25 ID VgSuGwBH 【コメント】 817 名前: ◆LeafL/oiO. [sage] 投稿日:2006/12/08(金) 16 03 05 ID HXUfexSW 790 すさみわざ 1点 なさけ古い女 というとこでやや狙いすぎか、ちょっと立ち止まってしまった。。 【得点】 1点(準チャンプ作品) ◆LeafL/oiO.:1点 ■▲▼ 晩酌 三軒隣の田村のおじいちゃんは背筋のぴんとしたひとで 俺らみたいな近所の悪がきをちゃんと叱ってくれる珍しい大人だった だけど愛犬にはベタぼれで犬に「よしこ」って名づけて可愛がっていた 普通犬っていったらポチとかコロとかなのになぜか「よしこ」で 「よしこ」も嬉しそうに尻尾振って「わん!」って返事してた 雑種みたいだけど躾も行き届いてて賢そうな犬だった 夜、塾の帰り道に田村のおじいちゃんちの前を通るといつも おじいちゃんはお酒を片手にお酒持ってないほうの手は「よしこ」の頭を撫でて 縁側で「よしこ」に話しかけてた 頭を撫でられた「よしこ」は返事をするようにゆっくり尻尾を振っていた 俺が塾をやめるまでいつもおじいちゃんと「よしこ」のいる縁側を通り過ぎていた しばらくして夜の縁側のことなんて忘れてたころ 田村のおじいちゃんは肺炎をこじらせてあっけなく死んでしまった お葬式は立派に行われて近所だったからうちの親もふつうに参列した そのときに聞いてきた話によると「よしこ」は6年前に他界した奥さんの名前だったらしい 犬になった「よしこ」は毎晩、おじいちゃんの晩酌の相手をしていたんだ そう思うと夜の縁側は特別な場所だったような気がしてきた この前のl日曜日の昼間に田村のうちの前を通ると「よしこ」のとなりにもう一匹犬がいた 茶色い耳のピンと尖った犬で名前は「きいちろう」というらしい 2匹は夫婦みたいに寄り添ってその縁側にいた きっと夜になるとこの縁側で2匹は晩酌をしているのかもしれないと思った 791 名前:晩酌[sage] 投稿日:2006/11/21(火) 16 06 19 ID Im1anfj9 1 2 → 次へ ページ先頭へ トップページ
https://w.atwiki.jp/poem_toukou/pages/584.html
前へ ← 1 2 3 4 5 6 → 次へ 作品 ■▲▼ 黄楽 アスファルトの舗道に 金色に浮き上がった楓の葉 その朽ちかけの迷路に 俺はすっかり迷い込んでしまった 余す処なく費われ燃え尽きてゆく 楓 櫨に蔦に公孫樹 余す処なく打ち棄てられながら なぜ未だに俺を迷わすのか 木々は押し黙っていた もう語るべきことは全て語ったよと 遊びたがりの風だけが公園を走り回っている まるで幸せのようだった それぞれの純度で数々の墓標は打ち立てられ その下で夥しい蟲達は忙しく働いて それはまた土にそして再び木々に手渡しされてゆく 軽い嫉妬が落葉のように降りかかる 一体誰に何を手渡せるだろう 最早土に還ることもない俺は と 突然風が俺を殴る アスファルトの上にあった楓の葉は飛び立ち 迷路から一気に解き放たれ よろめき見上げたそこには あざやかな額に飾られた空が見えた 736 名前:黄楽[sage] 投稿日:02/10/18 04 58 ID 3z4OB++o 737 名前:736[sage] 投稿日:02/10/18 05 00 ID 3z4OB++o 【コメント】 775 名前:激辛正当派 ◆PmUYNHN29Q [sage] 投稿日:02/10/19 23 45 ID RnZK2dVT 736 「まるで幸せのようだった」という迂遠な語りかたに好感。 でも「なぜ未だに俺を迷わすのか」「最早土に還ることもない俺は」の、 自分べったりな独白はいまいちと思うた。 780 名前:マイマイカムリ ◆eSBPIliBR2 [sage] 投稿日:02/10/20 08 56 ID eLZr5NeK 736 :黄落 :02/10/18 04 58 ID 3z4OB++o 黄落より黄楽にして別の詩を書いてもよかった。 降りかかる踏みしだく落ち葉の間に佇む「俺」が、 何に俯き、何を仰いだのか、もう少しほしい。 28 名前:ピンクフラミンゴ ◆PINKvHEPP. [sage] 投稿日:02/10/25 18 35 ID Pgmhs8/F 前スレ736 黄落 1点 これは地面ばっかり見続けて、最後にパァっと空を見上げるのよね。 そういう視点の動きだけで充分気持ちイイ! って感じたワ! 61 名前:微熱くん ◆e3/504x/.Q [] 投稿日:02/10/26 09 50 ID 5nKk1vsh 736 :黄落>何か筋道が見いだせなかった。 562 名前:ピンクフラミンゴ ◆PINKvHEPP. [sage] 投稿日:02/10/18 19 23 ID 14CWKt3o 本スレ736 黄落 最終連でスカッと秋の高い空に連れてってくれる気持ち良さがあるワネ。 空気の透明感とかを感じさせてくれて、地面から空中に飛び出すような運動は巧いわネエ。 ただ、そこまでに至る地表の描写がちょっと何がしたいのか、中心がブレてるような気はするのヨネ。 【得点】 1点 ピンクフラミンゴ ◆PINKvHEPP.:1点 ■▲▼ 入相(いりあい) 子供と 子犬 もつれて遊ぶ お家に帰ったら 美味しいビスケを食べよう なんてこと今は 頭からすっぽりなくなって 小犬と 子供 もつれて遊ぶ コンクリが落ち葉に覆い尽くされているから あんまりはしゃぐと滑って転んで危ないよ なんて叫ぶママの口も目も ここにはなくて 子供 と小犬 もつれて遊ぶ やがて落ち葉は 舞い上がって ふたりと一緒に 遊び出す 赤と黄色と緑に灰色 溶け合って 忍者ごっこの つむじ風 子供と 小犬と 落ち葉と つむじ風 もつれて遊ぶ 子供のおべべに 貼りつく落ち葉 小犬のお顔は すっかり落ち葉 つむじ風はおおきくなって 世界はすべて 落ち葉になった 落ち葉と 落ち葉と 落ち葉と 落ち葉と お日さまとお月さまとが 入れ替わっても もつれて遊ぶ もうお家には帰らない 739 名前:入相(いりあい) 一[] 投稿日:02/10/18 14 36 ID 4/vDKbfa 740 名前:入相(いりあい) 二[] 投稿日:02/10/18 14 37 ID 4/vDKbfa 【コメント】 753 名前:都立家政 ◆MD76fFko5o [sage] 投稿日:02/10/19 02 57 ID 3zVJ6HSz 739 「小犬と 子供 もつれて遊ぶ」このリズムがとても気持ちいい。 「忍者ごっこのつむじ風」なんていう可愛さも僕はかなり好き。 ただ、ビスケ~のくだり、口と目のないママ~のくだりが説明的過ぎるんじやないかなと僕は思う。 「子供と 子犬 もつれて遊ぶ」という始まりでボクは貴方の作った詩の世界に すんなり入っていく事が出来たんだけど、まだ言葉を噛み砕いていないと僕が感じてしまった説明的過ぎる部分で その居心地の良かった世界から追い出されてしまったような気がしてしまった。 780 名前:マイマイカムリ ◆eSBPIliBR2 [sage] 投稿日:02/10/20 08 56 ID eLZr5NeK 739 :入相(いりあい) 一 :02/10/18 14 36 ID 4/vDKbfa たしか、漁業権の一つに入会権というのがあったような。いや、水利権だったか。 「もつれて遊ぶ」がキーワードか。冒頭の提示だけで充分リフレインするから多用 は控えて、「もうお家には帰らない」と越境するまでの間に、不安な楽しさを工夫 して欲しい。 810 名前:激辛正当派 ◆PmUYNHN29Q [sage] 投稿日:02/10/23 01 23 ID 81/+vKhu 739-740 ホラーと読めば面白い。 行を追うにしたがって、もっと緊張感を高めるような構成にすれば、 最後の一文も効いてくるはず。マイマイカムリ氏とややかぶったかな。 40 名前:ドン亀 ◆YdTp8oxx7. [] 投稿日:02/10/25 21 50 ID R2m4QQsm ○本スレ739-740「入相(いりあい)」 シンプルな構成&文体で、どんどんどんどん落ち葉まみれになって、 しまいにゃ落ち葉だけになっちまうんだな。神隠しみたいで、 不思議な世界だよな。それでいて、あかるいのがよかったぜ。 しかし最後の1行へ至るところが、ちょっといきなりすぎたかもな。 53 名前:霧都 ◆bKLWQf3H.k [] 投稿日:02/10/26 00 07 ID pYogwnJz 739-740 :入相(いりあい) 2点 小犬という字が「子」になってる部分を発見。推敲はきちんとして欲しい。しか し、端々に、いい表現もあり、雰囲気も良い。 55 名前:Canopus ◆DYj1h.j3e. [] 投稿日:02/10/26 01 24 ID YU7NoCAp まず、ttp //book.2ch.net/test/read.cgi/poem/1028646675/739-740 :入相(いりあい) 子供と小犬がじゃれあって無心に遊ぶ情景からはじまって、どんどん周囲と もつれあい、収束していく。ライトな描写ながら、リズムもあります。後半の 描写に一考を要します(情景が見えにくい)が、最終のことばも効果的。力量 を感じました。この詩のいちばんの欠点はタイトル。だから何だっつーのよ、 って感じでしたの3点。 562 名前:ピンクフラミンゴ ◆PINKvHEPP. [sage] 投稿日:02/10/18 19 23 ID 14CWKt3o 本スレ739-740 入相(いりあい) リズムがとにかく良いわネエ。 “子供と子犬”だけでこれだけ読ませてくれるんだから、大したものヨネ。 ただ最終行だけは、こんな括り方でいいのかしらと首捻っちゃったワ。 ちょっとコレはもったい無いわネエ。 【得点】 9点 都立家政 ◆L7EROpoemk:1点 ドン亀 ◆YdTp8oxx7.:2点 マイマイカムリ ◆eSBPIliBR2:1点 霧都 ◆bKLWQf3H.k:2点 Canopus ◆DYj1h.j3e.:3点 ■▲▼ 落葉 冷たい風が柔い頬を突き刺す キンと張り詰めた空気が朽ちてゆく刹那 川のように流れる道を一心に突き進めば 足元に懐かしい香りがカサカサと鳴く 歩いても歩いても頂上に辿り着けないのは 木立と共存する孤独な時間がここにあるが故 敷きつめられた落ち葉は容赦なく手招きをしている (なぜそんなに歩くの? 震える鼓動が止むことを知らないから) 朦朧とした意識のまま与えられた生を飲みこむ 沈みゆく夕陽はとても美しく ゆっくりと落下する心拍で昨日までの僕が色づいてゆく 748 名前:落葉[] 投稿日:02/10/18 21 05 ID ImMNHqkB 【コメント】 780 名前:マイマイカムリ ◆eSBPIliBR2 [sage] 投稿日:02/10/20 08 56 ID eLZr5NeK 748 :落葉 :02/10/18 21 05 ID ImMNHqkB これだけ比喩を使ったなら、「沈みゆく夕陽はとても美しく」はない。 圧倒的に広大な色をカタルシスにしたのだから。 810 名前:激辛正当派 ◆PmUYNHN29Q [sage] 投稿日:02/10/23 01 23 ID 81/+vKhu 748 小手先の表現が目立つし、感情やリズムの起伏にも乏しい。 刹那、一心に、あるが故など、日常語ではないのに、 詩的な語として平凡な表現を多用すると興をそがれてしまう。 580 名前:ドン亀 ◆YdTp8oxx7. [] 投稿日:02/10/18 22 11 ID vF03rXtK 本スレ 748「落葉」 オイオイなんだか情景が見えて来ねぇな。最後から2行目、 「沈みゆく夕陽はとても美しく」って、どんな美しさだったんだか さっぱり見えて来ねぇぞオルァ!!って思ったが、これはこれで 別にいいか。次の行にかかってるだけにな。それより2行目の 「朽ちてゆく」だよ!!それってなんだか冷たい風なのに 暖かい感じだぞ!!って思ったが、つまりそういうことなのか? 温くダメになっていく瞬間、ってことか?全体的に情景がよく 見えんのだが、以上のような読み方をすれば見えてくるのかもな。 でも、面倒臭いし、面白くねぇわ(藁 俺好みの作品を書け!!! 605 名前:ぴんふら♪彡 ◆PINKvHEPP. [@ノ sage] 投稿日:02/10/22 15 00 ID W+ljOjIT 本スレ748 落葉 お山をのぼって行く途中イパーイの落ち葉で足首まで埋まり そうなトコ(*゚∀゚)イイ!! デモ、ヤパーリ夕陽は「とても美しい」って イメージでは描かれてなかったよ。ドキドキ ■▲▼ 俺には君の痛みがわかる でも君はまたそんなことをしてる やめないと 抜け出せなくなるよ 毎日鏡を見てると だんだんはっきりしてくる 誕生日ごとに君は5つずつ歳をとってる これだけは言えるよ 君を地獄からは救い出せない 君はただ死ぬために生き それを繰り返してるみたいだ 線路の上を転がり落ちて いつかは戻れなくなるよ でも君は愚かなことに 間違った列車に乗っている この列車を止めなよ 遥か遠くへ連れていかれる前に この列車を止めなよ 自分が誰なのかわからなくされてはダメだ もう君は混乱して 選択眼はほとんど曇ってしまっているよ だってもう遠くに行きすぎてしまったから これだけは言えるよ 君は貝殻のように見える 君がいったい誰なのか 覚えているかい? 749 名前:名前はいらない[age] 投稿日:02/10/18 22 25 ID Fz9Ovi+f 【コメント】 810 名前:激辛正当派 ◆PmUYNHN29Q [sage] 投稿日:02/10/23 01 23 ID 81/+vKhu 749 これは誤爆だよね。ポップさはそれなりに秀逸。 605 名前:ぴんふら♪彡 ◆PINKvHEPP. [@ノ sage] 投稿日:02/10/22 15 00 ID W+ljOjIT 本スレ749 こんなコト言っていいのかな。スレ違いなカンジ。。。ドキドキ 【得点】 1点 都立家政 ◆L7EROpoemk:1点 ■▲▼ 昔の葉 今の葉 こんなことを考えるのはひさしぶりのことだが がらになくいまはセンチメンタルな気分でいるんだ 昔ちぎった葉は今頃もう土にかえっているだろうかとか それとも川に落ち流れてどこかの水底の沈殿物となったかとか (考えだしたらとまらなくなってくる) もしくは突風に大気圏まで吹き上げられて 人工衛星のような理屈で永永と落ちつづけているのだろうか いや、どこぞの割烹料理屋の店主に気にいられて 肥え太ったどこぞの鮎に押しつぶされてしまったかもしれない・・・ 子供の頃の運動靴が片方だけだがいまさらになって出てきた 俺が鍵などをひまっつぶしに放り投げたりして 未来永劫不動を守れたかもしれないいわゆる大きなのっぽの邪魔ってなだけで ろくすっぽ靴もしまわれていない下駄箱と黄ばんだ白壁との隙間に落とさなければ そんな謎の運動靴なぞ今日の白昼の食卓の上になぞ置かれるはずもなかったはずだ 落ち葉なのか、それともただしおれて焦げ茶色に辿り着いただけなのかはしらないが その片方だけの明らかに俺の名前が名前ペンで描かれたズックの中に 枯れた葉が一枚あった これがかならず俺が昔にちぎった葉っぱなのかどうかなんてことは いま横の椅子でうす目あけて呆れたようにこっちを見ている じつにまあ19年も生きながらえている他称確実な化け猫であるところの 自称多少ぼけたふりをしているだけである愛玩ネコでさも解らないことは明らかなのだが 所詮葉っぱをちぎったいろんな場面があふれてきて止まらなくなっているんだ ズック靴は時代の生みだした新しい理屈の電気製品からはみ出す 極微量さながらの放射能がてらのマイナスイオンにまるで守られ通したかのように 少しばかりの変色をまといいま俺の前にある それを経て 理科の時間に昔見せられたフタバの発育の速すぎるビデオテープのような 急成長していく俺のセンチメンタルが落下 外の風が強くなっていることに気づいてふと一昨日の天気予報を思い出した 台風が進路を変えたのか気になってテレビをつけてみると 童顔の観たことがない男のニュースキャスターが ぶんぶんと飛び立ちそうな勢いではち切れそうな樹木をバックに 透明を破られそうなレインコートの姿で映った 750 名前:昔の葉 今の葉[] 投稿日:02/10/19 01 31 ID jH0FOii4 751 名前:昔の葉 今の葉[] 投稿日:02/10/19 01 32 ID jH0FOii4 【コメント】 781 名前:マイマイカムリ ◆eSBPIliBR2 [sage] 投稿日:02/10/20 08 58 ID eLZr5NeK 750 :昔の葉 今の葉 :02/10/19 01 31 ID jH0FOii4 「がらになく」は、柄にもなく、だろう。 冒頭2行は不要。なくてもわかる。次の2行の「とか」と()も。 「水底の沈殿物」は意味重複。最後の2行はいける。 極大極小というサイズの対比だけに終わらず、極私でさらに転がそうとする のは買える。が、ブリッジがない。 751 :昔の葉 今の葉 :02/10/19 01 32 ID jH0FOii4 おもしろい。ただし、「俺のセンチメンタルが落下」の「センチメンタル」 は使うべきではない。その後の台風へつなぐ重要な1行をどうするか。やは りブリッジの問題だ。 811 名前:激辛正当派 ◆PmUYNHN29Q [sage] 投稿日:02/10/23 01 24 ID 81/+vKhu 750-751 「センチメンタル」という言葉を自嘲気味に使うのは、いい狙い。 自分で「センチメンタル」に言及しなければ、本当におセンチな詩になってしまう。 詩を書くことの滑稽さそのものを表現していると言ってもいい。 過度な饒舌さも含めて、主人公の弱さに共感。 54 名前:激辛正当派 ◆PmUYNHN29Q [sage] 投稿日:02/10/26 00 24 ID 2YT/qnJT 前スレ750-751『昔の葉 今の葉』 2点 言葉を弄しているだけ、とも言えるが、語を積み重ねることを楽しむ姿勢がいい。 自分自身から距離をとらず、感傷にひたっている滑稽さを表現しているのを、 僕は逆説的に評価したい。「詩的であることへの皮肉」として。作者の意図とは別に。 55 名前:Canopus ◆DYj1h.j3e. [] 投稿日:02/10/26 01 24 ID YU7NoCAp ttp //book.2ch.net/test/read.cgi/poem/1028646675/750-751 :昔の葉 今の葉 こんな季節には、色んなことが思い出されてしまう…。ってんで、実はテーマ としては平凡なんですよね。ただ、落ち葉から徐々に自己の内面へと移ってい く饒舌ともいえる描写が魅力的でしたの2点。 605 名前:ぴんふら♪彡 ◆PINKvHEPP. [@ノ sage] 投稿日:02/10/22 15 00 ID W+ljOjIT 本スレ750 昔の葉 今の葉 これスゴイなぁと溜息でちゃいます。。。落ち葉とは関係ない コトばっかりなのに、ズゥっと落ち葉がイメージの中で飛び回って いるような変な感じでした。ドキドキ 【得点】 5点 都立家政 ◆L7EROpoemk:1点 激辛正当派 ◆PmUYNHN29Q:2点 Canopus ◆DYj1h.j3e.:2点 ■▲▼ 終葉 《 ;´y;; はらはらと ,,i´;;丿;;;;;ヾ,, はらはらと ただ はらはらと ,ノii;;;;ノ;;;;;;;;;;;;iiソ こがね色は くれないを 見つめ ;i;;;;;;丿;;;;;;゜;;;;iii;;/゜ くれないは こがね色に 見いる ;i´;;;丿;;;;;;;;;;;;iiii;;;ノ ,; i;;;;丿;;;;;;;;;;;;iiiiii;;ノ 芽吹き 優しい陽を 浴び ( ;;丿;;;; ;;;;;;iiiiii;;ノ 冷たい雨に 濡れ \;;;ii ;;;iiiiiiiiiii;;ノ 薄緑に映える ;;/;;;; iiiiiiノヾ yゞ 》 眩しい陽差し 蝉の声 ;´y;; 気まぐれな 雷鳴 ,,´ii;;;;;ii;;;;;ヾ,, 濃緑に萌える ,;;iiiiiii;;;;;;;;;ii;;;;;;;ソ ;iiiiiiii;;;;;;;;;;;;;ii;;;;;;;;ゞ゜ ;iiiiiiiiiii´;;;;;;;;ii;;;;;;;;;ヾ;; 静寂の日々 ,; iiiiiiiiiiii;;;;;;;;;ii;;;;;;;;ゞ;; 乾葉擦れを 耳に ( iiiiiiiiiiii;;;;ii ;;;;;;;ソ; こがねやくれないへ 衣をかえ ´ iiiiiiiiiiiii ;;;;;;;ゞ 生なる大地へ ´ iiiiiiiii/; 落ちてゆく ´´ゞ はらはらと はらはらと 771 名前:終葉[] 投稿日:02/10/19 17 14 ID qDNds44c 【コメント】 781 名前:マイマイカムリ ◆eSBPIliBR2 [sage] 投稿日:02/10/20 08 58 ID eLZr5NeK 771 :終葉 :02/10/19 17 14 ID qDNds44c 絵も含めてかっちりつくった。 冒頭で「こがね」と「くれない」を重ねているのに、「こがねやくれない へ 衣をかえ」とさらに重ねて、冒頭を相殺してしまっている。効果として も意味としても。「はらはらと」も1回限りでいい。 811 名前:激辛正当派 ◆PmUYNHN29Q [sage] 投稿日:02/10/23 01 24 ID 81/+vKhu 771 いわゆるビジュアル詩であるが、このジャンルにとって最も大切なのは、 「絵と詩が切り離せないものであること」だ。この詩の場合、絵は単なる挿し絵。 そして絵を抜きに語れば、落葉の表現だなあ。としか思わない。まとめすぎ。 57 名前:4th ◆HdqTLODCXU [sage] 投稿日:02/10/26 01 54 ID rRAgqM+h 2点,,,, 771 終り葉 おいておいて そのかたちの音 ここへ 606 名前:ぴんふら♪彡 ◆PINKvHEPP. [@ノ sage] 投稿日:02/10/22 15 00 ID W+ljOjIT 本スレ771 終葉 AAですね!ぴんふらはAAダイスキなのです。言葉と 落ち葉が一緒に落ちていくよでキレーイです。ドキドキ 【得点】 2点 4th ◆HdqTLODCXU:2点 ■▲▼ 落ち葉 太陽は次第に、身を隠し 葉肉のクロロフィルは減少してゆく 紅葉した、あの木々の葉がすべてなくなる頃 僕はきっとここにはいない 病院の窓辺から見る景色は、街路樹のおかげで飽きる事はなかった 全身に転移した活性酸素の悪業が メキメキと僕をむしばんでゆく この喉はただの空洞と化した スプーンで流し込まれる石ころを必死で飲み込む 目を閉じれば、あの楽しかった日々が蘇る どうぞ、今が現実でないなら… どうか、目が覚めた時 僕は家のベットにいますように… 遠くで、自分の名前が聞こえるけれど 目を開けたくない すごく眠いのに、誰かが邪魔をする 目を開ければ一面の花園 ああ、もう秋は過ぎたんだな 「春が来たんだ」 病院へと続く街路樹は、黄金色の葉をたわわに身につけ光輝いていた それは、雲ひとつない秋晴れの午後だった 776 名前:落ち葉[sage] 投稿日:02/10/20 01 28 ID PzSrNgxF 【コメント】 781 名前:マイマイカムリ ◆eSBPIliBR2 [sage] 投稿日:02/10/20 08 58 ID eLZr5NeK 776 :落ち葉 :02/10/20 01 28 ID PzSrNgxF 紅葉も活性酸素も自然なはず。「悪行」とは書かないところから始まるはず 。 782 名前:776[] 投稿日:02/10/20 10 16 ID aSErnNf3 781 マイマイカムリ様 講評ありがとうございます。 >紅葉も活性酸素も自然なはず。「悪行」とは書かないところから>始まるはず 自分としては、紅葉を活性酸素の悪行と書いたつもりは毛頭無く、貴方がご指摘下さった紅葉と活性酸素は無関係です。 「活性酸素の悪行」は、「紅葉」ではない「何か」を指すのですが何だと思われますか? 読み手がそのことを文脈から判断できないとすると自分の詩は相当な駄文なのである…という気になってきました。 しかし、よい作品とは誰もが、一目でわかるようなものでなくてはいけないのでしょうか?自分の経験では、必ずそうではないと思うのですが、今回の自分の作品にそれが当てはまるかどうかは疑問です。 784 名前:マイマイカムリ ◆eSBPIliBR2 [sage] 投稿日:02/10/20 12 47 ID eLZr5NeK 782 あなたのは駄文ではないし、私の理解とも違っていないとわかって よかった。誤解を与えたとしたらゴメン、少し補います。 紅葉も活性酸素も(ともに)自然(物)なはず。(一方を)「悪行」とは書 かないところから(紅葉への観察も)始まるはず。 785 名前:782[sage] 投稿日:02/10/20 13 24 ID 6zgGWwBd 784 マイマイカムリ様 なるほど。了解しました。 確かに、双方は自然の流れの一環でであるのにも関わらず、 趣きあることだと受け止めるのは紅葉のみですね。 その(紅葉は悪行ではないが、活性酸素は悪行であるという)概念こそが、我々が紅葉を観察するという行動に起因するということなのだ。 …と、いうことで良いのでしょうか。 マイマイカムリ様はなかなか、哲学的な事をおっしゃいますね。 マイマイカムリ様の詩も読んでみたいです。(もしかして、もう投稿されましたか?) 実は、「悪行」ではなくて、「悪業」なんですけれどね。 わざと業にしてあるんですよ。 業=カルマというのをかけてみました。 786 名前:名前はいらない[sage] 投稿日:02/10/20 13 35 ID 9ovravjg ちょっとした漢字の変換法すら見落とす批評眼か… あれはいらんこの言葉は使うなばかりで本質的な事に一切ふれないよな… 787 名前:785[] 投稿日:02/10/20 14 05 ID qfWnhE8u 全身に転移した活性酸素の悪業が メキメキと僕をむしばんでゆく わざと悪「業」にすることで この詩の主人公の病魔に犯されて行く、儚さとか、自然へあがらえないむなしさとか表現したつもりなのでしたが…。 ここの行はただ、それを述べたかっただけなので 紅葉も活性酸素も(ともに)自然(物)なはず。(一方を)「悪行」とは書かないところから(紅葉への観察も)始まるはず。 ということはまったく考えていませんでした。 こういう詩の見方は、とても斬新だと思いました。 ただ、やはり、自分の伝えたかったことがマイマイカムリ様には届いていなかったようです。 マイマイカムリ様は駄文ではないとおっしゃってくれましたが、 詩を作った張本人がこのような戯れ言をぬかして、自分の詩の意図を解説するようでは…それはやはり、私の詩がいかに駄文であるかという最たる証拠です。 少しでも、ましな文が書けるよう、精進できるよう、努力せねばなりません。 また、出直してきます。 批評有り難うございました。 788 名前:名前はいらない[sage] 投稿日:02/10/20 14 51 ID Q8030pkP 漢字の変換を読み取るのはなかなか難しいからしょうがあるまい。 確かに批評家が詩の本質より、技法的なところや、詩の一行に固執しすぎているという感はある 811 名前:激辛正当派 ◆PmUYNHN29Q [sage] 投稿日:02/10/23 01 24 ID 81/+vKhu 776 O・ヘンリー『最後の一葉』がモチーフか。 末尾の展開によって詩全体が「他人事」になってしまっている。 その付け足しを、僕は残念に思うのだが、他の人はどうなのだろう。 606 名前:ぴんふら♪彡 ◆PINKvHEPP. [@ノ sage] 投稿日:02/10/22 15 00 ID W+ljOjIT 本スレ776 落ち葉 最後の一葉を現代に移したみたいですね!クロロフィルとか 活性酸素とかムズカシイ言葉が蝕まれてく感じ(*゚∀゚)イイ!! でも“…”は、やっぱりイラナイ!と思う。ドキドキ ■▲▼ ひまわり堕ちるぽとりと 柿の葉 太陽を見あげて ならんで咲いている やわらかい かたむいた日ざしをあびつつ オレンジ きいろ 一枚 ぽとり 牡丹 インディアンの夏 夏はとうに終わってる ※すいません、2本目です 流してください 778 名前:ひまわり堕ちるぽとりと[] 投稿日:02/10/20 02 14 ID OLp15B35 【コメント】 796 名前:Canopus ◆DYj1h.j3e. [] 投稿日:02/10/22 00 44 ID zw8WuXVM 778 インディアンサマーは、小春日和。別名、「小さな嘘つき」ですね。 二本目ってのも嘘だったりして。くすくす。微妙な季節感で面白いですが、 もっと季節を壊してもよかったのでは。「柿の実」とかね。 606 名前:ぴんふら♪彡 ◆PINKvHEPP. [@ノ sage] 投稿日:02/10/22 15 00 ID W+ljOjIT 本スレ778 ひまわり堕ちるぽとりと 色んな色イパーイ!暖色ばかりでインディアン・サマーのイメージに 繋がってると思うよ。牡丹の花に枯れたひまわりが見立て られてるだね。季節感混乱しちゃう!ドキドキ 【得点】 1点 都立家政 ◆L7EROpoemk:1点 ■▲▼ 落ち葉の宝刀 絶望の海にうち捨てられた赤子のよう 定まらない足取りで、ふらふらと 疲れきった私 あまりに魅力的な「森」 色とりどりの葉が、 ひらひらひらひら 舞落ちる 奥へ、奥へ、もっと奥へ 此処ではない何処かへ ぽっかりと開いた 落ち葉の森へと 憑かれたように迷い込む 黄金、オレンヂ、紅… 色の洪水が まぶしく理性を解糖する 洛陽の海へと漕ぎ出すボートに乗って 鮮やかな快楽と心地よい感触に身をまかせ ひらひら 、ひらひらと 母体の中で眠りに落ちた旅人は 安らかな眠りを享受する 始まりは終焉に向かい、終焉は始まりへと続く 森というリリスの中で、始まるのを待っていた 783 名前:落ち葉の宝刀[] 投稿日:02/10/20 11 51 ID ZRpr6P8d 【コメント】 796 名前:Canopus ◆DYj1h.j3e. [] 投稿日:02/10/22 00 44 ID zw8WuXVM 783 美しい情景描写です。しかし、直接的な表現が目立つのと、飛躍が少 ないのが欠点ですね。ボートの周りに展開する落葉の筏たち。生命の神秘に近 付けるためには、しつこいほどの描写が必要だったかも。 798 名前:マイマイカムリ ◆eSBPIliBR2 [sage] 投稿日:02/10/22 01 16 ID rFiKevhl 783 :落ち葉の宝刀 :02/10/20 11 51 ID ZRpr6P8d 1行目からつまづく。「絶望の海」と「赤子」が認識しているのか。もちろ ん「赤子」は認識していないが、そこは「絶望の海」と呼ばれているのか。 「のよう」のおかげでわけわからぬ。どちらでも好きなように読んでとは いわせない。 811 名前:激辛正当派 ◆PmUYNHN29Q [sage] 投稿日:02/10/23 01 24 ID 81/+vKhu 783 樹海を彷徨する自殺志願者と読んだが、これは作者のトラップに引っ掛った? そう読むと、救いもなく冗長な感傷の詩と受け取れるのだが。 64 名前:むこうの317 ◆317..n/Ke6 [sage] 投稿日:02/10/26 14 56 ID bgVzaIMU http //book.2ch.net/test/read.cgi/poem/1028646675/783 落ち葉の宝刀 3点。 情景の表現がとても上手く綺麗ですた。我侭をいえば、更に"匂い"を感じたかったところ。 606 名前:ぴんふら♪彡 ◆PINKvHEPP. [@ノ sage] 投稿日:02/10/22 15 00 ID W+ljOjIT 本スレ783 落ち葉の宝刀 落ち葉が色のトンネルみたいだた。スゴイ、スゴイ!! でもひらひらって言うよりドサドサの落ち葉だったよ。ドキドキ 【得点】 3点 むこうの317 ◆317..n/Ke6:3点 ■▲▼ ミュージック もう このアスファルトの国には 還るべきところもなくて 土にもならず 掃かれて 終わる すべての葉っぱが ひとりぼっちだ もう アスファルトしかなく その下にも そのさらに下にも アスファルトしかなく 遠い古代に 落ちた葉は 何処へ行った? すべての葉っぱが ひとりぼっちだ せめて 晴れた日には 風に吹かれて 転がりつづける 落ち葉たち 790 名前:ミュージック[] 投稿日:02/10/20 19 55 ID Fr5Sf5Ya 【コメント】 797 名前:Canopus ◆DYj1h.j3e. [] 投稿日:02/10/22 01 08 ID zw8WuXVM 790 乾いた感傷が心に残ります。一つ問題にしたいのが、題名。音楽を奏 でているのが、落葉なのか、アスファルトの支配する世界なのか、語り手なの か、はっきりさせると、『ミュージック』が形を帯びてくると思います。 798 名前:マイマイカムリ ◆eSBPIliBR2 [sage] 投稿日:02/10/22 01 16 ID rFiKevhl 790 :ミュージック :02/10/20 19 55 ID Fr5Sf5Ya 「すべての葉っぱがひとりぼっちだ」とリフレインしながら「落ち葉たち」 では矛盾していないか。視線や視点に無自覚に思える。 812 名前:激辛正当派 ◆PmUYNHN29Q [sage] 投稿日:02/10/23 01 24 ID 81/+vKhu 790 それは狙いなのかもしれないが、内容が空疎だ。 還るべきところのない落葉、という「事実」について語るだけに終わっている。 ひとりぼっち、という言葉が、悪い意味で空ろに響いている。 8 名前:ななしくん ◆4DGPgRhQFI [sage] 投稿日:02/10/25 09 10 ID 8jWAGiwt 「ミュージック」3点 コレいいですね 落ち葉を現代人にたとえてて、すごく深みがあります それでいてシンプル! 時代の中で 誰もが還るところをもたない現代人(たち) すごい作品だと思いましたけど 607 名前:ぴんふら♪彡 ◆PINKvHEPP. [@ノ sage] 投稿日:02/10/22 15 01 ID W+ljOjIT 本スレ790 ミュージック これ (*゚∀゚)イイ!! 土に還らない落ち葉って、都市生活のリアル なんだなーってぴんふら思う。でも“ひとりぼっち”とか“遠い 古代”とか説明的になってるかも。。。ドキドキ 【得点】 1点 都立家政 ◆L7EROpoemk:1点 ■▲▼ 氷解Ⅳ ~ 1/fの揺らめき ~ 記憶に残る男の 行き過ぎた賭け 夢覚めやらぬ男の 途切れた男の 行き過ぎた賭けだった 別れた二人の結晶 残る面影 俺が どれだけ こいつ可愛がろうと おまえに絶対かなわない どこまで こいつ育てようと おまえに絶対かなわない 記憶に残る女の 行き過ぎた出会い 夜に舞う女の 途切れなかった女の 行き過ぎた出会だった 別れた二人の結晶 残る面影 お前が どれだけ こいつ可愛がろうと おまえに絶対負けない どこまで こいつ育てようと おまえに絶対負けない 記憶に残る女は 行き過ぎた相手と 夜に舞った女は 途切れなかった女は 次の男と歩きはじめた 別れた二人の結晶 残る面影 次の男よ 誰よりも こいつ可愛がって 俺を負かしてくれ いつまでも こいつ育てて 俺を負かしてくれ あいつより俺より長く こいつのそばにいてくれ 別れた二人の結晶 残る面影 こいつの瞳に 真実を読み取られているような気がして 793 名前:「氷解Ⅳ ~ 1/fの揺らめき ~ 」[] 投稿日:02/10/21 09 32 ID m7H76Xlk 【コメント】 797 名前:Canopus ◆DYj1h.j3e. [] 投稿日:02/10/22 01 08 ID zw8WuXVM 793 だいぶ落葉から離れてしまったね…。独特な語り口で綴られる、破局 のリフレインは、落葉を連想させないこともないですが。「行き過ぎた」は、 「とおりすぎた」の方が意味が通りそう。内容も、もうひと味ほしかった。 812 名前:激辛正当派 ◆PmUYNHN29Q [sage] 投稿日:02/10/23 01 24 ID 81/+vKhu 793 (僕はマカーなのでタイトル文字化けです) 妙な語り口(これが1/fの由来!?)が魅力だが、中身はあまりない。 視点には揺らぎがないのだ。それで単調になっている。 607 名前:ぴんふら♪彡 ◆PINKvHEPP. [@ノ sage] 投稿日:02/10/22 15 01 ID W+ljOjIT 本スレ793 「氷解Ⅳ ~ 1/fの揺らめき ~ 」 ぴんふらマカーじゃないからIVだって分かるケド、マカーのヒト 氷解の後ろ文字化けしちゃってるよキット。。。でも1/f とか 懐かしい言葉ヒサシブリ(*゚∀゚)イイ!! 落ち葉無くてもキニシナイ!! 620 名前:激辛正当派 ◆PmUYNHN29Q [sage] 投稿日:02/10/23 12 52 ID VciJ4sYw 無頼派に「1/fの意味が分かってない」と言われた。。。 で、お前はそれを明確に知ってるのか、と。 僕は昔もてはやされた時にワイドショーでやってたくらいの知識しかないが。 詩の語り口と改行がゆらいでるのが、由来なのか、というくらいしか分からん。 それ以上の意味があるのか。 あるなら僕の読み込み不足なので、教えてほしい。 本スレ793の話ね。 621 名前:ドン亀 ◆YdTp8oxx7. [] 投稿日:02/10/24 10 26 ID Vr69b4LK 620 アレはないよな。作者バレバレなんてもんじゃない(藁 1/fなんて、俺は聞いたことしかないよ。なんか「ゆらぎ」なんとか だよな? そこが落ち葉に関係するんだとしたら、肝心なところをバカや流行に疎い奴にも わかる言葉で書かないあいつがアフォ!! 今回の審査員は特に、かわいい女の子やバカな頭の爬虫類もいるのだから、 注釈ぐらいつけないと「どこが落ち葉なの?」と聞かれても 文句はいえねぇぞ、ゴルァ! 。。。で、本スレ793には説明する義務があると勝手に決定。 作者バレん程度に(今さらだけどな(爆藁))説明しろや、ゴルァ!!! ■▲▼ Leaf カ サ と 立 て た 音 サ サ ク ク と 踏 み 鳴 ら す エ ン ボ ス の 下 で 粉々に 破片 塵芥 のグラデーションを 織り成す地層の中にあって 苔の下 葉 脈 だ け で 留 め る 外 形 の 幻 は 細 切 れ に な り な が ら バクテリアの侵食する季節を忘却しようとする密やかな抵抗 有機質と無機質を分かつ divide ハッブル境界へと進める駒 既に光合成は記憶の彼方 chlorophyll 痕跡だけが残る気孔 湿気を帯びた堆積の中で柔らかな臭気を放ちながら発酵し 放射冷却カッティングジルコニア煌く地中の燐は発光する蛹 年代から地層への緩やかな移行交差する Agastia!腐葉土も 今はミミズの腹の中 795 名前:Leaf[sage] 投稿日:02/10/21 16 44 ID KWmlRuMz http //siban.s2.xrea.com/bbs/test/read.cgi?bbs=yourpoem key=1034327834 st=6 to=6 nofirst=true 【コメント】 797 名前:Canopus ◆DYj1h.j3e. [] 投稿日:02/10/22 01 08 ID zw8WuXVM 795 Agastiaが美しいことばだったんで、調べてみました。インドに伝わる 予言の葉っぱ、だそうです。内へ、内へ切れ込んでいく宇宙ですね。土壌のパ ートを閉じた世界にしたのは面白いけど、ちょっと息が詰まりました。 55 名前:Canopus ◆DYj1h.j3e. [] 投稿日:02/10/26 01 24 ID YU7NoCAp 795:Leaf 後半の、境界線を突き破りそうで突き破らない叫びに「Agastia!」 で、ハッとするんですよね。最終、まとめすぎかも。 68 名前:構造 ◆/Cej999/v6 [sage] 投稿日:02/10/26 19 39 ID SyASl7X0 http //book.2ch.net/test/read.cgi/poem/1028646675/795 Leaf 1点 後半の分解されていく過程をもうすこしなんとかできなかったかなと 思うけど、分解されていく過程に注目した視点そのものに。 607 名前:ぴんふら♪彡 ◆PINKvHEPP. [@ノ sage] 投稿日:02/10/22 15 01 ID W+ljOjIT 本スレ795 Leaf 難しい言葉イパーイで何のコト書いてるかわからないから、 ヒトリヨガリかなって思ったよ。カタチからもイメージ湧かないから、 意味不明かもって思う。ドキドキ 634 名前:名前はいらない[sage] 投稿日:02/10/24 23 40 ID GCFt8/R4 本スレ795 ”科学”のためにたかまる自己陶酔の度。ラストの一般に意表をつかれるけれど。 葉脈の形状を模した行の余韻を出すような工夫があっても良かったかもしれない。 いくらかの空白行をつぎにという案とか。そのラストもミミズの形状に模すとかの遊び心とか。 【得点】 2点 Canopus ◆DYj1h.j3e.:1点 構造 ◆/Cej999/v6:1点 前へ ← 1 2 3 4 5 6 → 次へ ページ先頭へ トップページ
https://w.atwiki.jp/poem_toukou/pages/436.html
前へ ← 1 2 3 → 次へ 作品 ■▲▼ 箱をめぐる考察 緋色の刺繍で織り込まれた絨毯の上に 乱雑に置かれている イスラム教徒が嫌うような偶像ども ワタシはアナタだけのもの ボクはキミだけを愛すよ 神の前で誓うエイエンノアイ そして 家族のため 住宅ローンのため あくせく あくせく ワカホーリック それから マイカー,マイコン,マイホーム ルソーも嫌う私物化という物神崇拝 やつらは偶像が大好きで 何でもかんでも集めては箱に入れちまう ここにはそうした箱で溢れかえっている 安っぽい包装紙にくるまれた 幾千,幾万もの箱 箱また箱 そうしているうちにも またどこからか箱が運ばれてくる 同じような箱が上へ上へと積み重ねられ バベルの塔は天上へ届くかという勢いだ てっぺんのほうはグラグラして 危なっかしいったらありゃしない 傾きかけた箱の山のその下で どいつもこいつも これまたちいさい自分だけの箱を後生大事に抱えていて ハムスターでも飼う少年のように ときどき中を覗きこんでは ニヤリと気色悪い笑みを浮かべる 鳴らないオルゴールの箱 それでもやつらには何かが聞こえるのか 必死に耳を当てている あるいはやつらの棺桶か骨壷の箱か ときどき揺り動かしては中身の感触を確かめている やつらのいう幸福というものに形があるとしたら おそらくこういうものだろう わたしの箱はとうに誰かにあげてしまった 中に何も飼っておけなかったから だいいち両手がふさがっちゃあ何もできやしない それに 手で持てるぐらいの箱の中身なんか たかが知れてるじゃないか そして何より わたしは容器というやつが面倒くさい 容器に形を決められるのが嫌なんだ 水は試験管に流せるが河は試験管には入らない 空気はビーカーに収まるが風はビーカーには落ち着かない それでも容器は囲い込むことを止めようとしない だからわたしは 試験管を壊したくなる ビーカーを割りたくなる そして箱は潰したくなる 特に後生大事に抱えているやつらを見ると それを引っくり返し中身を暴きたくなる それでさっきから箱が乗った絨毯の端を持ち 絨毯ごと引っくり返そうとしているのだけれど どんなに息張っても絨毯ははがせない それもそのはず わたしの片足がまだ絨毯の上に乗っている これではどう頑張ろうが びくともしないわけだ 捨てたつもりが 囲うことへの未練をまだ断ち切れていなかったのか 誰か手伝ってくれ 周りを見回すが みんな絨毯の上から降りようとしない さてどうしたものか 片足を絨毯から降ろそうか それともあきらめて 別の片足を絨毯の上に乗せて みんなと同じ箱人間を決め込むか わたしはハムレットにでもなったつもりで しばし呻吟するのであった 153 名前:箱をめぐる省察①[mistyage@nifty.ne.jp] 投稿日:04/05/10 00 11 ID 9V1aZpxT 154 名前:箱をめぐる省察②[mistyage@nifty.ne.jp] 投稿日:04/05/10 00 27 ID 9V1aZpxT 155 名前:箱をめぐる省察③[mistyage@nifty.ne.jp] 投稿日:04/05/10 00 48 ID 9V1aZpxT 156 名前:箱をめぐる省察④[mistyage@nifty.ne.jp] 投稿日:04/05/10 00 56 ID 9V1aZpxT 【コメント】 184 名前:Z ◆eBWUIXUMPI [sage] 投稿日:04/05/17 16 16 ID B1cAv+dU 153 箱をめぐる省察 ‥‥よくわかりませんでした。 主人公がどこを向いているのか、作者の書きたかったものが何か。 194 名前:大木人 ◆KMcEIGIRgE [] 投稿日:04/05/19 17 36 ID Umv/UD7A △1点 153-156:箱をめぐる考察 世間の矮小さに辟易しながらも、それを振り切れないでいる己の姿…、何か分かる気がします。 196 名前:ame ◆yUHAxrOw2c [sage] 投稿日:04/05/19 23 40 ID pgGgt8Nd 2点 153-156 箱をめぐる考察 構成として一番おもしろいのはコレだと思う。 そのあまりにも雑多な分裂気味のフラストレーションはどこに行くにも邪魔をされる、それが「箱」。 そしてその中にいる彼らが自分の足ごと転ぶまで、引っ張り続けなければいけない絨毯。 文章が分裂気味に書き綴られるが、その前の構成はきちんと、むしろ分かりやすく設定されている。 ただ、その意味では少々ストレートすぎるかもしれない。ちょっとした変化があれば嬉しかったところ、というわけでの2点。 382 名前:MUJINA ◆iXws.WGCLY [sage] 投稿日:04/06/22(火) 08 51 ID 4tE1+ArL 山田さん、チャンプおめでとう。これからの詩作に弾みがついて何よりです。 さて、私も投稿4回目。「箱をめぐる省察」「Y氏の部屋」「父とは誰か 母とは誰か」 そして、「『言葉』屋」が今回のものでした。 【得点】 5点(準チャンプ作品) 構造 ◆/Cej999/v6:2点 大木人 ◆KMcEIGIRgE:1点 ame ◆yUHAxrOw2c:2点 ■▲▼ 視線 私は外の光を受け入れられなかった むしろ光が私を受け入れなかったのかもしれない しばし自分と葛藤し、外の世界に飛び出す事にした じりじりと刺すような視線 それは万物すべてから注がれていた 吐き気がした どうやらこの私を形成している形がおかしいらしい 視線に刺され、薄れ行く意識の中で悟った この視線は私だけに注がれているんだ そしていまこの快感を留めておきたい衝動にかられた 気づくと駅のホームに立ってた 幾つもの視線が私を突き刺す さぁ視線をもって私を射殺そうとするモノよ この一瞬汝らの視線を我が物に そして生涯忘れえぬ物として、その脳裏に焼き付けるとしよう 轟音と共に、私を形成していたものは消えうせ そこにはただ、一点に注がれる視線のみ残った 157 名前:名前はいらない[] 投稿日:04/05/10 05 20 ID kOmDvMoL 158 名前:157[] 投稿日:04/05/10 05 20 ID kOmDvMoL 【コメント】 174 名前:MUJINA ◇FJ2unionJK[mistyage@nifty.ne.jp] 投稿日:04/05/15 01 00 ID Z0Lz2GhD 157 視線 万物すべてから注がれる吐き気がするほどの視線とは、どんなものだろう。そして、それを快感と感じる作者の感性の鋭さに敬意を表する。 184 名前:Z ◆eBWUIXUMPI [sage] 投稿日:04/05/17 16 16 ID B1cAv+dU 157 視線 何が描かれているのか、よくわかりませんでした。 おとぎ話のなかには、よくわからないものも多いですが、 でもはっとするような、何かしらの真実みたいなものがあったりしますが、 この詩が、そういうものであるような感じはありません。SFかしら? 【得点】 1点 MUJINA ◆iXws.WGCLY:1点 ■▲▼ ぽつぽつと秋のおと連れと共に 私の体からはきのこが生え 栗が実り 麦が風になびいた そして 冬には それらすべては枯れてしまい 私という私だけがここに残り 貪欲で傲慢な毛むくじゃらな生が寒さに震えていた 春のおと連れと共にまた私はつぼみをつけ花開き 夏には青々と私は生い茂った 159 名前:無題[sage] 投稿日:04/05/10 06 37 ID j9d2m5vB 【コメント】 185 名前:Z ◆eBWUIXUMPI [sage] 投稿日:04/05/17 16 18 ID B1cAv+dU 159 無題 一読して、心に世界がひろがりかけました。だから残念に思いました。 ひろがりや静けさや、生のさみしさなんかも、もっともっと えがけたのではないでしょうか。もっともっと感じたかったです。 194 名前:大木人 ◆KMcEIGIRgE [] 投稿日:04/05/19 17 36 ID Umv/UD7A △1点 159:無題 静かな語りですが、木という主体に詩を読ませたことでシンプルさが逆に染みます。 生そのものにピントを絞り込んだ作者の潔さに1点。 195 名前:ななほし ◆lYiSp4aok. [] 投稿日:04/05/19 21 38 ID XDj9YVtF 1点 159 :無題 :04/05/10 06 37 ID j9d2m5vB 唐突に救いという言葉を思い出した。ねぇ……聞いていいかな? 前回の批評で 「私の、救いにはならない」となぜ発想したの? 連想かな? ……今回は?? 人は自分の生きる意味を求めているんだろうねぇ。青山にも生きる意味があったら、 まして自分には生きる意味があるはずだと安心するんだろうか? 【得点】 2点 大木人 ◆KMcEIGIRgE:1点 ななほし ◆lYiSp4aok.:1点 ■▲▼ きしゃのたび さあそろそろ 引っ越す時間だ 持ちすぎた何もかにもを ひとつひとつと 捨てていくのだ この手に持てる荷物はひとつ たったひとつの 自分の・・・ 所有とは 独り占めに他ならず モズクガニのように 大量の ぼろを身に寄せ 大きくなったと錯覚すること さあそろそろ 軽くなる時間だ 溜めすぎた情念を 太った思い出を もっともっと そぎ落とすのだ 服は要らない 本も要らない 写真も ファイルも 携帯も 車も あなたは わたしのものじゃない わたしも 誰かのものじゃない その子も どの子も 親のものじゃない 国のものじゃない 誰かのものじゃない 思うことで 重くなるなら 感じることで 縛られるなら 何も思わず 何も感じず 早く早く生き急ぐのが楽 歩いていくのに 必要なのは たったひとつの 自分の・・・・ まとわりつくのは 自分自身の・・・・・・ まごうことなき、生き物としての、懐かしい匂い (否定できない、どこかにつながってる、土にも、空にも、 風にも、山にも、あの子にも、あなたにも、あなたにも、 明日は流れてはいない、でも昨日は固まってはない、 今しか、見えないものは、信じられない、この一瞬で 一体何を信じろと、息を吐ききったら、外に出られますか、 生きているものに会えたら、存在を実感できますか、 これを続けることが、何か実を結びますか、どうして、 まだ、言葉が出るのでしょうか、他人の役にも、 立たないこの日々、所業、でも、でも、でも、でも、) 全て捨てたら 引っ越す時間だ 持ちすぎた何もかにもを いつになったら捨てられるのだろう 160 名前:きしゃのたび(1)[sage] 投稿日:04/05/10 20 28 ID lF9xkkio 161 名前:きしゃのたび(2)(おわり)[sage] 投稿日:04/05/10 20 28 ID lF9xkkio 【コメント】 174 名前:MUJINA ◇FJ2unionJK[mistyage@nifty.ne.jp] 投稿日:04/05/15 01 00 ID Z0Lz2GhD 160~161 きしゃのたび まさに捨て聖ですな。仏教を感じる。捨てた末に感じる「生き物としての懐かしい匂い」を嗅ぐことができるのは、作者が覚者ではなく、詩人だから。作者は原点に立っている。 185 名前:Z ◆eBWUIXUMPI [sage] 投稿日:04/05/17 16 18 ID B1cAv+dU 160 きしゃのたび いくつも、良いなと思うような、かっこいい言い回しがあって、 「ちょっと良いコラム」を読んでいるような、そんな感じを受けました。 でも最後の三連で、何だか分散してしまいました。 えがこうとする世界全体を見渡しながら進んでいく集中力が、 途切れたのかもしれない、と思いました。 「服は要らない」とありますが、その極端さが、"全てを"捨てられない 原因じゃあないかなぁとかいう感想は、ピントはずれでしょうか。 194 名前:大木人 ◆KMcEIGIRgE [] 投稿日:04/05/19 17 36 ID Umv/UD7A ○2点 160:きしゃのたび 颯爽とした印象がとても心地良いです。 ここまで態度が明確だと、こちらまで清々しい気分になって旅に出たくなります。 195 名前:ななほし ◆lYiSp4aok. [] 投稿日:04/05/19 21 38 ID XDj9YVtF 1点 160 :きしゃのたび(1) :04/05/10 20 28 ID lF9xkkio なんとなくいい感じ……なんだけど。なぜ? きしゃなの??? 【得点】 4点 MUJINA ◆iXws.WGCLY:1点 大木人 ◆KMcEIGIRgE:2点 ななほし ◆lYiSp4aok.:1点 ■▲▼ 他我 街の夕暮れがほっぺに突き刺さる日 ○が△や×にすりかわる日 反省と後悔の区別がぼやけて 泣くだけの塊になっても 最後の手段を、始めの一歩と 履き違えないでおくれ 何度も何度も迎えるチャンスを 見逃しただけのことだ 死ぬな死ぬな死ぬな死ぬな死ぬな 寛大な平原を見たけりゃ稼ぎな 琵琶湖なら一人でもいける ナイフや酸素が告白してる 手を伸べた先は誰だい 死ぬな死ぬな死ぬな死ぬな死ぬな 俺の言うことが首に突き刺さるか 俺と君とでは比べられないから いかないで 162 名前:他我[sage] 投稿日:04/05/11 00 44 ID h4E3TmTV 【コメント】 174 名前:MUJINA ◇FJ2unionJK[mistyage@nifty.ne.jp] 投稿日:04/05/15 01 00 ID Z0Lz2GhD 162 他我 作者は重い実体験を抱えてこの詩を書かれているのは、心中を察するにあまりあるものですが、一言苦言を。他我という思い切ったタイトルを選ぶには、よほどの分析と覚悟が 必要です。そういう意味で、このタイトルは変えたほうがよかったのでは。 185 名前:Z ◆eBWUIXUMPI [sage] 投稿日:04/05/17 16 18 ID B1cAv+dU 162 他我 死ぬな、というメッセージ。 絶望する人の心の、かゆいところに、というか痛いところに、 繊細に手が届いていると思いました。 胸を打たれました。が、「良い詩だ」という評価では、ちょっと違うな という気がするんです。 ■▲▼ 水平線に向かって浅瀬を歩く 振り返るとたくさんの僕が倒れていた ここまでくるのに何度自分を殺しただろう 数え切れない どうすることもできなくて 何度も何度も泣いていた 自分だけの為に泣いていた 雫は地面を湿らせてやがて浅瀬ができていた 水平線の終わりはまだ見えそうにない きっとそのうち全ては沈む 歩き続ける限り僕は僕を殺し続ける 涙が枯れることはない 163 名前:無題[sage] 投稿日:04/05/11 02 09 ID CM1/J2Jk 164 名前:163[sage] 投稿日:04/05/11 02 38 ID BrVWyEIC 【コメント】 174 名前:MUJINA ◇FJ2unionJK[mistyage@nifty.ne.jp] 投稿日:04/05/15 01 00 ID Z0Lz2GhD 163 無題 泣くな。殺した末、否定した末に見えてくるものがある。 185 名前:Z ◆eBWUIXUMPI [sage] 投稿日:04/05/17 16 18 ID B1cAv+dU 163 無題 「僕」と書いたとき、それが作中の主人公だけの物語、 作中の主人公だけの心象風景ではなくて、 すべての人、すべての「僕」がそうである、というふうに、 書けたら、というのがわたしの思う理想なのですが、 この「僕」が、まだ「作中の僕」だけのものであるような気がします。 ■▲▼ バイバイ 明日 僕は電車に乗って あのまちへ行くよ 夢に見たあのまちへ行くよ 今日はいい天気でした 丘から見えるこのまちは とても綺麗で綺麗で 明日 僕は あのまちへ行くよ 一人きりだけど 大丈夫かな みんないなくて 大丈夫かな あぁ みんなでよく集まったあの古風な喫茶店 今日のうちにコーヒー飲んでおこう もう飲めないから みんな心配ないよ 僕は平気だよ みんないなくて 一人ぼっちでも 元気にやってみせるから 僕の場所はいつまでも変わらない あのまちに行ったって変わりはしない みんながいるこのまちが僕だけの 僕の 居場所だから 僕の場所はいつまでも変わらない みんないつも通りバイバイって言おう 僕の場所はこのまちだけ だから 165 名前:バイバイ[sage] 投稿日:04/05/11 19 28 ID ZKRXjhO3 【コメント】 186 名前:Z ◆eBWUIXUMPI [sage] 投稿日:04/05/17 16 20 ID B1cAv+dU 165 バイバイ ひとつのシーンをえがききっているという感じはしました。 読んで、良い気持ちはします。悪い気持ちはないです。 しかし詩情の有無を思ったとき、それは無いんじゃないかなぁと思うのです。 前へ ← 1 2 3 → 次へ ページ先頭へ トップページ
https://w.atwiki.jp/poem_toukou/pages/511.html
作成中です・・・ ページ:1 2 3 4 5 作品 ■▲▼ 無題 245 名前:名前はいらない [] 投稿日:03/10/03(金) 19 37 ID nBlTG7yt New!! _ -───- _ , ´ `ヽ / \ / ヽ / __, ィ_,-ァ__,, ,,、 , 、,,__ -ァ-=彡ヘ ヽ 「 ´ {ハi′ } l | | | | | ! | | | │ 〈 ! | |/ノ二__‐──ァ ヽニニ二二二ヾ } , ⌒ヽ /⌒!| =彳o。ト ̄ヽ ´ !o_シ`ヾ | i/ ヽ ! や ら な い か ? ! ハ!| ー─ i ! ` " ||ヽ l | | | /ヽ! | |ヽ i ! ヽ { | ! |ノ / ヽ | _ ,、 ! , ′ \ ! -゙ ‐ ゙ レ `! / ヽ ゙  ̄  ̄ ` / | |\ ー ─‐ , ′ ! | \ / | _ -‐┤ ゙、 \ / ! l |`ーr─- _ _ -‐ " / | ゙、 ヽ ____ ´ │ ! | ゙ ‐- 、,_ 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ 進化論 246 名前:進化論1/3 [sage] 投稿日:03/10/03(金) 21 30 ID lUap+Uys New!! 柔らかい肢体が跳ね 少しずつ確かに荒くなる呼吸 ゆっくりとゆっくりと なんて思っていたのに おちていきそう 汗ばんだ手が虚空へ助けを求めるように 落ちてきたものは天使の羽なんかではなく 震動に合わせて震える梁から落ちてきた埃 247 名前:進化論2/3 [sage] 投稿日:03/10/03(金) 21 30 ID lUap+Uys New!! おちていきそう 真っ赤な舌がちろりと覗く 悩ましげに寄せられた眉に 呼吸はさらに浅く激しくと 進化 退化 進化そうして 生きていくのです 私たち ああ 少しずつ 限界へと ああ ああ 248 名前:進化論2/3 [sage] 投稿日:03/10/03(金) 21 31 ID lUap+Uys New!! 夢よ覚めないで おちていきそう だなんて 笑った少女の面影を残した 肉塊を腐らせていく 時間よとまれ 退化 ああ、そうして 空白 ? 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ ある童貞の妄想と願い 252 名前:ある童貞の妄想と願い [] 投稿日:03/10/04(土) 21 04 ID E7EDyhih New!! 僕のベッドの中で セックスが光の屈折の中を ゆっくりと流れるとき どこか遠くの国でクーデターが起こった ニュースキャスターが丁寧に意味の上を すべるように話す すべりすぎて彼女は殺された 寝ぼけた白熊が間違って月をかじっている そんな音を耳にしながら彼女は安心しきって 笑いながら寝ている どうやら白熊が海に落ちたらしい 静かな寝息が ゆっくりと 時間の流れを 消費して 電子の子らが僕達を 優しく優しく祝福してくれている 254 名前:ある童貞の妄想と願い2 [] 投稿日:03/10/04(土) 21 09 ID E7EDyhih New!! 交尾とセックスを使い分ける僕らを 見て水槽の金魚たちが嫉妬している 種の保存からかけ離れたコミニュケーション 延々と続く病的な原始の鼓動 加工される愛の形はいつのまにか ファッションヘ そうセックスが創作の女神であったころ 夢見がちなひげ面の大人は子供であった でも僕は体験できないかもしれない この何よりもすばらしいはずのセックスを それでもいいよ 知らないほうが幸せってこともあるかもしれない 知ってしまったら案外くだらないかも そんなこんなで 海から這い上がってきた白熊が月をかじりすぎて 月はいつのまにか三日月になっちまった それを怒った神様が白熊だけ極寒の地へご招待 チケットは片道だけ 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ たまご工場 262 名前:たまご工場 [] 投稿日:03/10/04(土) 22 37 ID JEYBTqV5 New!! 耐えられれば 珊瑚色に完熟したやまなみは 遠くて 工場のそとはコスモスばたけの秋 とりあえず花粉浴びる 首に輪のある女はどうせ お嫁にはいけないのだけれど 工場のグランドでは 中学生が練習ばかりしている まだらに枯れた芝の肌に その白いボールが 染みて消える夜も知らずに そうだった ミシン工場が たまごをつくる 健康たまごは肌色いから あれは成りそこない たまに動くから よっぽどつらい 赤黒い 工場のまんなかを 鉄錆の川は流れて西へ 両岸に延々とつづくご先祖さまの列が 地蔵菩薩のみもとに分別するのは だれかの赤黒いの ちいさな願いがようやくかなう未来には 願ったことなんてすっかり忘れて 疲れている 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ SEX 264 名前:SEX [sage] 投稿日:03/10/05(日) 00 15 ID sMGPMwuk New!! 星が降る今宵もまた 天は地とまぐわい 生と死をもたらす 幾億の奇跡を重ねて巡り合い 心からの交わりを望みながら 肉を突きつけることしかできないのは 悪魔の情けか神の咎か 貪るのは渇きのためではなく 与えるのは癒すためではなく 欲しいのはおまえの命 聖杯の誓いを飲み干して おれの命を産んでくれ 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ 楽しい性行為 265 名前:楽しい性行為 [sage] 投稿日:03/10/05(日) 18 31 ID aNnB4J7P New!! 「やあ、元気?」 「うん、まあまあかな。」 ******************************************* パコパコパコパコパコパコ ******************************************* 「最近どうよ。」 「何か家族が上手くいかなくてねえ、悲しいよ。」 「娘さん年頃かあ。そりゃそうさ。」 「一回、ビシッと手を上げてみようかなあ。」 「やめとけやめとけ、責任全部お前だって。そんなことしたら。」 「父権の喪失ってやつかなあ。」 「まあ、時代は変わってゆくものだよ。」 「そうだねえ。」 *********************************************** パコパコパコパコ。ピュッ。 *********************************************** 「猿の男女の友達は、挨拶代わりにやりますが、 こんな風にセックスがあったのなら、 世の中はもっと面白かったのかもしれません。 それは多分、セックスの面白さではなく。」 ********************************************** 「何か面白いこと無いかなあ。」 「あったらこんなことしないって。」 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ 電柱とマンホール 266 名前:電柱とマンホール [] 投稿日:03/10/05(日) 19 52 ID jAjkqa1E New!! 『お前の家の前の通りは 夜になると暗過ぎますよ そのせいで電柱が遊びまわるじゃないですか 可哀想に』 いきなりやって来た背の高い男の言い分 いきなりやって来た背の高い男の口説き文句 見ると その背の高い男の胸には名札があって 名札には大きく「フェミニスト」とだけ書いてあった いきなりやって来たフェミニストの言い分 いきなりやって来たフェミニストの口説き文句 フェミニストは「電柱は危険だ」と訴えつづけた しかし 何故危険なのか?どう危険なのか?と云うことには 一切触れようとしなかった 私は疑問に思い聞いてみた 「どうしてどういう風に危険なのです?」 フェミニストは言った 「遊びまわるから危険なんです」 267 名前:電柱とマンホール2 [] 投稿日:03/10/05(日) 19 53 ID jAjkqa1E New!! 続いてフェミニストはパンフレットを見せてくれた そこには「電柱は危険だ!」と大きく書かれていて 更に 「電柱を防ぐには?」と大きく書かれていた フェミニストはもう一枚のパンフレットを出した フェミニストの説明と並行して読んだ 『電柱はとても危ないので マンホールに カバーを張る必要があります そうすれば電柱は行き所を失うのです』 パンフレットにも同じような内容が書いてあって フェミニストはデュラルミンケースから マンホールカバーを取り出して私に見せつけた 『今なら2000円ですよ』 私はとりあえず断った 「貴方の話には信憑性が欠ける」と言わんばかりに 冷たい視線と態度を送ってやった 268 名前:電柱とマンホール3 [] 投稿日:03/10/05(日) 19 54 ID jAjkqa1E New!! 仕方なく帰ろうとしたフェミニストは 帰る間際にトイレを借りてった キユーキュギシシ トイレの窓を開ける音がした 私は「変だな」と思った フェミニストは平然と帰ろうとした 私は見逃さなかった 後ろを向いたフェミニストの頭上に 黒い導線が繋がっていたのを! 私はフェミニストに尋ねてみた 「その頭上の導線はなぁに?」 フェミニストは黙り込んだ 私は問い詰める前にもうフェミニストのスーツのボタンを飛ばし フェミニストの服を剥いでいた 269 名前:電柱とマンホール4 [] 投稿日:03/10/05(日) 19 55 ID jAjkqa1E New!! そう はだけたネズミ色の肌 やっぱり やけに背が高いと思った 実はフェミニストは電柱だったのだ! 黒い導線はもちろん電線であった 電柱は泣きながら逃げ出し 「ご勘弁を」と言いながら どこかへ走って行った 私はその日のうちに 家の前のマンホールに加え 家中の穴と云う穴に 真黒なカバーを張ってやった もちろんトイレの窓にも 鍵穴にも張ってやった 270 名前:電柱とマンホール5 [] 投稿日:03/10/05(日) 19 56 ID jAjkqa1E New!! 緑の植物もたくさん買って来たので 少しも息苦しいと思わなかった それ以来 私の家は近所で「黒い家」と呼ばれた それでも私は気にしなかった それ以来 私は道で電柱を見るたびに キッ と睨みつけてやるのだ あくまで キッ とね 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ 風船遊び 271 名前:風船遊び(1/3) [] 投稿日:03/10/05(日) 21 52 ID zef5Rsg2 New!! 息を吹き込む できるだけたくさん あたたかい息を 体温をたっぷりと含ませて 先端から 割れないように 爪を立てて傷つけないように けれど優しすぎても あなたはあなたの姿にはなってくれない それがいやなんだ 呼吸が早くなってきている 吸う空気が増えてあなたが匂う 吐く空気が増えて僕は上気する 唾液がこぼれて頬を滴って あなたの匂いに交わる 272 名前:風船遊び(2/3) [] 投稿日:03/10/05(日) 21 53 ID zef5Rsg2 New!! 先端から口を離す 名残惜しい いや名残惜しくなんかない 指に力を入れて僕は 先端で結び目を作って きゅっと短い微かな鳴き声を聞きながら 僕の体温をあなたのなかに閉じ込める 動かなくなったあなたの やわらかい感触を確かめる まだ残るぬくもりを 両手の隅々の細胞で感じる 滲み出る汗と滴る唾液で 手を這わせて弄ぶことを 飽きもせずに繰り返す 273 名前:風船遊び(3/3) [] 投稿日:03/10/05(日) 21 54 ID zef5Rsg2 New!! なぜか空へ空へと行こうとする あなたの自由を奪う 思い通りにする 僕の思い通りが あなたの思い通りと 疑うことなく いつしか小さくなったあなたを 望み通りに空に放つ かつてより空への希求は衰えただろうか 弱々しいあなたを見送る 寸分違わぬ決まり文句で 習慣になっている儀式を無難に済ませて 僕はまた新しい風船を探す 思い出という言葉は 決まり文句のなかにしかないことを 僕も知っている 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ 「漢~オトコ」「漢~宣誓と申告」「漢~最愛の君」 276 名前:「漢~オトコ」 [] 投稿日:03/10/06(月) 01 37 ID 7r5wNVZu New!! しずしずと 真っ白な雪が降る 白一色の世界はまるで死に装束で 乙女の薔薇には今宵も死の選択を 未だ“天秤”は恐怖に軍配を挙げている 天に召しますファッキンな神サマよ アンタはこの世に恵まれた者とそうでない者を創った この世には許しがたき理不尽がある 俺の傍らのコイツにもそれは等しく当てはまり 死の腐臭に満ちたサタンは いつだって少女にナイフをプレゼントする To be or Not to be. と 孤独と恐怖を天秤にのせ いのちの選択を強いるのさ いい趣味してるぜアンタ だがな神サマよ この俺がアンタのおもちゃに惚れちまったんだ コイツが泣けば俺は悲しいし、笑えば嬉しい コイツのいない世界は灰色だ 学無き俺は優しい言葉も救済の祝詞も知らない “漢は年に三言”を実践する俺に下手なセリフは必要ない 俺はただアダムの食った林檎に賭けている たとえ凍てつく氷土を歩むとも 俺は惚れたコイツを護り抜く 277 名前:「漢~宣誓と申告」 [sage] 投稿日:03/10/06(月) 01 38 ID 7r5wNVZu New!! 厚顔の倫理曰く 性衝動は少なからず何かを奪うものらしい まったくネガティブな発想であるが 俺は敢えて応えてやる そうさな、ならば俺は 可愛いコイツから天秤と一人ぼっちの夜を奪おう ついでに一年後の幸せな家庭をもれなく贈呈 市役所のオッちゃんよ、あんたにオーダーだ コイツのお腹に元気な男の子を一名予約しておくぜ さぁて俺との一本勝負といこうじゃないか天の君 今宵のカードはエースの連番 エイトではじまりクイーンが微笑む その呼称 “ストレートフラッシュ” ハイカードのごとき落胆を浮かべBETの一声を誘う 俺が唯一憐憫の情を持たない勝ち戦 お前が相手の時だ 死神よ 今宵の“つるぎ”はキンキンにキレるぜ その切っ先 お前の中心線をなぞり芯を突く その心に住み憑いた死神を 俺の性欲がぶった斬る 278 名前:「漢~最愛の君」 [sage] 投稿日:03/10/06(月) 01 39 ID 7r5wNVZu New!! 初つ お前は未知なる苦痛に歪み 二つ 泳ぐ視線は俺を捕え 三つ 静止を懇願す 俺はやめない 代わりに強く抱きしめ その口に指を突っ込み痛覚を共有す 四つ 頬に口付け 五つ 拙い愛を囁く 囁く 囁く 六つ 細腕がこの背中を這いはじめ 七つ はじめて鳴咽木霊する 八つ 再び愛を囁き 九つ 俺の胸には涙の祝福 あとはただアダムの系譜にまかすのみ 拙い体にサカリ宿した雌蛇を抱き 果てながらの俺は思う 愛しいお前は来年から立派な母だ だから手首用ナイフの代わりに 母子手帳と ガキに林檎剥いてやる“果物”ナイフが必要だ そうだ お前には優しい責任を 俺には真っ当な稼ぎと守るべき家を SEXは未来を紡ぐ 違うかい? いつしか 長いまつげの傘が上を向き 愛しき伴侶が微笑んでいた 【コメント】 【得点】 0点 ページ:1 2 3 4 5 ページ先頭へ トップページ
https://w.atwiki.jp/poem_toukou/pages/5.html
ページ:1 2 3 お題 涙 開催期間 2005/12/09-2005/12/19 参加作品数 29 審査員 7人 本スレ 15の546-638? 議論スレ 11の914-981? 【チャンプ】 いかりや長介が死んだ夜(長介ジュニア):16点 【準チャンプ】 寝所にて(あぶく):8点 作品一覧 No. タイトル 作者 点数 547-550 涙 ねむい 4 552-554 薔薇は蝋細工 メタリック竹輪〔Remodeling〕 3 555 空の表情 - - 559 愛の涙 ミミン - 560 虹の真下で会いましょう んなこたーない 4 562 あやまる - - 563 Δ9 - 1 565-568 いかりや長介が死んだ夜 長介ジュニア 16 570 寝所にて あぶく 8 571 雀の涙 - - 574-575 好きだったひと アンプ 1 576 寒 涙 前線 - - 578 蜘蛛の巣 し - 579 反射する いぷ 3 581 霜の柱 阿麻 1 584 今日で終わり - - 585-586 終着駅にて - - 587 子育てしない動物にも涙腺はあるそうです ゼッケン 1 589 涙のソテー レアでお願いします - 1 590 雨 - 1 591-592 ギューってしたい - - 593 魚の涙 にいちぇ 3 594,596 カーテン - 1 600 無題 - - 601-603 ディープインパクト - - 604 失恋 - - 605 穂 大木人 5 606 帰ろう。 ◆Wani6uvhK. 3 607 無題 - - 【審査員】 新月てるあき ◆aglqL.ViKQ ◆L4LyBSss3w 虫 ◆Yh5.nC8OlA Canopus ◆DYj1h.j3e. にいちぇ ◆UQRl.WeFEk 葉土 ◆Rain/1Ex.w ゼッケン ◆ZKKEnLZjOY 【採点レス】 614 名前:新月てるあき ◆aglqL.ViKQ [sage] 投稿日:2005/12/17(土) 12 48 23 ID OunY+Qss 2点 547-550:『涙』:ID 1B+uzYNJ氏 1点 587:子育てしない動物にも涙腺はあるそうです:ID fB4wHe2T氏 620 名前: ◆L4LyBSss3w [] 投稿日:2005/12/17(土) 21 12 00 ID p701hVV+ 【3点】 565-568:いかりや長介が死んだ夜:ID BLtWBYsn氏 【2点】 552-554:薔薇は蝋細工:ID GK6LfjWs氏 570:寝所にて:ID Nby7fMkS氏 579:反射する:ID r4MMY1qj氏 605:穂:ID zgblGfPq氏 【1点】 581:霜の柱:ID QvjB0m9n氏 589: 「涙のソテー レアでお願いします」:ID cbgDl72Z氏 594-596 : カーテン: ID JHdgNEAG氏 606:帰ろう。:ID shjQLNUf氏 621 名前:虫 ◆Yh5.nC8OlA [] 投稿日:2005/12/17(土) 22 19 01 ID ssp2D23g 565-568 いかりや長介が死んだ夜 3点 570 寝所にて 3点 581 霜の柱 2点 547-550 「涙」 1点 622 名前:虫 ◆Yh5.nC8OlA [] 投稿日:2005/12/17(土) 22 51 06 ID ssp2D23g うわあ間違えた!!! 2点は 605の「穂」にあてたものでした。 「霧の柱」の方、ごめんなさい、失礼しました…m(..)m 630 名前:Canopus ◆DYj1h.j3e. [ ] 投稿日:2005/12/18(日) 21 02 27 ID qv6QNB/P 3点 565-568:いかりや長介が死んだ夜 2点 593: 魚の涙 1点 547-550:『涙』 552-554:薔薇は蝋細工 560:虹の真下で会いましょう 579:反射する 590: 雨 605:穂 632 名前:にいちぇ ◆UQRl.WeFEk [] 投稿日:2005/12/18(日) 22 33 05 ID H9H5J1Ga 565-568 「いかりや長介が死んだ夜」をお書きになった方! というわけでぶっちぎりで3点。持ち点が20点だったら20点全部あげる。100点だったら100点あげたい。 570 「寝所にて」の作者の方が次点です。一位との差を考えてしまったので1点ですがご勘弁を。 606 「帰ろう」の作者の方。三位なので本当は0.5点くらいにしないと二位の方に悪いような気もしますが、サービスで1点あげます。 633 名前:葉土 ◆Rain/1Ex.w [sage] 投稿日:2005/12/19(月) 12 35 48 ID 218nYDPs 565-568 「いかりや長介が死んだ夜」 3点 634 名前:ゼッケン ◆ZKKEnLZjOY [sage] 投稿日:2005/12/19(月) 14 45 37 ID oxIsrvt+ 3点 560:虹の真下で会いましょう 2点 573:寝所にて 1点 563:Δ9 565-568:いかりや長介が死んだ夜 574-575:好きだったひと 593: 魚の涙 606:帰ろう。 作品 ■▲▼ 涙 その女は泣いていた。 俯いているせいでその長い髪が顔を覆っている。 左手を目元に、そして肩は小刻みに震えていた。 すすり泣くという表現が正しいだろう。 ウワーンという、所謂号泣の類ではない。 傍らに男がいた。恋人だろうか? 滑稽なほどに狼狽している。 面白いのはその男が、周りばかりを気にしている点だ。 ここからは声は聞き取れないが、 「こんなところで泣くなよ。人が見ているだろう」 そんなことを言っているのが何となく想像できた。 どうしてこんなことになったのか。 そんなことを私が知り得る筈もない。 確かにあの男は頼りないを通り越して情けないが、 例えばその女が浮気をしてしまっていたとして、 その気持ちもわからないでもないが、 仮にそれが男に露見してしまったとして、 女は女で嘘をつき通せそうにない人柄に見えるので、 全てを話し、泣いてしまっているのではないかと、 私は想像を膨らましてしまったが、 万事、どんなことがあろうとも、 “どちらが悪い”などという二極論で、言い切れることなどない。 しかし女は泣いていた。 どんなことを考えて泣いているのか。 ここに至った過程ではなく、今、何を考えているのか。 それこそを私は知りたいと思った。 例えば先程の私の妄想の結果がこの涙だとして、 女は今、何を考えているのか。知りたかった。 男は公園のベンチから、女を無理矢理連れて行こうとしていた。 ほとほと困り果てた顔で、こう言った。大きな声だったので、聞こえた。 「何でお前が泣くんだよ。泣きたいのは俺の方だよ」 女のことを“お前”という奴が、私は嫌いだ。 女はまだ、顔を上げない。 肩もまだ、小刻みに震えたままだ。 しかし、私の見間違いかもしれないが、 女の口元がふと歪んだ気がした。“笑みだ”と思った。 その唇の間から白い歯が見えた。整った歯が。 嘘だ。 私は見間違いだと思った。いや、見間違いに決まっている。 私は女の、斜め後ろにいたのだから。 声も満足に聞こえないほど遠くに。 私は急速に熱い気持ちが萎んでいくのを感じていた。 きっとさっきの幻覚は、私の何かが彼女の内部を覗き込んだのだろう。 “女は嘘泣きをしている” それが私の結論だった。面白くもなんともない。とんだ茶番だ。 本気で狼狽している男が、さらに情けなく見えた。 私は座っていたベンチから腰を上げ、夕焼けに染まる公園を後にした。 翌朝、私は7時に家を出て職場へと向かった。 今日からまた5日間、退屈な日々が続くと思うと、 毎度の事ながらひどく心が重かった。 いつものように、駅へと向かう道の途中、公園を横切ると、 視界の隅に、数人の人影が見えた。 普段ならさして気にも留めずやりすごしてしまう光景だが、 私は少しだけ嫌な予感がした。 その場所が、私が昨日座っていたベンチの斜め前だったからだ。 その男は泣いていた。 ベンチの上に力なく横たわる女の前で。 女は静かに死に、男は号泣していた。 「何でだよ、何でだよ」と、うわ言のように繰り返している。 私の脳裏に、あの女の笑みが強烈に蘇った。 あれは私の都合のいい妄想が作り出した、そういう幻だったのか。 それとも女は“死んでこいつを困らせてやる”と、そういう意味で笑ったのか。 ここで獣のように吼えている、この男が殺したのかもしれないが、 女に目立った外傷はなかった。凍死かもしれない。 いやもう、全てがどうでもいいことだ。 私は自分という存在とその無能にあらためて失望していた。 私がもう少し長くあの場にいたならば、 あのとき感じた異常な空気を、 想像の域を出ないにも関わらずそれに支配され、 安直な理由付けさえしなければ、 もっと面白いものを見ることができたかもしれないのに。 「何でだよ。何でだよ。なあアンタ、教えてくれよ。なあ」 男は集まった人たちにすがっている。 この上なく醜い。情けないを通り越して、醜い。 私にも男はすがりついてきた。 「なあアンタでもいい、教えてくれよ。なあ」 初対面の人間を“アンタ”と呼ぶ奴が、私は嫌いだ。 周りの人たちは ―なぜだろう?― 泣いている。 どんなことを考えて泣いているのか。 あまり面白くなさそうなので、私は考えるのを止めて駅へと急いだ。 公園を出るとき、パトカーとすれ違った。 その向こうで、あの女が笑っていた。 私を見て笑っていた。 左手を目元に、肩を震わせて笑っていた。 朝日の中で、笑っていた。 どんなことを考えて笑っているのか。 「何でだよ」 口に出して言ってみた。自分とは思えないほど、情けない声。 『馬鹿野郎!』 男を馬鹿呼ばわりする女が、私は嫌いだ。 「馬鹿は“オマエ”だ!」 いつからだろう。涙が出なくなったのは。 547-549 名前:『涙』 [sage] 投稿日:2005/12/09(金) 03 27 31 ID 1B+uzYNJ 【コメント】 615 名前: ◆L4LyBSss3w [] 投稿日:2005/12/17(土) 21 00 57 ID p701hVV+ 547-550さん。 短編小説並みに構築した、背筋が寒くなる読後感の詩です。 只、筆を尽くした描写のほとんどが主観で、意外と情景描写が少ない気がします。 もっと鋭く削り出せたかも。 621 名前:虫 ◆Yh5.nC8OlA [] 投稿日:2005/12/17(土) 22 19 01 ID ssp2D23g 547-550 「涙」 1点 内容も文体も納得がいかないのに、所々の言葉づかいに 詩情を感じました。パワフル。 623 名前:Canopus ◆DYj1h.j3e. [ ] 投稿日:2005/12/18(日) 00 20 25 ID oX36qW9E 547-550 ストーリー仕立ての作品は、ある程度の冗長さは必要である、と ぼくは考えています。が、前半は1/3くらいに凝縮できそう。泣いてる場面、 死の場面、女と私の対話、の3幕ものとして考えると、分ると思う。 627 名前:新月てるあき ◆aglqL.ViKQ [sage] 投稿日:2005/12/18(日) 12 16 44 ID kzIJTep6 547-550:『涙』:ID 1B+uzYNJ氏 起承転結なんかがしっかりしていて作者の技量のすごさを感じました 最後のくだりが特にすきです。 631 名前:にいちぇ ◆UQRl.WeFEk [] 投稿日:2005/12/18(日) 22 03 32 ID H9H5J1Ga 547-550 アイヘイトマイセルフ/ジョーンジェット 976 名前:ねむい ◆yYGM98H44I [sage] 投稿日:2005/12/21(水) 02 23 08 ID Xrsz1ChN 参加者の皆様、お疲れ様です&ありがとうございました。 『涙』を書きました、ねむいです。 内容については触れるべくもないですね。 ただただ勢いに任せて、思いつくままに書いた結果、かなり冗長な文章が出来上がりました(苦笑) 書き込んだ後で色々と直したいところが出てきたわけですが…。 点を入れてくれた方、評を下さった方、本当にありがとうございました。 参加者も多く、楽しくて読み応えがありました。 長介ジュニアさん、チャンプおめでとうございます。共感ではなく、感動できる、素晴らしい詩でした。 【得点】 4点 新月てるあき ◆aglqL.ViKQ:2点 虫 ◆Yh5.nC8OlA:1点 Canopus ◆DYj1h.j3e.:1点 ■▲▼ 薔薇は蝋細工 (1) 全部嘘だ 日々爛々と咲き誇る嘘だ 従え果てるまで鉤裂いた月も、嘘にどっぷり漬かった、青醒めたまま醜態転がす。 只、埃塗れて浄化をせがむ月の行方探しに人間一人必要ではあったとしても。行方暗ました人など月は探しやしない。 池に飛び込み割れる月、音無し。 それを見やって頷き合った二人は何の罪もない水面に木馬を放り投げたのだった。 全部嘘だ 日々淡々と溶け落ちる嘘だ 枯れぬ癖に散らぬと嘆く言の花弁が乞う、云いました。 見境の無い窓は、ユウランユウラリ親指と人差し指で括ってしまえば人形劇の様だと。 宣い身深く、神妙な度合いで地に擦り付け許しを、恋う一人の女がおりました。 女の年の頃定か、知れず人知れず。 額しなだれる前髪、色濃く影を落とす色合いが陰気で妖艶な塩梅。 身勝手突っ返す嘘と、並べ立て申し上げて置きましょうと重ねたのは手。 今宵も歓談の酒蔵、女の話に聞き耳立てるのは、酒樽より漏れ酒を呑む、石壁の番人。 大蛇。 石壁飾る鱗、傷を負った見苦しい姿で這いつくばっている男。 誇るは鱗数、のみオロチ。 (2) 菱形の頭部、膝に乗せ女の話に聞き入る。 おとなしく股のカーブに身を委ねる大蛇がそこ、に。そこに。 幼少の時分 父に連れられて楽しめたのは遊園地のメリーゴーランドのみでした わたくしは末娘 撫で尽くされささくれ立つまで擦られる程の可愛がられようで 取り柄は家族の中で最も小さいという理由のみで 強く守られていたのだと気が付いていました 父は私をメリーゴーランドの馬車ではなく白馬に一人またがらせ 柵の入り口付近で煙草を腕上げる為の飾りにして わたくしを眺めておりました ええ何時でもそうでした でも父は一度たりともわたくしと一緒に白馬には乗ってくれませんでした 淋しくてわたくしは泣きながら眩しい回転に恐れてはいたものの 白馬にしがみついて リンロンランロロリロラロリンのリズムに溺れること無く 回り続けるのが楽しくて夢中で 目蓋を閉じるのさえ勿体なく惜しんで 揺られ白馬にまたがっていたのです 今では父がロマンティストに思えるから不思議なんです 人前で白馬にまたがること 今では到底恥ずかしいばかりで躊躇してしまう メリーゴーランドの白馬 ニスの光沢が湿っているその背 足を揃えて座るようになってから 人前でまたがる行為に知らず知らず羞恥心を持った その日から わたくしは父が私を大切に思ってくれていたことを思い知ったのです (3) 白馬は上下に動きながら回ります 幾千もの星の尾尻を掻き集めた電飾の彗 その幼少のわたくしが見た光は生まれたばかりの星となり 時を経て 隔てた距離に 移ろう 残像になって目の裏側から現れ今も光り煌めいております うっかり忘却のアルバムにしまおうとすれば わたくしさえ焼き尽くす青白い輝きで 目を見開いたまま天にその光を返してやるとその時に 父の声が聞こえるのです 「白馬には好きな人とお乗りなさい 白馬には好きな人とまたがりなさい」 と 明日になれば白々しく溶け落ちる様な薄い手の甲に黒子。 捨てた木馬を探しに女は、蔵から足早に出ていったのだが、朝間近な時の刻。 出会い頭、擦れ違い態、赤の他人様であれば良いのだが、新聞配達の自転車の凄い捩れ鳴き。 鶏の鳴きより響き良好に結構滑稽コケコッコウ、急ブレーキキュキキッと響いた所。 察するに女、足を使わずに走ったと察しは付くのでした。 嘘だ 全部嘘だ 日々悠々と反芻する嘘だ 力なく首を吊り上げ怯えながらも舐めているそのものが涙というものであると、大蛇が小さく小さく鳴いて告げている。 それだけは嘘でありえないのでしょう。 土に染み入る前に。 木馬が揺れていた場所で。 552-554 名前:薔薇は蝋細工 [] 投稿日:2005/12/09(金) 08 22 51 ID GK6LfjWs 【コメント】 615 名前: ◆L4LyBSss3w [] 投稿日:2005/12/17(土) 21 00 57 ID p701hVV+ 552-554さん。 溜息が出る程濃密な描写。“嘘”のリフレインが印象的です。 敢えて筆を抑えず奔放に伸ばした言葉が、語りの白々しさを引き立てています。 ものがたりの凄み、だなぁ…。 623 名前:Canopus ◆DYj1h.j3e. [ ] 投稿日:2005/12/18(日) 00 20 25 ID oX36qW9E 552-554 文体と表現方法に天性の「揺らぎ」とでも言うべきものを感じて 読んでてスリリング。反面、明らかな文章のアラも目立つ。読んでて引っ掛か る所も多いね。大蛇の存在感が光芒を放つ。 631 名前:にいちぇ ◆UQRl.WeFEk [] 投稿日:2005/12/18(日) 22 03 32 ID H9H5J1Ga 552-554 リゾラバ/爆風スランプ 958 名前:メタリック竹輪〔Remodeling〕 ◆o0rnnbHBHo [] 投稿日:2005/12/20(火) 03 05 37 ID MTrwE9VY 薔薇は蝋細工〔しょうびはろうざいく〕 を書きました竹輪です 感動の涙とは程遠い 逆行 アンチテーゼと涙の質 涙を製造する機能を備わってる体 そのマイナーな位置から 書きたかったので 点数をもらえるとは思ってもなかった 雨さん カノープスさんありがとうございます うれしかった 評を下さり 審査員の皆様ありがとうございました 964 名前:にいちぇ ◆UQRl.WeFEk [] 投稿日:2005/12/20(火) 03 54 36 ID PcZa1rMO 962 いえいえ、薔薇は蝋細工もリゾラバさえ思い出さなかったら良かったんすけどねー。(笑) 965 名前:メタリック竹輪〔Remodeling〕 ◆o0rnnbHBHo [] 投稿日:2005/12/20(火) 04 01 51 ID MTrwE9VY 964 今言われてみれはたしかに「全部嘘だ。→ぜんぶう~そさ」 確かにリゾラバの出だし 爆 嘘だ全部 にすればよかった でも笑った 爆スライメージとかぶると削げるわなやはり にいちぇにぃーモソモソおやすみ! 971 名前:ゼッケン ◆ZKKEnLZjOY [sage] 投稿日:2005/12/20(火) 14 33 58 ID dW8YjWp8 958 メタ輪さん、嘘で始まる部分とそれを受ける最終連が 本体の質量を担ってる部分と乖離してるような印象で、 ただ嘘と言いたかっただけなのか、なにかを嘘だと言いたかったのかがよくわかんなかったよ。 わかんなくていいのかな? 977 名前:メタリック竹輪〔Remodeling〕 ◆o0rnnbHBHo [sage] 投稿日:2005/12/21(水) 03 25 51 ID IQ95rprl 971 ゼッケンさん メタ輪でふ 爆 ゼッケンさん審査お疲れさまでした う~んこれタネ明かししたくないんだけど 〔内緒でヒントだけ〕 メタ輪さん、嘘で始まる部分とそれを受ける最終連が 本体の質量を担ってる部分と乖離してるような印象で、 話の上下は説明を極力削り 視覚的要素表現に徹したのは意味があって 語りの部分は調整なし ただ嘘と言いたかっただけなのか、なにかを嘘だと言いたかったのかがよくわかんなかったよ。 ヒント:薔薇は蝋細工 〔しょうび はろう ざいく〕 見たもん〔視覚がとらえたもの〕と言葉自体がまったく意味の違うものとして潜んでいることも→嘘 考えるより感じてほしくてこうなったです 説明的な文句削りすぎなのかもですが 笑 好きなように読んでほしくてこうなりました ゼッケンさんの作品は話がはっきりわかりやすい うーんと研究さしてもらいます 笑 【得点】 3点 ◆L4LyBSss3w:2点 Canopus ◆DYj1h.j3e.:1点 ■▲▼ 空の表情 いつも青空は僕と同じ気持ちなんだ 雨の日も、風の日も、雪の日も僕の生き方を写してるようだ… 間違いも戸惑いも、全部本当さ 探していたよ、いつも君を… 別れることを選んだ二人 夕紅色の涙流れて、あの川辺で一人待ちぼうけ… 思い出と一緒に、心に刺さる夕紅の涙 全部忘れらたら楽なのに…このタバコの煙みたいに浮かんで消える ベランダからだけど、あの時間を思い出すよ… 555 名前:蜜柑 [] 投稿日:2005/12/09(金) 08 27 28 ID NtwTy3hK 【コメント】 615 名前: ◆L4LyBSss3w [] 投稿日:2005/12/17(土) 21 00 57 ID p701hVV+ 555さん。 空を題材に取りつつ、語りは自身の追憶に向かっていますね。 短い詩の場合、何処に焦点を当て、何を「切り払う」かが重要になります。 ちょっとフレーミングが大まかだったかな? 623 名前:Canopus ◆DYj1h.j3e. [ ] 投稿日:2005/12/18(日) 00 20 25 ID oX36qW9E 555 冒頭の2行で、ハナっから引っ掛かりを覚えるね。「僕の生き方」が ふたりの追憶そのもの、という人生にも、疑問に感じる。 631 名前:にいちぇ ◆UQRl.WeFEk [] 投稿日:2005/12/18(日) 22 03 32 ID H9H5J1Ga 555 ダウンバイザリバー/ニールヤング ■▲▼ 愛の涙 珍しく我慢してるの 啼くのを いつも堪えられず 逢える日が 近くても 芯から共鳴して いつの間にか 濡らしているから 啼いてしまうの でも 零して溢れても 我慢してみるわ もうすぐ至福が 待っているから… 559 名前:愛の涙 [sage] 投稿日:2005/12/09(金) 14 56 10 ID 78z6aoyT 【コメント】 615 名前: ◆L4LyBSss3w [] 投稿日:2005/12/17(土) 21 00 57 ID p701hVV+ 559さん。 …えーと、これはまた直喩で(大汗) ただ、Sexを読んでしまえば種明かしが終わり、なのは残念。 もう一枚、裏に暗喩が仕込んであると凄く面白いのにな。 623 名前:Canopus ◆DYj1h.j3e. [ ] 投稿日:2005/12/18(日) 00 20 25 ID oX36qW9E 559 「啼く」に、すごい違和感。馬だとイメージしたら、意外と面白く読 めたけど。でも、そんなんじゃないよね。 631 名前:にいちぇ ◆UQRl.WeFEk [] 投稿日:2005/12/18(日) 22 03 32 ID H9H5J1Ga 559 ペイシェンス/ガンズ&ローゼス 969 名前:ミミン ◆4fCTWDhugY [sage] 投稿日:2005/12/20(火) 13 12 40 ID 5WkZq8Gm 559 『愛の涙』を描いたミミンです(*_ _)ペコリ 評価人様+集計様,お疲れ様でした( _ )もう少しひねりたかったんですが,浮かばず投稿してしまいました(苦笑) 『啼く』のご指摘ですが私が高い声になるから…で説明を終了します(笑)鳥のイメージだったんですが…(ノ_・。) 参加出来て光栄でした!また参加させて下さい( _ 。) 優勝者様,おめでとうございます! ■▲▼ 虹の真下で会いましょう テーブルの上の機関銃 記念碑を運ぶピアニスト 空席だらけの映画館 ぼくらは何度も地球儀をまわす 頬をかすめる花束の乱反射 やさしい言葉に顔をあげたら 直線だけで描かれる 3分半のsummer rain とらえきれない表情が 天使のようにめくられるとき ぼくはパラソルで偽装する あなたは水平線で髪を飾る 扉の向こうで止まる観覧車 右手に隠したレモンの冷たさ ポケットの中では青空が広がり ぼくの涙を注いでみたら さよならの代わりの虹を咲かせた 「ずっと私は世界を飛べない空だとばかり思っていた」 「きっと私は立ちすくむ自分をどこか遠くの方から見てばかりいた」 100年分の喝采が 飛行船の影に舞い上がり 水溜りを避けてぼくらはすれ違う その瞬間 ぼくとあなたは気がつく 止まない素敵な偶然に 虹の真下で会いましょう。 560 名前:虹の真下で会いましょう[sage] 投稿日:2005/12/09(金) 17 05 35 ID 9Ow616ez 【コメント】 615 名前: ◆L4LyBSss3w [] 投稿日:2005/12/17(土) 21 00 57 ID p701hVV+ 560さん。 眩しく詩的なフレーズで、だけど何を描きたかったのだろう? どう言えば良いのか、“芯”が見えない作品です。 とても描写が素晴らしいだけに、どうにも戸惑ってしまいます。 623 名前:Canopus ◆DYj1h.j3e. [ ] 投稿日:2005/12/18(日) 00 20 25 ID oX36qW9E 560 ことばの運びが、すごいきれい。かつスケールもでかくて、爽やかな 読後感です。気になるのが、最終連の会話で、いったん世界を自分の方へ引き 寄せてるんだけど、そこに至る「生きる」という伏線が足りなかったかも。 631 名前:にいちぇ ◆UQRl.WeFEk [] 投稿日:2005/12/18(日) 22 03 32 ID H9H5J1Ga 560 月の裏で会いましょう/オリジナルラブ 【得点】 4点 Canopus ◆DYj1h.j3e.:1点 ゼッケン ◆ZKKEnLZjOY:3点 ■▲▼ あやまる とつぜんはじけたように大声で泣かれた これは初めてだ おどろいた 抱き続ければやむかと思ったが とてもそんな雰囲気ではなく 萎えたおれは身を離した え なに なんなの なんで泣くの どうしたの先生 さっきの女のことが心配なの あれは遊びだったっていったでしょ なんだよ急に なんだっていうんだよ 吠えるように泣き続けるこのひとに辟易して おれはそそくさと服を着る じゃあねと帰るそぶりを見せても 泣き声は大きくなるばかり さすがは教師 たいした肺活量だ 迷った末にベッドへ戻って腰をおろし ぽっぽと熱くうずくまる体に腕をまわした なんなんだよ なんなんだよ と 繰り返しながら 嗚咽にふるえる背をさすった 泣き疲れて寝入ったこのひとの ぐんなりしたはだかを毛布でくるみながら なんなんだよ ともう一回いってみて 気がついた ごめんなさい というべきだったんだ ずっと 562 名前:あやまる [] 投稿日:2005/12/09(金) 21 48 02 ID BLCC9Ect 【コメント】 616 名前: ◆L4LyBSss3w [] 投稿日:2005/12/17(土) 21 01 55 ID p701hVV+ 562さん。 一幕のエピソード。主観視点で語られる顛末。 淡々とした語りに、突然生々しく挟まれる「先生」が異彩を放っています。 効果を狙ったのか、それとも読み手に了解を強いたのか。 623 名前:Canopus ◆DYj1h.j3e. [ ] 投稿日:2005/12/18(日) 00 20 25 ID oX36qW9E 562 すべて説明すべきではないんだけど、複雑そうな事情を、簡単な描写 に終始させてしまったんです。だから最終の「ごめんなさい」が、何ら説得力 を発揮しない。 631 名前:にいちぇ ◆UQRl.WeFEk [] 投稿日:2005/12/18(日) 22 03 32 ID H9H5J1Ga 562 個人授業/フィンガー5 ■▲▼ Δ9 脳の分泌開始で 陶酔 染色体xxとxyとオーディン神 ブランク 0.1 ∞を知らぬ通り 垂直に限りなく近い放物線を 先へ先へ 辿ります 永遠に旅させて 可哀想に 熱エネルギーと変わるを 待ちます 563 名前:Δ9 [] 投稿日:2005/12/09(金) 22 17 31 ID 3DjBWnfY 【コメント】 616 名前: ◆L4LyBSss3w [] 投稿日:2005/12/17(土) 21 01 55 ID p701hVV+ 563さん。 タイトルが読めません(汗)HNなのかな? がちがちに硬質な単語で構成された恋愛詩に読めます。 でもこれ、「涙」を内抱しているのだろうか…? 623 名前:Canopus ◆DYj1h.j3e. [ ] 投稿日:2005/12/18(日) 00 20 25 ID oX36qW9E 563 涙そのものの表現をしようとしたことは分りますが、1行毎に場面を 切り換えるんじゃなくて、例えば、零れた涙から始まって、涙の起源へと向か う手法だったりしたら、読みやすかったんじゃないかなあ。 631 名前:にいちぇ ◆UQRl.WeFEk [] 投稿日:2005/12/18(日) 22 03 32 ID H9H5J1Ga 563 ビューティフルエナジー/甲斐バンド 【得点】 1点 ゼッケン ◆ZKKEnLZjOY:1点 ■▲▼ いかりや長介が死んだ夜 1. 海と山にはさまれた 曲がりくねったその街は いたるところ赤土と石段だらけで 斜面を少し滑り落ちるだけで 良ちゃんの短パンの尻はオレンジ色になった 二百段の石段をのぼりきれば、その建物に行けるが 俺たちはそんな安易な道は選ばない 触れるだけで皮膚を切る野草の葉と戦いながら 山間の道なき道をゆき、裏から潜入するのだ 不思議な造りをした大きな屋敷は 数年に一度の賑わいに満ちていて 偵察行動から帰った良ちゃんは キンパツセクシーがいた!と興奮しきった声で告げた その屋敷が何なのかすら知らずついてきた俺が キンパツセクシーってなに?と聞き返すと 良ちゃんは真面目な顔で、片足を曲げてみせ ちょっとだけよー!と言ったのだ あんたも好きねえ!と俺はすかさず答え 俺たちは、草やぶの中で転げ回って笑った 2. いかりや長介が死んだ夜 俺は、書き直した伝票を差し出して 愛想笑いしていたかもしれない いかりや長介が死んだ夜 ぬるいコーヒーを出す自販機に軽く蹴りを入れ 休憩所の前でふくれっつらをしていたかもしれない いかりや長介が死んだ夜 俺は、子供と顔を合わせることもなく 缶ビールを飲んで寝たかもしれない 記憶すら残らないその夜 俺の頭が手ひどく叩かれることもなかったし 頭上からタライが落ちてくることもなく 子供たちが かあちゃんお腹すいたよー!と 憎々しげに叫ぶこともなかった 3. 舞台は回る 回る 歌手を乗せて 回る 回る ああ、もう終わりの時間だ 歯みがいたかー!とその男は怒鳴る よけいなおせわだい!と良ちゃんは答える 良ちゃんの身体は熱くて いつも小刻みに揺れている その振動が、よりかかったテーブルに伝わって ほら!こぼれたじゃないの!とおばさんの声がする 4. 米軍もすっかり少なくなってね それでもけっこうやれてはいるけどさ 一度こっちに帰ってこれないの? いや、もう家もないからなかなか… でもそのうち、必ず…じゃあ… そう言って、電話を切って10年たつ 幼なじみが行方をくらまして1年たつ つまらない借金で雲隠れだ 夢の中で、俺はうしろうしろーと叫ぶ しむらー、きをつけろー だって仕方がないじゃないか 俺たちにはもう、背後から忍び寄って 怖い顔して怒ってくれる人はいないんだ ドリフが解散したときからね 少年の良ちゃんは、そう言ってさびしく笑う 5. 定食屋の汚いテレビの中で 残されたメンバーはうつむいていた 志村よ、加藤よ、高木よ、泣くのはずるい 君たちはいつまでも笑っていなくては 熱狂的な午後八時はすでに遠く 赤土と石段でできた故郷は、さらに遠い 手洗いに立ったときに涙がこぼれ テーブルに戻りながらあわてて目をふいて 俺は若く輝かしい加藤茶のように 眉を動かし、にやりと笑い 伝票で落とそうな、と同僚に言った 565-568 名前:いかりや長介が死んだ夜 [sage] 投稿日:2005/12/10(土) 02 28 30 ID BLtWBYsn 【コメント】 616 名前: ◆L4LyBSss3w [] 投稿日:2005/12/17(土) 21 01 55 ID p701hVV+ 565-568さん。 リアルタイムで「ドリフ」を知らない私には、この感傷は半減するのかも知れません。 でも、それでも刺さる程深い、夢と熱狂の終わり。 あーもう、批評とか野暮だ。オトナ専門。大好き。 621 名前:虫 ◆Yh5.nC8OlA [] 投稿日:2005/12/17(土) 22 19 01 ID ssp2D23g 565-568 いかりや長介が死んだ夜 3点 「いかりや長介」は、詩のつくりとして好きなタイプではないのに、 しかも共有できていない内容なのに、読んでいてすっかり参りました。 定食屋の安っぽい割箸たてが見えるようです。ピンクのやつ。 油臭さと一緒に、人の体温がむん、と匂います。 623 名前:Canopus ◆DYj1h.j3e. [ ] 投稿日:2005/12/18(日) 00 20 25 ID oX36qW9E 565-568 巧いね。ただ、3は若い人には分りにくいんじゃないだろうか。 ぼくん家は多分似たような家庭環境だったから分るけど。これは「土曜の夜に 友だちの家に上がり込んで飯を食いながらテレビをいっしょに観ている」図な んだよね。観客のガキどものマナーの悪ささえも、今では懐かしい。 631 名前:にいちぇ ◆UQRl.WeFEk [] 投稿日:2005/12/18(日) 22 03 32 ID H9H5J1Ga 565-568 いい湯だな/ドリフターズ 633 名前:葉土 ◆Rain/1Ex.w [sage] 投稿日:2005/12/19(月) 12 35 48 ID 218nYDPs 565-568 「いかりや長介が死んだ夜」 3点 今回はいい作品が多かったです。 だけどこれを読んでしまったら、どれを読んでも、ここに戻ります。 ここにある涙は、作者のための涙ではなく時代への哀切なのかもしれないと思います。 潔い涙だと思いました。 945 名前:名前はいらない [sage] 投稿日:2005/12/17(土) 21 31 50 ID 6o3LY0cw 本565-568 少年期と現在が劇的な対照をみせています。 「長介」という少年性を失った大人を 「うつむ」き「泣く」「志村」たちが代表しています。 舞台は回る 回る 歌手を乗せて 回る 回る ああ、もう終わりの時間だ 歳月の経過を「回」転に喩えひとつの時代の終焉をうたう この詩中詩はコント撤収シーンを下敷きとしています。 食事代を経費でおとすという欺瞞に満ちた 大人的行為をもってあえて気丈に振舞うラストは 「加藤茶のように」二枚目といえるかもしれません。 先鋭性はないけれど丁寧に作り込まれている詩だと思います。 956 名前:名前はいらない [sage] 投稿日:2005/12/20(火) 02 03 45 ID umlymPh3 えー、今回チャンプに選んでいただいた者です。新参者のまだ名無しです。 評をつけてくださった方々、どうもありがとうございました。 我ながら旧タイプの作品だと思っていたので、意外にも暖かい言葉をいただいて びっくりするやらうれしいやらでした。 というわけで、つまらないお題ですが出させていただきました。よろしくお願いします。 960 名前:にいちぇ ◆UQRl.WeFEk [] 投稿日:2005/12/20(火) 03 37 08 ID PcZa1rMO って、今回俺も読んだんだよね。(爆) 多かった。読むだけで疲れてしまった。いや、悪い意味でなく。 でも一等賞決めるのは簡単だったなあ。 というわけで 956 さん、素晴らしい作品を読ませていただいてありがとうございます。 こんな凄い詩を書けちゃう人は今後の識別のために適当にコテでも付けて欲しいくらいです。 あの作品は短編もしくは中編小説くらいの分量に膨らますことも可能ですね。 なんか主人公と幼なじみの人生をもっと知りたい、とか思ってしまいました。基地の街の様子とかもっと見てみたい、とか。 これはもちろん「~すべき」のような意味ではなく、それほどまでに登場人物に惚れ込んだ、という意味であります。 962 名前:メタリック竹輪〔Remodeling〕 ◆o0rnnbHBHo [] 投稿日:2005/12/20(火) 03 44 16 ID MTrwE9VY いかりや長介の作者さん読んで感動しました おめでとう&ありがとう ドリフ世代だもの。 同じくコテ付けてほしいと希望します よかったら 966 名前:長介ジュニア [] 投稿日:2005/12/20(火) 04 42 38 ID umlymPh3 960 962 ありがとうございます…。上記のようなコテを、今後は名のらせていただきたいと思います。 気まぐれで投稿してみた詩ですが、暖かく迎えていただき この作品そのものが私にとって忘れられないものになりましたので…。 さすがに、尊敬するあの人の名をそのままは取れないので、ジュニアをつけることにしました。 トリップの取得法をまるで知らないので、調べて次からはつけることにします。 970 名前:いぷ [sage] 投稿日:2005/12/20(火) 14 09 57 ID JcGtXUh+ あ、忘れてた。 長介ジュニアさん、優勝おめでとう! 979 名前: ◆Wani6uvhK. [sage] 投稿日:2005/12/21(水) 10 45 16 ID 94Gp02Pv 長介ジュニアさんチャンプおめでとうございます~ わたしも一番、「いかりや~」が好きでした。 作りが本当に、わたし好みで。ちょっとナミダでそうでした。 ちなみに当時わたしはひょうきん族を見てましたが。 【得点】 16点(チャンプ作品) ◆L4LyBSss3w:3点 虫 ◆Yh5.nC8OlA:3点 Canopus ◆DYj1h.j3e.:3点 にいちぇ ◆UQRl.WeFEk:3点 葉土 ◆Rain/1Ex.w:3点 ゼッケン ◆ZKKEnLZjOY:1点 ページ:1 2 3 ページ先頭へ トップページ
https://w.atwiki.jp/poem_toukou/pages/623.html
前へ ← 1 2 3 4 作品 ■▲▼ Loop 春の産物を削って、紙で巻く (植物、虫、土、それらは大部分が臭う) 火をつけ、吸い上げると 甘ったるく香る空気が 一掴みの煙草を通って、春が香る (正直、吐きそうになった) 私もこの煙草のようなものだ 貴方が火をつけ灰になった (だから、お前が好きなのさ) 春の灰に (それは めくるめく輪廻の開始) 562 名前:「Loop」[] 投稿日:2007/03/27(火) 21 10 19 ID f5aFiK+Y 【コメント】 583 名前:まんこ└将軍 ◆UQRl.WeFEk [] 投稿日:2007/03/29(木) 05 05 38 ID V1ZBfNS/ 562 おお、春を煙草にして吸ってみた、と。春が香るんだけど味はまずい、と。つまり加護ちゃんは 二回目だからもう事務所からも解雇された、と。しかし本当に糞なのは週間現代である、と。 フライデーの赤外線盗撮から一人の才能あるシンガーを謹慎に追い込み、同じ講談社メディアの 現代が一年間ストーカーみたいなことして未成年のタレントがまた悪さしないか、と期待して、 復帰間近のこの時期にまた盗撮、と。そんで子供に悪影響とかなんとかご高説垂れる、と。 ふざけんじゃねえぞ、講談社!てめえらのストーカーやら盗撮の方がよっぽど気色悪いわ! んなもん追いかけてる暇と金があんならなぜ、創価学会と北朝鮮の関係を暴こうとしない! 朝鮮総連の拉致協力疑惑やパチンコマネーの政界との癒着をなぜ報道しない!百歩譲って、 文春がやってたジャニーズ事務所のもっと大きなスキャンダルにさえ絶対手ぇ出さないよな! つまりな、おめえら講談社なんてマスコミでもメディアでもねーんだよ。本当の数多あるタブーには おっかなくて決して斬り込めない。ビートたけしがフライデー襲撃した時の世論の高まりも のどもと過ぎれば熱さ忘れてずーっ、とおんなじ低俗なニュースをスクープなどとぬかしやがる。 そもそも講談社なんて大元の「現代」見たってなんの主張もないオピニオン誌であって、中身は スカスカ、「論座」や「世界」の方がキチガイ度が高い分、面白いくらいだ。つまり講談社の位置づけ なんて出版業界ではそんなもんなんだよ。潰れてしまえ、役立たず。 で、なんだっけ。あっ、つまり春の詰まった煙草を吸ったわけだがまずい、と。そんで自分もそんな ようなもんで、女に火ぃつけられて灰になってハイ、それま~で~よ、と植木等追悼を挟みつつ、 しかしそうやって女にボロボロになるくらい好きだ、と。で、お題は季節だし輪廻の始まりらしいから タイトルもループだよん、と。発想はとても面白かった。でもちょっと俺が暴走した。すまん。 590 名前:螺旋┘竹輪 ◆FCwxSNTwx2 [] 投稿日:2007/03/30(金) 23 00 42 ID nftgXb7z >562 「Loop」 物質の消耗 再生循環 煙草に見立ててその変容を表現するというアイディアが面白かった 春の単体物の香りをそれぞれ楽しむことが常だと思っていたけれど 混ぜて吸う発想が深いと思う 春の灰 この言葉が清いものにも醜いものにも感じられて 静かに燃える春の灰の一言に >輪廻の開始 を読み手に想像させ放つ 巧いです 603 名前:ナナシー ◆zMYfgmhp9w [age] 投稿日:2007/04/02(月) 00 00 28 ID 84+ABfBd 562 「Loop」 こんなに短く書けるテーマじゃないと思う。これだけじゃあまりに物足りない。 607 名前:元構造 ◆/Cej999/v6 [sage] 投稿日:2007/04/02(月) 20 59 52 ID RH41Ghpy 562 全体的に小粒だが地味にいい。 その分、春なんてこんなものというリアリティがある。 むしろ凡庸な表現に徹底したことについて 評価したい。()内が説明的すぎるわりに イメージの限定がいい方向に進んでないのが残念。 611 名前:長介ジュニア ◆kuJg2yitX6 [sage] 投稿日:2007/04/02(月) 22 33 06 ID AUuMveHY 562 ううむ。ううむ。ちと唸ってしまったでござる。 春を巻いてタバコにする。この発想、素晴らしいでござるな。 その発想にこだわらず、すっと比喩で横滑りして、灰というところまで行ってしまう。 おそろしく贅沢に発想を使って、それをさらっと書いてしまった作品でござる。 それを「使い捨てすぎ」と見るか、「この贅沢さが面白い」と見るか。 拙者にはどちらとも決められぬのう。だが佳作であることは確かでござる。 296 名前:生ハムメロン ◆7hqormHtuw [] 投稿日:2007/04/05(木) 11 48 08 ID UgJqVwy9 「Loop」書きました、新参者です、よろしくです。(いちよ、トリップつけてみました) >まんこ将軍さま レスが目に入った時、ギョッ、としました(笑)。何かすごぃなっ 自分のがちっさすぎて、少し申し訳なくおもいました >竹輪さま 私、食事はキチキチ三角食べするんですよwwそんで最後の一口がそろうことも多ぃんです 色々な動作も左右で均質化しようとしたり、手も何度も洗うし、トイレも近いんですよ 思い煩うことが多くて、現実に着地しない思考が大部分なんです、、比喩が比喩じゃ なくなっちまうんです、読むのも書くのも…ここではホント色々勉強させてもらってます! 私、意味がとれなくても開放的な箇所があるといいな、って思ってるので、時として 書いたやつが意味不明になりかねないので、先に、申し訳ない、っと謝っておきますです 竹輪さんとは感じ方が近いかもです(勝手言ってすいません)。ちと嬉しいです >ナナシーさま まったくもって、おっしゃるとおりです。私、経験が浅いためか、はじめから終わりまでの 射程距離が短ぃんです。もっと書き込めるよう頑張ります! >元構造さま ()内までつっこんでいただけて嬉しいですっ 分析ありがとうございます! 優柔不断になってしまいました >長介ジュニアさま 冷静なご指摘ありがとうございます。発想がなかなか着地しない、というか 経験が浅く、体感したことによる裏打ちが薄いので、滑ってしまうのかしら とりあえず今日は天気が良く、家にいても発情期の猫がにゃ~おにゃ~お、と にぎやかなので、散歩に出てみます。私、桜の本体より、桜の散ったやつが川にたくさん 浮かんで川が銀色になってるのにみとれてしまぃましたよ。他の花でもみたいなっ 303 名前:まんこ└将軍 ◆UQRl.WeFEk [] 投稿日:2007/04/06(金) 03 58 12 ID TAJwOoHF 296 はいはい、新人さん大歓迎ですよ。どうも名乗る人がいつも大体おんなじ面子なんでね。 他の人もね、このスレだけのHNでいいから付けて名乗り出てくれると嬉しいし、楽しくなってくると 思います。 そんで、私の今回の「Loop」の評は暴走しただけなので申し訳なくなんて思わんでください。 でもなあ、ゼッケン流の詩論からすれば「春の煙草」という文字がハイオクガソリンとなって、 加護さん引退の騒動を想像する私の脳という車が走り出したわけですからね、その喚起力たるや 凄かった。春=ピンク+煙草=未成年の喫煙、と、丁度重なってたんだもん。 【得点】 4点 まんこ└将軍 ◆UQRl.WeFEk:1点 螺旋┘竹輪 ◆FCwxSNTwx2:1点 元構造 ◆/Cej999/v6:1点 長介ジュニア ◆kuJg2yitX6:1点 ■▲▼ 春の食卓 まず蕗の薹 雪が溶けて、側溝に水が流れるようになったら大根を洗う 切干しを干せるのは寒のうちだけだから 残りは塩にして、糠漬けの樽に詰め込む 味噌を仕込むのはこの時期で 麹菌が繁殖するほどにぬるくて 雑カビがあまり混じらないぐらいには寒い1月の終わり 少し取りおいた麹で金山寺味噌を作る タラの芽 大事に食べてきた晦日の餅がなくなり 節句には一臼搗くので 犬のオシッコがかからない 崖に生えたヨモギをむしる 草もちを拵えたら春の本番 去年の小豆を2昼夜かけて餡に煮て お彼岸さまのぼたもち ぜんまいのアクを抜き ふきのピリ辛醤油煮をゆっくりと食べ終えたころにはつくしが生える 頭がほうけてしまわないうちに急いでとって 指を紫にしながらはかまをとって 強めの味で炊き込みご飯 暖かい雨の朝、竹やぶで筍の頭が 薄っすらと腐葉土を持ち上げてきたら ああ、春も終わりだ 563 名前:春の食卓[sage] 投稿日:2007/03/27(火) 21 20 08 ID lYXL/uXX 【コメント】 585 名前:まんこ└将軍 ◆UQRl.WeFEk [] 投稿日:2007/03/29(木) 05 58 57 ID V1ZBfNS/ 563 うわ、すごいな、これ。俺の婚約者のちくわ並に料理のプロとみた。 随筆のような格調とレシピのような簡潔な流れの中に、冬から春が終わる頃までの歳時記が ぎゅうぎゅうとおいしそうなお弁当箱に詰め込まれてる感じ。素晴らしいです。 591 名前:螺旋┘竹輪 ◆FCwxSNTwx2 [] 投稿日:2007/03/30(金) 23 23 08 ID nftgXb7z >563 春の食卓 春の訪れは食卓に旬のものとしてあがる こういった食生活が出来るならいいな 田舎の生活風景 一昔前のではなくていまだにこのような良き食文化を何気なく通している地域も まだまだ存在しているんだよね そう実生活に季節感はやはり大切と思わずにいられない 切干大根の作り方や 山菜のアク抜きの方法 こういった知恵を先代から受け継ぎながら 根付いた文化と春について いいものを読ませて頂きました 春の終わりを家の後ろに広がる竹林のたけのこで知る この部分を読んで懐かしくて泣きそうになって しまった 子供のわたくしの背丈にすぐ伸びるはちく 寄りかかると軽くしなって夏がくる 593 名前:ゼッケン ◆ZkkenDgUE6 [] 投稿日:2007/03/31(土) 14 45 54 ID jTu7qbsD 563 :春の食卓 これは美味いですねえ。豊かな生活。 ただ、最後の一行が「ああ」とか言って決着をごまかしているような。 603 名前:ナナシー ◆zMYfgmhp9w [age] 投稿日:2007/04/02(月) 00 00 28 ID 84+ABfBd 563 「春の食卓」 ただ春の食材を書き並べただけだと思ったら、ラストの呟きにちょっと頬が緩んだ。 自然と共に暮らす人にとって季節とは食材を通して味わうものなのだろうなぁ。 その時々でしか口に出来ぬ味もあって、ビニールハウスや海外からの輸入とかでも「それ」は味わえない。 詩としてはどうかなという気もするけど、 1点 607 名前:元構造 ◆/Cej999/v6 [sage] 投稿日:2007/04/02(月) 20 59 52 ID RH41Ghpy 563 文字通り、春の食卓だけどここまで伝統的な生活感を 表現できるのは実際の体験があるからだろうな。 春の一日を切り取ったにしてもここまで 春のよろこびがしずしずと流れる小川のように あふれる作品にするのはむつかしいだろう。 良質だけど超絶地味な日本映画(阿弥陀堂だよりとか)を観るような感覚で まったりと愉しむべし 611 名前:長介ジュニア ◆kuJg2yitX6 [sage] 投稿日:2007/04/02(月) 22 33 06 ID AUuMveHY 563 何より、読んでいて「うまそうだ!」と感じるでござる。 奇をてらわぬ着実な描写が、この場合は非常に効果的でござるなあ。 ひたすら食べ物(のある暮らし)を描写することが、最後の一行の伏線になっておる。 過ぎてゆく季節の中で暮らすということを、ふっと実感させてくれる大人の詩。 お見事でござる。 613 名前:嫁心迦葉 ◆5GENy7aSTY [sage] 投稿日:2007/04/02(月) 22 43 09 ID KNSl9j4g 563 春の食卓 文章の流れもいいし、読んでて春満載で楽しいのですが、 詩としてどうか、という疑念が持ち上がります。 けれど、美味しく読めてしまう不思議な感覚。 ご馳走様。 628 名前:リーフレイン[sage] 投稿日:2007/04/03(火) 20 32 46 ID 9KEetKDy 「春の食卓」です、審査の皆様ありがとうございました、 蓋を開けてみれば豪華キャストで評を読むのが幸せでした。。。 地味な作品でどうかなって思っていたのですが、どうやら最大公約数的作品であったみたいです。 ありがとうございました。 次は お題 「砂」 投稿期間 4月12日(木)いっぱい 審査機関 4月16日(月)いっぱい でお願いいたします。 【得点】 10点 まんこ└将軍 ◆UQRl.WeFEk:2点 螺旋┘竹輪 ◆FCwxSNTwx2:1点 ナナシー ◆zMYfgmhp9w:1点 元構造 ◆/Cej999/v6:2点 長介ジュニア ◆kuJg2yitX6:2点 嫁心迦葉 ◆5GENy7aSTY:2点 ■▲▼ 春巻 フェイクファーの理論武装を着こなせば まだ冷たい小川がせせら笑っている 564 名前:春巻[] 投稿日:2007/03/27(火) 22 25 40 ID ggjxrzpx 【コメント】 585 名前:まんこ└将軍 ◆UQRl.WeFEk [] 投稿日:2007/03/29(木) 05 58 57 ID V1ZBfNS/ 564 こういう嫌味ったらしいだけで実は内容のない文章はつまんないね。 591 名前:螺旋┘竹輪 ◆FCwxSNTwx2 [] 投稿日:2007/03/30(金) 23 23 08 ID nftgXb7z >564 春巻 “春巻”は春を巻く冬の襟巻きの質感で使っているのでしょうか フェイクファーは春に活躍するアイテムというよりは夏以外使用頻度は少ない 一見見栄えがする小道具 フェイクファー 目に見える小道具を理論武装に引っ掛ける表現 新しさは既にないけれど皮肉として 人間にあてて跳ね返っているよ 自然との対比 せせらぎという言葉と類似しているから尚せせら笑う小川を冷たーく感じさせる 603 名前:ナナシー ◆zMYfgmhp9w [age] 投稿日:2007/04/02(月) 00 00 28 ID 84+ABfBd 564 「春巻」 こういう作品見るとむかっ腹が立つんだよね。馬鹿にすんなよ。 608 名前:元構造 ◆/Cej999/v6 [sage] 投稿日:2007/04/02(月) 21 02 44 ID RH41Ghpy 564 首巻→フェイクファーということで春巻ってことかな。 理論武装の堅さとフェイクファーの柔らかいイメージを 合わせたのは斬新だが どうも違和感を生かすまでの表現には到らなかった感がある。 611 名前:長介ジュニア ◆kuJg2yitX6 [sage] 投稿日:2007/04/02(月) 22 33 06 ID AUuMveHY 564 ううむ。ちょっと言ってみたかった、というだけの作品でござるな。 297 名前:ρ(=$ω\)ノ さぃきょぅ ◆PsyCHO8eyE [sage] 投稿日:2007/04/05(木) 21 58 38 ID Y0nBk5fH 春巻を書きました。 タイトルは直前の「春の食卓」が食事をネタにしてるんで、 その流れで中華料理屋のメニューを引用しています。 英語では spring roll で、roll には横揺れという訳語(飛行機だと[傾き])もあるので、 春の横揺れという直訳も、内容と合わせればアリかなとは思います。 フェイクファーは毛皮の代用品なわけですが、 動物愛護の文脈で否定されるリアルファーに対する回答としての意味合いを持ちます。 ただ動物愛護と稀少動物保護は実際には根拠を別にしていて、 動物愛護という美名の下にリアルファーを否定するという動物愛護団体には、 胡散臭さが付きまといます。 その胡散臭さに否定を突きつけたのが、ヴィヴィアンヌ・ウェストウッドの 人毛リアルファーコートだったりするんですが余談ですね。 そういった(美名を盾にした胡散臭さを内包する)理論武装というのは、 往々にして視野狭窄に陥っていて、少しでも自分と違う意見に対して攻撃的になります。 そんな状態でいると(春の小川のせせらぎ程度の)意見を、 嫌味と受け取ったり馬鹿にされたと感じてしまうよね、という自戒を込めた内容でした。 ■▲▼ 剪定鋏 桜ん坊 ねだりほしがるおんなのみ 細木は実付け待つ前夜 赤ん坊 のぞむおとこのとしよわい 長寿の犬等しきも同然 はるはねのうちかねのうち ぴいんびいんびぴったぴた 張り手の寝入ろ張る爛漫 可愛さ余り憎き血相のついたて 仄白い頬の妙叩きはるうらら 染まる頬 筋雲 割りばし色桜 見る限りみつるかぎり 若き枝葉揺らし清輝はなたてる 主人は荒野の犬同然 苦痛に身よじるで無くつつと 見受けられるは他だ受け入れ 恍惚とはられはらはる うららかなはる 主人は卑しき犬同然 一見両人うら若き夫婦 見映えの予兆 浮かぶ空 「盗人が!」 長寿の犬 花付けるかまだ分からぬ細枝の若木 危っかしく眺めゆる 風呂場の窓 薄黒障子に念力の慣れ目 庭先佇み 満開切り落とす音など聞かせぎかせ 床響かせゆくも緩い風の仕業 「小汚い老犬めが」 うしの刻 はるうららかに精喜の音色 丑時絶つ剪定鋏の舞 うしの刻 荒野舞い切断の御囃 金箔の月 舐めし脅え深まる絆 銀箔の空落ち 聞き取り立て 日延び朝焼けなど待てぬ きざくらあいびきおうせなれはて 枝切り落とせばうしのごく 平成十九年 三月二十七日 「庭師“榮作(丑年)”の日記帳」より無断引用。主人の手によって推敲。 565 名前:剪定鋏[] 投稿日:2007/03/27(火) 22 49 24 ID pVKZ7R/b 【コメント】 585 名前:まんこ└将軍 ◆UQRl.WeFEk [] 投稿日:2007/03/29(木) 05 58 57 ID V1ZBfNS/ 565 「はる」という単語というか音が色んな場所に色んな形で現れては消える。そんな浮遊感の中で 隠されたストーリーも展開していくが読解が難しい。ヒントは最後に残された、ある「庭師の日記」を 無断引用して更に「主人」が推敲した、という記述である。つまり庭師の日記に書かれていた、 剪定作業における特殊な業界用語や植物の知識をコラージュする形で「主人」が愚痴とも懺悔とも つかぬ、近況なのか半生なのかもわからぬ、しかし確実に自身の思いのたけを綴った暗号文の 体裁を取っていることがわかる。若夫婦との確執か。息子の嫁の風呂場を覗くほど魅せられたのか。 結果として老犬呼ばわりされ、疎ましがれてないがしろにされている日常。しかし最後の連は復讐の シーンのように読める。暗号文故に推測の域は出ないが、息子の嫁を手篭めにでもしたのだろうか。 何か恐ろしい家庭の闇が伝わってくる。スケルトンインザクローゼットという趣である。 593 名前:ゼッケン ◆ZkkenDgUE6 [] 投稿日:2007/03/31(土) 14 45 54 ID jTu7qbsD 565 :剪定鋏 多義言語詩。端正なつくりです。 604 名前:ナナシー ◆zMYfgmhp9w [] 投稿日:2007/04/02(月) 00 00 53 ID p0CsIp6l 565 「剪定鋏」 よく分かんないから好き嫌いで言わせて貰う、ごめんね。 多分これだけ古臭い言葉で書けるというのは技術力はあるのだろうけど、僕はこの作品は苦手。 こういう機会でもなければ読まないであろうタイプ。 特に面白みも感じないし最後のオチもよく分からないし何を表現したかったのかも分からない。 人によっては好きなのかもしれないけど、僕は感性的に相容れない。 605 名前:葉土 ◆Rain/1Ex.w [sage] 投稿日:2007/04/02(月) 19 34 46 ID DTmhvRiE 565 :剪定鋏 好きす。 つか、この古風でちょっと春琴抄っぽい。エロチックで、偏執狂的な登場人物なんかもう垂涎。 庭師は出バカメと読みました、 1点 608 名前:元構造 ◆/Cej999/v6 [sage] 投稿日:2007/04/02(月) 21 02 44 ID RH41Ghpy 565 言葉遊びが目立って、肝心のイメージがさっぱりよくわからなくなってる。 イングウェイの早弾きのようなもんで技術は認めるが ああなんとなくチャカポコ風味だなという感じしか残らない。 狂気を表現する分にはそれでよかった。しかし庭師の日記より抜粋という 時点でそこからも逃げている。何がやりたかったのか不明。 611 名前:長介ジュニア ◆kuJg2yitX6 [sage] 投稿日:2007/04/02(月) 22 33 06 ID AUuMveHY 565 おそらく相当野心的な作品でござる。 庭師の眼から見た家庭の昏さと、それを加工する主人の不幸。 語呂合わせを含みながらうねり、事実を表しながら隠すようなテキスト。 しかし、ちと野心的すぎて難解になっておる気がいたすのう。 作者の力量は伝わってくるのでござるが。 614 名前:嫁心迦葉 ◆5GENy7aSTY [sage] 投稿日:2007/04/02(月) 23 21 57 ID KNSl9j4g 565 :剪定鋏 昔、街角の辻や公園で紙芝居というのあり。 それを紙芝居の小父さんが、講談宜しく喋っているようなイメージを 意図的に生み出しているのには成功しています。 ただ、言葉が記号化していて、その記号を元に読み解くのには時間がかかる難解でありましょう。 作者が読者に歩み寄るべきか。読者が作者に歩み寄るべきか。難題でありそうで、難題でない。 切磋琢磨で凌ぎを削りあうのが妙味なら答はしれてる 265 名前:螺旋┘竹輪 ◆FCwxSNTwx2 [sage] 投稿日:2007/04/04(水) 07 43 56 ID c5VeWkJ4 “剪定鋏”を書きました 読むのも 寸評を書くのも楽しかったな お疲れ様でした そして読んでくださってありがとうございます ※レス長くなってしまったんですが 私事ではございますが書き込み機会が減少する都合 書けるとき書いておくという心持でありますので どうぞ御読み流しを >まんこ└将軍さん 春と張り合うのはる平手打ちをはる貼るなどはるという言葉が持つ白痴的な響きと雰囲気 散乱を意味の前に醸し出したくて挑戦した書き口調でした (まだまだ表現しきれてませんが) >スケルトンインザクローゼットという趣である。 ひとあやめしはるうららかなるはるやちる 短編の一コマ分のような文面より“殺”の春を汲み取っていただけたようで まんこ将軍さん 推理小説を読み慣れていると再確認出来た次第であります >ゼッケンさん 多義語を連続使用 すると意味を多く含む分 暗号化(脳パニック)出来る不思議を発見しましたので 早速実行に及んだ次第です 言葉を一つ一つ枝分かれするかのように使用し話を進めていくことで 意味を深めるのではなく 錯乱に近い効果を研究中で更に日本語を学び励もうと思っております >ナナシーさん 技術というよりは新たな技術の打立てに作品中自分というものを完全に消し去るやり口を探っているので 書き癖や手法をぶち壊しに入っている実行原物であります 最近閃いた新たな試みでまだ粗い切口なので仕上がりが今一つでした(精進致します) 日本語ならではの妖しい響き+多義語ディストピアを模索しているので好みがはっきり分かれて 当たり前と思います 素直な感想をありがとう >特に面白みも感じないし最後のオチもよく分からないし何を表現したかったのかも分からない。 最後の文はオチではなく 全文は覗きを行う庭師の日記を盗み見ていたのは主人で 推敲した動機 と剪定鋏について道具としての鋏と思案の鋏どちらが人を抉り切るかを突きつけたかった であっても 読み直し改変の余地と書ききれていない反省点に気づきました この手法を練り上げるのはもちろんのこと 読ませる技術を研かなくてはいけないと考えました 好きじゃなくても読ませてしまうという技術を手にいれる為に更に修行を続けたいと思います 266 名前:螺旋┘竹輪 ◆FCwxSNTwx2 [sage] 投稿日:2007/04/04(水) 07 47 17 ID c5VeWkJ4 >リーフレインさん 出バガメと読み取って貰えたのが嬉しかったです 主人(庭師の日記を盗み見る魂胆) 庭師(主人の生活を盗み見るだけではなく主人が娶ったのは庭師にとって桜の木ともいえる女) この明らかな描写を明確に出来なかった為にわかり難くなってしまったのが反省点です 読み難いのは承知の品に ナイスな読解をありがとうございます 文章力の限界を知る此の頃 今に驕らず精進します >元構造さん イングウェイ・マルムスティーンの喩えにびっくりしている私がおります ファイヤーアンドアイスというアルバムたまに思い出したように聞いているのですが超能力者みたいですわ アルカトラス時代のギターも良いんですが 雰囲気が好きなのでイングウェイは聞いています びっくりです 脈略も無くイングウェイの名が出てくるなんて 独自の言い回しの寸評面白かったです チャカポコ >長介ジュニア さん 難解さは全文かな表記にすると分かり易いと平仮名文にしてみたりしたのですが 読み返して 気を散らせてしまうように思い 一部をかなにして書いたままにしてしまいました お題提出 審査 気使い諸々お疲れ様でした >嫁心迦葉さん >切磋琢磨で凌ぎを削りあうのが妙味なら答はしれてる お言葉の答は以後の心得 そして実行により作品中にあらわれることとし ありがたく受け止め 成長したいと思います 261 鞭さんでしたか とても気に入りましたので にっこり 262 ノートさんは器用ですね 着眼するものによって作風変幻自在で ではまた ごきげんよう 300 名前:まんこ└将軍 ◆UQRl.WeFEk [] 投稿日:2007/04/06(金) 01 43 38 ID TAJwOoHF 265 ちくわー ♡ 誰が「さん」やねん。ダーリンと呼びなさい。 今回、書いたのは知らされておりましたが、解説してくんないからさ、挑戦状みたいなもんでね、 頑張って謎解きしたんだけど、見事間違えたわなあ。庭師との三角関係というのになぜか頭が まわらなかった。デバガメを庭師と推理したリーフレイン氏の勝ち。 ちくわー お互い忙しいけどもうそろそろだぞー もふもふ。 【得点】 1点 葉土 ◆Rain/1Ex.w:1点 ■▲▼ 恍惚 やさしい光が眼に飛び込んで来たら それは再会の合図です 無垢な風が空にくるまれて 野原は浮かれ 羊水の中を雲が浮遊し 浮雲が胸一杯の届け物を 遠く離れた土地より 項に注射しては 生きたままに忽ちに あなたとわたしで その家族と隣人で 擦れ違う人々と遠くの人々で 手を取り合い なだらかに祝い合うの 春風駘蕩とはいかないけど 人間万事塞翁が馬よ 散り逝く花びらに手を添えて 祈りましょう そして さようなら 566 名前:恍惚[sage] 投稿日:2007/03/27(火) 23 49 42 ID V+EiJz+s 【コメント】 585 名前:まんこ└将軍 ◆UQRl.WeFEk [] 投稿日:2007/03/29(木) 05 58 57 ID V1ZBfNS/ 566 タイトルを意識しつつ本文を読み進めると、これは老人のアルツハイマーなのか末期症状なのか、 ともあれ悲しそうな雰囲気と、仕方がないという達観のようなものが感じられる。春のお題からの 連想としてはかなり飛躍し過ぎているようにも思えるが、なんとなく本人は楽になりそうだからこれで いい、としたい。しかし最後のさようならのひと言が何か不吉で少し引っかかる。 591 名前:螺旋┘竹輪 ◆FCwxSNTwx2 [] 投稿日:2007/03/30(金) 23 23 08 ID nftgXb7z >566 恍惚 定まりないものだという人の災いと幸せを思いながらの春 快く吹く無垢な風の中 春の景色に人の禍福を重ね 春に感じる “禍福は糾える縄の如し”めぐる季節に恍惚 604 名前:ナナシー ◆zMYfgmhp9w [] 投稿日:2007/04/02(月) 00 00 53 ID p0CsIp6l 566 「恍惚」 春風のようにさっとやって来てさっと過ぎ行く感じの作品。 春らしさはあるけど特に特筆する部分は無い。 608 名前:元構造 ◆/Cej999/v6 [sage] 投稿日:2007/04/02(月) 21 02 44 ID RH41Ghpy 566 全体的にチグハグだなあ。最初のやわらかい表現から ヘンに暗喩を多用した構成になったり、四字熟語を連発したり 水の上にウォーターアレイが浮かんでるような違和感を感じる。 ゆるやかというにはあまりにゴチゴチ 612 名前:長介ジュニア ◆kuJg2yitX6 [sage] 投稿日:2007/04/02(月) 22 39 04 ID AUuMveHY 566 春を祝うお定まりの詩、と思って読んでゆくと、なんともいえぬ違和感がござる。 惚けが入った老人の詩、と読むのが正しいのかもしれぬのう。 しかしそうだとしたならば、ちと仕掛けが中途半端ではないかのう。 結果的には、何だかわからないが違和感がある詩、になっておる。 272 名前:穢土 ◆34law0hz56 [sage] 投稿日:2007/04/04(水) 23 49 29 ID fsLcsb0V ρ(=$ω\)ノ さぃきょぅ ◆PsyCHO8eyEさん 有難う御座います 【恍惚】書きました。 ゼネラル宛 批評文どもです。将軍の批評を読み、人にイメージを伝えることが困難であることを改めて学びました。 題名の意味を改めて調べなおすと“あらっ不思議”脳軟化症のことが記載されてるじゃありませんか。 このような批評は予想外でした。 これは単純に春そのものを絶賛してうっとりしてる作品です。最後のさよならは“花に嵐の例えもあるさ。 さよならだけが人生だ”から拝借して、、、兎角、女口調の作品です。 螺旋竹輪様宛 批評文どもです。一年の内で最も春が好きであります。 故に春をそのまま絶賛して書き上げ、それをそのまま読み取った氏に感謝します。うっとりと ゼッケン様宛 批評がない。これはしょうがない。 あばらや様宛 これまた批評がない。そもそも批評自体書いていない。 葉土様宛 これまた批評文がない。しょうがないか 嫁心迦葉様宛 これまた批評文がない。あれってそんな駄目?? ナナシー様宛 批評文どもです。らしさこそ売りであり、それ以上は望んでいません。 春に力むのは野暮・・・・・・でもないか・・・・・・兎角、有難う 元構造様宛 批評文どもです。氏にも少しお尋ねしたい気分でありますが、それも叶うまいと。。 兎角、勉強になる批評分をありがとう。 私的にはぷかぷかと浮かぶような雰囲気を描こうとしたのですが、中々に。 超介ジュニア様宛 どうもありがとう。あは、これは前半で春のうすぼんやりした気持良さを表し、 中部でこんな浮世だけれども、兎角、いいことあるさ♪なんてことを描いてみたが、、、 進行役お疲れ様です。 303 名前:まんこ└将軍 ◆UQRl.WeFEk [] 投稿日:2007/04/06(金) 03 58 12 ID TAJwOoHF 272 いやー、「恍惚」と書かれると有吉佐和子の「恍惚の人」を思い浮かべちゃう人間なのです。 しかも井伏鱒二まで入ってたとはなあ。全然わかんなかった。 そんで、もう一度聞くが、嫁心氏って穢土氏だろ。違うなら違うと言いなさい。 304 名前:ゼッケン ◆ZkkenDgUE6 [] 投稿日:2007/04/06(金) 06 30 30 ID X9nLwZHJ 272 エドさんが悲しそうな目をしてこちらを見るので、恍惚をもういちど読んでみたんです。 ゼッケンでした。 305 名前:ゼッケン ◆ZkkenDgUE6 [] 投稿日:2007/04/06(金) 06 48 35 ID X9nLwZHJ エドさんの語彙が女口調にあってないのだろうか。 最初二行や「なだらかに祝いあう」のはすっと入るんだけど、 全体としてはちぐはぐな印象でした。 >春風駘蕩とはいかないけど >人間万事塞翁が馬よ むしろ、ここのセンスを追求していくとドラッグクイーンの奇天烈さが出るかもしれない。 ■▲▼ 散る 海はその細長い身体を横たえて 桃色の月明かりが刺さった背中を時折ぶるると震わせた 風は真新しいおがくずの匂いを掌で握りしめ 草色の風呂敷包みを海面すれすれにぱららと広げて それが合図だ 準備が出来たら共に叫ぼう 遠くで浮き沈みする橙色のブイの鼓膜が破けるほどの大声で ふいに大波が黒に固まった海草を乗せてざぶんと押し寄せてきた ジーンズの裾を濡らして 僕等は波打ち際を走って 疲れ果てるまで 疲れ果てたら そっと砂鉄を全身にくっつけて倒れ込めばいい 567 名前:散る[sage] 投稿日:2007/03/28(水) 00 02 13 ID AgKXynxm 【コメント】 585 名前:まんこ└将軍 ◆UQRl.WeFEk [] 投稿日:2007/03/29(木) 05 58 57 ID V1ZBfNS/ 567 なんとなく絵は浮かぶ。三つの色とタイトルだけで春を感じてくれ、と。そんな感じのイメージ詩。 私はこういうのは安易だと思う。たぶん何度も言ってるのでしつこいと思われるだろうが、実際に そう思うのだから仕方がない。イージーなものもあってはいいと思うが高く評価することはできない。 591 名前:螺旋┘竹輪 ◆FCwxSNTwx2 [] 投稿日:2007/03/30(金) 23 23 08 ID nftgXb7z >567散る 桃色 草色 橙色 春らしき春の散らし寿司的構成の作品と思います 語尾に動詞 主にイメージを追い読み進めることで残った残像を鑑賞すればいいのかしら 景色自体が 一つ一つ切り取られた写真の風貌なので でも語尾が動詞(全部動作が続いて散っているよう) >そっと砂鉄を全身にくっつけて倒れ込めばいい 人間は春において 磁石なんだという一説であるのではなかろうか 散るものも全てそこから離れ散乱する一見無軌道という秩序など という 604 名前:ナナシー ◆zMYfgmhp9w [] 投稿日:2007/04/02(月) 00 00 53 ID p0CsIp6l 567 「散る」 情景描写には素直に感心。夜の海を見事に表現してるね。 作品としてはちょっと熱量が足りない印象。もう少し長さが必要だった気がする。 叫び声がこちらまで届かない。 1点 608 名前:元構造 ◆/Cej999/v6 [sage] 投稿日:2007/04/02(月) 21 02 44 ID RH41Ghpy 567 最初の情景描写はよかったんだが、そこに走る青少年を絡ますには ちょっと唐突だろうよ。月明かりが精々見える程度の暗い中 元気に何やってんだこの少年らという感じになってしまう。 つまり、少年らが"見えすぎる"んだな。 612 名前:長介ジュニア ◆kuJg2yitX6 [sage] 投稿日:2007/04/02(月) 22 39 04 ID AUuMveHY 567 色にこだわった詩でござるな。 情景は印象派の絵を見ている感じで目に浮かぶのでござるが。 情景が描写された詩、という以上のものではない気がいたす。 614 名前:嫁心迦葉 ◆5GENy7aSTY [sage] 投稿日:2007/04/02(月) 23 21 57 ID KNSl9j4g 567 散る 春を背景にその一側面を描いた作品です。 それ自体はいいのですが、それ以外に湧き上がるイメージが少なく残念。 作者は承知でそれのみを描くことを意図したのだろうけど 残念ながら何かが足りない。又は過剰気味。本来なら力作の部類に入る。 260 名前:まんこ└将軍 ◆UQRl.WeFEk [] 投稿日:2007/04/03(火) 04 34 26 ID bgq5Ie6g はいはい、告白タイムですよ。 私は最後の「散る」というどーしようもないイメージ詩書きました。 これね、竹輪が今回参加したって聞いて、それで俺にも書けとか言うからさ、じゃ、書こうか、と 思ったはいいけど、そん時すでに締め切り直前の23時40分くらいでね。 そこですぐ書き始めればなんとかなったような気もするが、他のところに確か書いてたんだよね。 そうするとさ、暇な奴がIDを検索して調べられちゃうとか思ってさ、パソコン再起動ですよ。 で、うちのパソコン、最近あったまるまで時間かかんだ、これが。結局接続できたのが23時52分 くらいになってた。まあ、暖機してる間にタイトルと一行目くらいは考えておいたけども。 でも7、8分じゃイメージ詩くらいにしかなりまへんがな。結局時計見るの忘れて最後の締めの 部分とか考えてたら締め切りオーバーして、2分遅刻だし。締めも失敗したし。砂鉄ってなんだよ、 みたいな。あー、書き直してえ。うそ。どーでもいいんだけどさ。 そんで、評くれた方々、ありがとうございました。ちと眠くなった。詳しい挨拶や御礼はもしかしたら また今度。そんじゃ、寝る。ゼッケン、点入れろ。うそ。 【得点】 1点 ナナシー ◆zMYfgmhp9w:1点 前へ ← 1 2 3 4 ページ先頭へ トップページ
https://w.atwiki.jp/poem_toukou/pages/465.html
作成中です・・・ ページ:1 2 3 4 作品 ■▲▼ 自己嫌悪 527 名前:自己嫌悪[sage] 投稿日:03/03/07 19 31 ID lMqSXJ8m たたかって死にたい。今すぐに生きたい。 死ぬまで、 酒、タバコ、セックス、ドラッグ、犯罪、戦争、etc... 肝臓とたたかいたい。 病魔とたたかいたい。 AIDSとたたかいたい。 幻覚とたたかいたい。 暴力とたたかいたい。 正義とたたかいたい。 けれど誰も殺しはしない。 そして、 アルコールに殺されたい。 ガン細胞に殺されたい。 雑菌に殺されたい。 剃刀に殺されたい。 重力に殺されたい。 AK47に殺されたい。 灰色の現実にはもううんざりだ。 僕には生きている価値など無いから。 くだらない自分自身に対する怒りに殺されて、 真っ赤な血を残したい 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ イヌ 533 名前:イヌ[] 投稿日:03/03/08 23 33 ID iqMy84Ru 廊下で野良犬が吠えていた その姿勢で息をした、その隙間で拾った、冷気を含んだ肺の内で照り返した感傷をひとつ見つけた 結婚の式場に名前が用意されている ふざけ過ぎた後に黙り込んだような、この婚約を取り止めなくては 駅ビルからドアを出て、帰り道の一歩めに、また感情が顔を出した その髪に隠れた小さな目と、目を合わせようとしている内に溶けてしまった スペースキーの左半分が汚れている そしてエンターキーを叩いて、文章を終わらせた、主人公は建設現場へ向かった 彼は恋人を、自分の側から離れていかないように、知恵をしぼっていた その一週間後に原稿は完成した やがて眠りこんでゆく、十歳に満たない子に教えたことは間違っていた、けれど彼も理解していなかった、彼は眠りたがっていたから、その子はもう眠ってしまった 産まれて一週間めに名前を貰ったとのこと 墓地の炎天下でジュースを恋しがっている、この約束などなかったことを、認めさせなくては 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ 下手 534 名前:下手[] 投稿日:03/03/09 10 03 ID iBG7BEYG 「最近電話もしてくれないじゃん!」 この、このビックリマークがマジですなあ 違うよ、別に嫌いだからとかじゃなくて 働いてくたくたになって電話したら どうせ俺みたいな男は話を全然聞かずに ただただ相槌を打つだけになってしまうんだ 「それでもいい!」 だからビックリマークはやめろっつうのに これは俺の問題だから、俺の 悪いとは思ってるけど変なこと言わせてもらえば 次の土曜日会うんじゃなかったっけ? その時一杯喋ればいいじゃん 「もう、いい」 あんたビックリマーク打つ気力も失せたみたいだけど 俺には今日もまたビックリマークが一つ増えた 溜め息 くわえ煙草 あんたのメモリ 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ その感情に悶々としている者達への詩 537 名前:その感情に悶々としている者達への詩[sage] 投稿日:03/03/09 22 39 ID vboPvLIu 諸君、春である! 正体不明の木の芽が膨らむ春である! 諸君の心にある木の芽は爆発しようとしている、それははちきれんばかりに! しかし決して爆発へは至らないのだ、それは尿道を塞がれたペニスのように! 何故、それは出口を塞がれているのか? 諸君ッ! それは、その木の芽が正体不明であるからにすぎない、即ち! 名前が付いていないからだッ! 諸君ッ! 私は、諸君のその心にある木の芽に、名前を付けるべくやって来た! 救世主だッ! 私の名前……などどうでもよいッ! 諸君を悩ますその 諸君を悶々とさせるその その木の芽の名前だッ! それこそが今、最重要なのだッ! 正体不明だからこそ、それは諸君を悩ませているのだ! それが何であるのか、それがわかれば悩むべきことは何もない! そう! 目的は明確となる! そこへ向かって諸君は発散せよッ! それでは名前を付けてやるッ! それは「喜び」……か? 違うッ! 「恋しさ」でも「サカリ」でもなくッ! 諸君ッ! それは「怒り」だッ! 538 名前:2[sage] 投稿日:03/03/09 22 41 ID vboPvLIu 現代社会は腐っている 諸君はそう思う理由を3つほどあげよッ! だらしのない政治家か? 理不尽な税制か? 手抜きとしかいいようのない教育改革か? 月給にしか興味のない平凡教師どもか? 腐っているにも関わらず若者の自由を奪う学校か? 偉そうなことをわかった風に主張する自称救世主か? くだらないTV番組か? アホな人種の席巻か? 理想的な社会には必要のないあれやこれやか? なんでもよいッ! それらが君を悶々とさせている元凶だッ! それを潰しにゆけッ! 俺が許すッ! そいつを殺せッ! その店を潰せッ! その学校を破壊しろッ! 日本を壊滅させるのだッ! すべての元凶を取り除いたその後で! 俺たちが新しい日本を作ろうじゃないか! 539 名前:3[sage] 投稿日:03/03/09 22 41 ID vboPvLIu さぁ、立てッ! 立ち上がれッ! 諸君の頭には電波など飛んできてはいないッ! それは君自身の「怒り」なのだッ! ラベルを貼れッ! 「怒り」のラベルを、君のその胸にッ! さぁ、やるべきことは明確となったッ! 俺と行こうッ! その怒りを叩き付けに行くのだッ! 何処へ? それは君に任せる! さぁ! 立てッ! 立つべき時は今だッ! そうして語り終えたアジテーターは、自分の胸に「喜び」という名の ラベルを貼り付け、満足そうに笑った。 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ 手紙20030218 540 名前:手紙20030218 ①[] 投稿日:03/03/09 23 47 ID nHsHqrdQ まず、久しぶりと それから元気ですか、と この手紙の内容がそんな優しい一年間も音信普通にしていやがった フトドキ者からの近況報告なんて代物で済むなら どんなにかマシだろう、と思う。 さて、母から君の伝言を聞きました。 正直実感が未だ持てずにいる。 それ程まで私は君たちから遠い所へ来てしまったのか? 違う。 言いたいことはそんなことじゃない。 私は君からの伝言を聞いたあと、仲間内で腹一杯食らい、酒を呑み、 翌日には歌を歌いにすら行った。 その途中何度もカミュの異邦人のことを思い出していた。 ならば私もこの後人を殺すのか? 違う。 541 名前:手紙20030218 ②[] 投稿日:03/03/09 23 48 ID nHsHqrdQ 私は君に、そう他の誰でもなく君に、懺悔なぞするつもりは一切無い。 その必要すら感じない。一切だ。 なのに、私は理由無く、罪悪感を抱えちまう訳で。 それが得手勝手な自己満足の世界から生まれるものだと知っている。 だから私は君に助けなぞ求めたりしない。 彼女の冥福を祈ると共に手紙を書いた。 勝手と知って同封させてもらう。 どうかいつか彼女に届けて欲しい。 どうして死人に手紙を書いたか自分でも分からない。 それが誰も救わないことはわかっているのに。 しかし私は書かずにはいられなかった訳で。 542 名前:手紙20030218 ③[] 投稿日:03/03/09 23 50 ID nHsHqrdQ 一つ告白するならば 私は君の伝言を聞いた時、しばらく息ができなかった。 それでも私はその後すぐ煙草の煙だらけの空気を肺一杯吸った。 自分のことばかり書いてしまった。 どうしても私には電話先で君が何を思ったか分からないもので。 君は一体何を思った? 悲しみなのか驚きなのか、それとも怒りなのか。 怒りなのか。 きっと私には一生分からんだろう。 術が無いのではなく、単に、分からんのだ。 君の怒りの本質も そのこぶしの振り落とされるべき場所も。 543 名前:手紙20030218 ④[] 投稿日:03/03/09 23 50 ID nHsHqrdQ 最後に元気で、と言おう。 心の底から君が元気でいればいいナ、と思う。 同様に他の皆も。 シャクだが死んで欲しくないと思う。憎たらしい程に。 そしてこの手紙を書いてはじめてなんであいつが死んだんだ、と思う。 思う。強く思う。 私の中で彼女が本当に死んじまったみたいだ。 ゆるく胸が痛い。 20030218 Coffee Shopにてマルメンを吸いながら Y 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ 怒り。 546 名前:怒り。[] 投稿日:03/03/10 02 03 ID SQLmsmn6 喚き散らすよりも 涙の方が効果的でしょ。 君が女の涙ってヤツに あまりにも流されることも 私は知っている。 だから、君に判らないように。 独りの時にだけ。 私は涙を流す。 これは、私の切り札。 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ 真剣に批評しようとする者の怒り 547 名前:真剣に批評しようとする者の怒り①[] 投稿日:03/03/10 02 15 ID ltvkd6f1 ヒトは怒りを忘れた? いやいや最初から怒ってなんかいないんだろう 悔しかっただけじゃねーの?嫉妬してただけじゃねーの? アハハもう疲れたっちゃって? 悲しいって?虚しいって?神々の歓喜だって? 語っとけきゃいい なんだいその、 ツギハギだらけの 怒り 他人の目を気にしながら何に怒る? 笑わせんな、マジで いつかお前の産声は立派なモンだった あれはたいした感情だったよ 正直たまげた お前の声を はじめて 聞いた気がした 俺は世界が変わっちまうんじゃないかと思って お前の産声で 震えた。 548 名前:真剣に批評しようとする者の怒り②完[] 投稿日:03/03/10 02 15 ID ltvkd6f1 感情を抑えるのが大人なんだと秘密基地の外で習ったっけ? あの頃の少年探偵仲間はみんな、 会社員になったり詩人になったりで 色々と忙しいらしいね、 俺は相変わらず秘密基地に居て 電源の入っていないコンセントとパソコンも無いのに 第七チャクラに意識を集中させて今こうやって2chにアクセス あの頃の少年探偵仲間達も色々と頑張っているらしいんだが ふ ざ け る な よ 少年探偵バッヂを外してお前等が手に入れたものは 怒りは そんなもんだったのか?そんな程度なのか? 批評の定義なんて俺は知らないし 詩について勉強なんてしたことは無いけれど、 俺は今最高に怒っている。ふざけんな。 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ 発憎 552 名前:発憎[sage] 投稿日:03/03/10 04 03 ID jB99Mn0H ・・・・・・・・・・。 昨日から続いてる、続き夢?眠れない、のにか・・・? 思い出した。 電気を付けたままでないと眠れないのだ、そうだ。 なんだそうか、なんだそうだ、そうだ、そうだ、うん、そうだ・・・ でも、可笑しいんだ、すぐそこにあるはずなのに、手に届くはずなのにね、 可笑しいだろ?なぁ、これって、さぁ、はは。 なぁ、笑っちゃうだろなぁ、地平線の先にあるよ?ねぇ。あれ?面白い、ない? ちが、つぎゃぎゃうの、オマエ、グヤナイフザケェジャkナウエシンジャ、ネェ…チャンっッタァあ、 あ、 あ、 ドクム ドクム ドクム ドクム ドクムドクムド うぁぁっぁぁぁう!!!!!!うるさい!うるさいうるさいうるさい!!!!うる・・・さ、い。あう、ふ。 ナンダヨナンダヨナンダヨナンダヨナンダヨナンダヨナンダヨナンダヨナンダヨナンダヨナンダヨナンダヨナンダヨナンダヨナンダヨナンダヨ 目を閉じなくちゃ。おやすみぃ、なん。、だ。しなくちゃ。 、 、 、 、 、 、 。 コ ダ ロ ア ス ン レ ハ タ ダ ダ レ レ 【コメント】 【得点】 0点 ページ:1 2 3 4 ページ先頭へ トップページ
https://w.atwiki.jp/poem_toukou/pages/10.html
ページ:1 2 3 お題 4月とは何だったのか? 開催期間 2002/05/01~2002/05/10 参加作品数 24 審査員 2人 本スレ 1の23-187 議論スレ - 【チャンプ】 4月とは何だったのか 【準チャンプ】 4月とは何だったのか?(恩田朗) 作品一覧 No. タイトル 作者 27 4月とは何だったのか? 5th 28 4月とは何だったのか? 都立家政 37 4月とは何だったのか? YKH 40 四月とは何だったのか? ま。 44 4月とは何だったのか? ドン☆亀! 46 今年の4月 青の羊 47 春 核之進 48 4月とは何だったのか 碧谷 51 4月とは何だったのか? ある名無し 52 4月とは何だったのか - 57 よんがつ さかな 67 はじまりの季節 ヘロインマニア 70 (無題) 都立家政 72 4月 かまぼこ 79 4月とは何だったのか? 恩田朗 80 4月とは何だったのか? 二行詩人 110 4月とは何だったのか? シリウス 111 4月とは何だったのか とっさん 118 4月とは何だったのか? ポチットナ―― 125,130 四月とはなんだったのか? 名無しにて御免 133 四月とはなんだったのか? Lights 134 四月とはなんだったのか? - 138 4月とは何だったのか - 142 4月とは何だったのか? - (編集人註:都立家政氏の作品が二編あるのは、途中でお題をタイトルにしなくてよいとルール変更があったためです) 【審査員】 YKH ◆NBQwfAco Canopus ◆j1h.j3e. 【審査】 157 名前:YKH ◆NBQwfAco [] 投稿日:02/05/08 02 27 ID 1ip2GOAk 投稿の受け付けを締切りました。 これから審査の段階に入りたいと思います。 批評天国さん、Canopusさんも、よろしくお願いします。 159 名前:YKH ◆NBQwfAco [] 投稿日:02/05/08 02 40 ID 1ip2GOAk 僕の中では既にChamp候補が二名ほど決まっていたんですが、 138さんの登場で、三名となってしまいました。 とりあえず、個人的にも最終結果ではないと明記した上で、 僕の選んだ三作品を発表しておきます。 79、 80、 138 【次点】 72と 110も個人的に良かったです。 72さんは、いかにも 即興といった作品で、理解を拒む荒さがある反面、その荒ささえ も魅力にしてしまう力があったように感じました。自分の出した お題の答えとしても、満足できる作品でした。ただ、やっぱり、 ちょっと荒すぎたかな、と。 110さんには僕自身がコメントを書きましたので、省略させて いただきます。 162 名前:YKH ◆NBQwfAco [] 投稿日:02/05/08 02 57 ID pk6M34U1 79さん 柔らかな春と重厚な建設重機。対比の技法ですね。 お題からじつに自由に発想を広げてくれていると感じました。 終わり方も好き、じゃなくて良い(汗)ですね。 163 名前:YKH ◆NBQwfAco [] 投稿日:02/05/08 02 58 ID pk6M34U1 80さん じつは自分の出したお題に、一番うまく答えてくれたなぁ、と 思ったのが、この作品です。 一行目でシリアスかつ幻想的な「定義」をしたかと思えば、 二行目でそれを見事にぶっ壊してくれている。 しかも、のほほんと、ぶっ壊した(笑 人間、どうしたって取り留めのない現象を或る枠でくくって しまわざるをえない生き物。それは自覚しながらも、定義と 定義とをぶっつけ合って、結局「4月って、なんだっけ?」 みたいなボケにもって行ってしまった作品だと読みました。 これは弁証法だ! 164 名前:YKH ◆NBQwfAco [sage] 投稿日:02/05/08 03 01 ID ??? 138さんについては、今日読んだばかりで印象がまだ鮮烈 なので、改めての感想はまたの機会にしたいと思います。 Canopusさん、批評天国さん、あとお願いします。 166 名前:Canopus ◆j1h.j3e. [] 投稿日:02/05/09 00 46 ID nXAdhtvB こんばんは、遅くなりました。 ええと、私の講評というより、意見です。面白く読ませていただきました。 ありがとうございました。 40 79 138が私のチャンプ候補です。 (他にも候補として 27 51 70 72 111 118もあるんですが、上の三作に しぼらせていただきました。) 三作品の中でも詩の完成度の高さ、言葉の安定度、テーマの的確さなど考える と 138が随一ではないかと思います。 167 名前:7th ◆3tOzzj2k [sage] 投稿日:02/05/09 05 11 ID ??? よこからなんですが 138 はいい詩だと思います。母の日にちなむと 自分の母親がこんな思いを込めたやりとりしているかもしれないと 想像してみたりしました。あらためていい詩ですね。Canopusさん支持。 名無しで書き込むという意見ですが、次回試しにやってみるのはどうでしょう か?どっちがいいか、試してみないと判らないと思いますしね。 あとは天国さん待ちですね。 169 名前:YKH ◆NBQwfAco [] 投稿日:02/05/09 08 03 ID lgY9+tf9 あっ。 40さんは僕も次点候補に挙げるつもりだったのに、 うっかり忘れてた(汗 レスで誉めておいて、審査結果でド忘れ。。。って、ひどいです ね、自分(涙 ま。さん、ごめんなさい! 次からはこういうこと絶対にないようにします。 170 名前:YKH ◆NBQwfAco [] 投稿日:02/05/09 08 08 ID adRCrCrm さて。 79さんと 138さん、この2作品が同点となり、絞られ ましたね。あとは天国さん待ちなんですが。。。 できれば早く2回目に入りたいので、今日中に天国さんが現れ なければ、Canopusさんと僕の二人だけで決めちゃいたいと思 います。 179 名前:YKH ◆NBQwfAco [] 投稿日:02/05/10 00 45 ID yFfE+TaQ さて、遂に批評天国は帰って来てくれませんでした。(涙) まぁ、なんとなく心中察するものはありますが。 そういうわけで、前述した通りに私とCanopusさんの二人だけ でChampを決定してしまいたいと思います。 二人ともがChamp候補に挙げた作品が二作ありました。 79、 138 そしてCanopusさんは、どちらかというと 138さんのほうに 軍配を上げてらっしゃるようで。 そして私もそれに同意します。 時間を置いて読み直してみても、その表現の隙のなさは群を抜い ていると思いました。 180 名前:YKH ◆NBQwfAco [] 投稿日:02/05/10 00 48 ID yFfE+TaQ そういうわけで 138さんの作品を初代Champとしたいと 思いますが、異存はないですね?>他審査員の方々……って、 二人しかいないけど。(汗) 181 名前:Canopus ◆j1h.j3e. [] 投稿日:02/05/10 01 06 ID dEElojj4 こんばんは。 179 結果については異存はありません。天国さん、ほんとにいなくなっちゃったのかな…。 で、また審査員を募集しなくちゃならなくなりましたね…。 138さんを初代チャンプに推薦します。 184 名前:YKH ◆NBQwfAco [] 投稿日:02/05/10 01 15 ID yFfE+TaQ 181 今晩は。ありがとうございます。 では、正式に決定ということに。 ★☆初代Champ☆★ 138さん ★☆準Champ☆★ 79さん 作品 ■▲▼ 4月とは何だったのか? 夢の回廊 ゴンドラの軌跡 かすかに右曲がり 対向する霧の向こうの灯り 呼びかけ 反響する応答 木霊 岸辺 左舷から降りる 踏みしめる砂のひとつぶひとつぶ はだしだ 平坦が続くまで 歩もう 目を閉じているのに気が付いたら ゆっくり開こう あらたな岸辺 山のふもと が見えても驚かないで それがあなたのつづき あなたは つづいていくの 27 名前:5th ◆jVOSFSOI [] 投稿日:02/05/01 05 44 ID nJOaFgm6 【コメント】 27 名前:5th ◆jVOSFSOI [] 投稿日:02/05/01 05 44 ID nJOaFgm6 /う~ん まあなんでしょ あらたなスタート お入学 のイメージと今日の 水浸しの天気 4月は終わったけれど まあ一歩一歩 なんだろ・・・? 35 名前:YKH ◆NBQwfAco [sage] 投稿日:02/05/01 22 01 ID ??? それでは個人的な感想など。 27 5thさん 一種独特の書き方ですよね。短いフレーズを淡々と繋げて行く。 ともすれば「独り言」になってしまいそうですが、これはイメージ を想起させられるものはありました。ただ、タイトルに照らし 合わせてみると、これは「独り言」と言わざるをえないのでは ないかなぁ。。。 読み手の想像力に訴える詩なのだとしても、不条理系の作品なの だとしても、どちらにしても「4月とは何だったのか?」という ことに対する説得力が希薄だと思いました。 ■▲▼ 4月とは何だったのか? 適当な出会いと 適当な別れ、 桜散る散る ドブのよな神田川沿いを 君と自転車と 紙ヒコーキを持って歩いた。 振り返れば新宿副都心 摩天楼から飛び降りる星の王子さまたち さようなら、ほうき星よ 適度な出会いと 適度な別れが あったっけ。 適度なキス、ココロかけたい 適度な欲望、 適度な無気力さ 掃き溜め神田川 桜散る散る 来年の4月まで 君とつきあっているだろうか。 28 名前:都立家政 ◆76fFko5o [sage] 投稿日:02/05/01 15 44 ID ??? 【コメント】 36 名前:YKH ◆NBQwfAco [sage] 投稿日:02/05/01 22 02 ID ??? 28 都立家政さん ポップでいい感じですね。ただ、練り込みが足りないかなぁ? とは思いました。即興とはいえ、推敲は基本的に必要ですよね。 5~6行目は「君と自転車」も「持って歩いた」んですか?? 目を離して見ると「適度」という言葉も少々うるさいように感 じました。4月である必然性も感じられなかった。 とはいえ、書きにくいタイトルですもんね。(汗) 次回は(次回があるならだけど)、今度は貴方の書きやすいタイ トルであることを願っています。 45 名前:都立家政 ◆76fFko5o [sage] 投稿日:02/05/02 10 32 ID ??? 36 「適度」の多様は冒頭の「適当」からの主人公の心情の変化を 表現しようと思ったものでした。 物理的に彼女を手に持っていたわけではないですけど 多分主人公は「持っていた」んだと思います。 確かに、練りこみ足りないですね、 自分は、物事を定義することについて疑問を持っているので 「何だったのか?」というお題から放れざるをえませんでした。 でもこのスレッドの趣向好きです。 色々遊びましょう! 49 名前:YKH ◆NBQwfAco [sage] 投稿日:02/05/02 22 41 ID ??? 45都立家政さん なるほど。問いかけの形にすれば書きやすいかな?と思ったん ですが、かえって書きにくい方もいらっしゃるのですね。 実際、今から考えればみんながタイトルにするのにしては少々 押し付けがましいタイトルだったかもしれません。(汗) ■▲▼ 4月とは何だったのか? 花壇で咲いている赤黒いチューリップが、血の連想をさせた。 帰り道だった。僕はつい、イメージを持ち帰ってしまう。 過ぎ去った4月とは、無為な日々だったのだろうか? 「何もなかった」といえば、嘘にはなる。 世界の何処かで誰かが死んだ。 結局、無縁の人で終わってしまった。 銃弾に倒れたのだろうか? ベッドの上でいわゆる平凡な死を死んだのだろうか? その人は? 関係ないことだ。 僕はその人を知らない。 関係があるのは、死は人生最大の事件だったのか? ということ。 その人にとって? そして 4月に死ぬというのは、 冬に死んでいたものたちが 足並みを揃えて生き返る あの4月という季節に ひとり死ぬ気持ちというのは、 どんなものだったの? ということ。 その人にとって? それとも、僕にとって? フライドポテトを噛った。 感動のないビーフ味。 布団を押し入れにしまおう。 もう5月だから。しまおう。 しばらく開けていなかった寝ボケまなこをこすろう。 僕には何もなかった4月から、飛び起きよう。 今年は生まれて初めての、海外旅行でもしてみようかな。 37 名前:YKH ◆NBQwfAco [] 投稿日:02/05/01 22 55 ID p1yclsIY 【コメント】 59 名前:Canopus ◆j1h.j3e. [] 投稿日:02/05/03 00 31 ID gH9XsBn1 O.K.。私の番ですね。 37 YKHさん キビしいですから覚悟して下さいね(笑)。実は私も、 「4月とは何だったのか?」というお題は詩にしにくいなあ、と思っていたん です。あなたの詩を読んで、その原因が解りました。題名が詩的じゃないんで す。そしてこれは、あなたの詩にもそっくりあてはまってしまうんです。生と 死、有為と無為、春という季節に感じたこと。テーマはいいんですが、表層だ けを書き連ねていて、もっと掘り下げられるのになあ、と残念に思います。 「僕には何もなかった4月から、飛び起きよう。」という表現は詩的でいいで すね。この一行から構想を練ってみては如何でしょう。 103 名前:YKH ◆NBQwfAco [] 投稿日:02/05/06 21 52 ID uZrNSL5z Canopus様、批評の引き継ぎ、ありがとうございました。 ついでに私の作品に対する厳し~い批評も(笑) 都立氏が「定義」というものをおそらくは「自由なものを固定 してしまい、かえって破壊してしまうもの」と定義づけて信用 していらっしゃらないように、僕は「詩的なもの」、「イメー ジ」といったものをあまり信用していないんですね。詩的であ ればあるほど、かえって詩からは遠ざかってしまうものだと 思っています。 今回の作品は確かに説明的すぎましたけど(汗 かくなる上は管野美穂の声で読んでみてください。表層的な文 章に可愛い深みが加わります(笑 的確な批評、ありがとうございました。 ■▲▼ 四月とは何だったのか? 闇の中に 白い桜が浮いていた 記憶の中で 曖昧に浮いていた その月は慌しくて すべてが始まるように慌しくて そう 意識することはなかったが すでに散ってしまって 土に還る途中の名残だけが 地面に敷かれているだけだが そこには確かに白い桜が咲いていたのだ 少し暑い夜 過ぎ去った四の月の残滓に あの 白い桜を想う 40 名前:ま。 ◆666.wrqU [sage] 投稿日:02/05/01 23 13 ID ??? 【コメント】 40 名前:ま。 ◆666.wrqU [sage] 投稿日:02/05/01 23 13 ID ??? はじめまして、 おもしろそうな企画ですね。 頑張って下さい。 41 名前:YKH ◆NBQwfAco [] 投稿日:02/05/01 23 34 ID tJYdZfWE 40 ま。さん 投稿ありがとうございます。 いいですね。強烈にイメージを喚起する力のある作品だと思います。 惜しいなぁ、と思ったのは2連目。途中から主語が「その月」から 「桜」にいつの間にか移っているらしいこと。でもこれでないと 3連目のインパクトが出ないし。うーん。。。 でも読み手を意識して書かれてますよね。「浮いていた」という 言葉の選び方、行の開け方等。 特に後半における、なんだかよくわからないけど鳥肌の立つような 冷気を伴った静かな盛り上がり。 このへんが「好きだな」と思わせてくれました。 実際、幽霊にでも会ったかのように、鳥肌立っちゃいましたよ。 74 名前:ま。 ◆666.wrqU [] 投稿日:02/05/03 12 26 ID 0tsa/x5r 41のYKHさま。 指摘して頂いて気がついたのですが、 たしかに主語が突然移ってて不自然ですね(゚д゚;)。 詩以前に、文章としておかしいなんて、「逝ってきます」だ自分。 批評、ありがとうございます。 ■▲▼ 4月とは何だったのか? 4月の最初の日から ずっと嘘をつき続けている 明かせない真実 俺の真実 君の両の手を握り バックに舞う桜の花びらを見つめながら告白した 「君が好きだ」 本当は桜の花びらが好きだ 綺麗だったのは桜の花びら 幼な馴染みは女ではない 人間は女ではない 女は人間ではない ゆえに君は 女でも 桜の花びらでもない ただの人間よ それなのに何で頷くんだよ 嘘つきの日だってわかってねぇのかよ まじかよ 真っ赤な笑顔が真剣だった 4月の最初の日から ずっと嘘をつき続けている そのうち嘘でなくなる自信もない 勘違いするな 俺の幼な馴染みは可愛い でも俺の彼女は君じゃない 44 名前:名前はいらない[] 投稿日:02/05/02 03 04 ID VvQ2rVDo 【コメント】 60 名前:Canopus ◆j1h.j3e. [] 投稿日:02/05/03 00 44 ID gH9XsBn1 44さん この詩は、最初の二行がとにかくいいんですね。エイプリルフール と、「俺」の本心。散っていく桜の花びら。「俺」の視線は、言葉をかけた 「君」にはない。幼馴染みは字面だけを読むと男性になるんだよね。それで正 しいのかな。 面白い内容ですが、最初の二行とその後の表現が乖離しているように思われま す。つまり、折角のいいセンテンスが浮いてしまっている。 あとは、嘘をつき続けていく過程、「君」との逢瀬なんかも入れてみてはどう でしょうか。 61 名前:ドン☆亀! ◆kKwXqDyU [] 投稿日:02/05/03 00 54 ID 3sIK56WE 60 ち。44は俺だ。 正直6連目はわかりにくすぎたよNE! どう読んでもらってもいいけど、もっと罵倒してお願いします。 真面目に書いたんで、批評されるんは嬉しいです。 63 名前:Canopus ◆j1h.j3e. [] 投稿日:02/05/03 01 40 ID gH9XsBn1 61 いや、罵倒はしないけどね…。付け加えるなら、最終の二連は今一つに 思います。最初の二行をもっと生かしてほしかったですね。 ■▲▼ 今年の4月 葉桜の4月 すでに終わってしまった春 風は冷たい 広がる空は狭い もっと前向きだった筈の春 明るい朝も いつもより遅くなった夕暮れも 踏みしめる花弁の切なさに霞んでいく 46 名前:青の羊[] 投稿日:02/05/02 20 42 ID r21MHAkH 【コメント】 62 名前:Canopus ◆j1h.j3e. [] 投稿日:02/05/03 00 59 ID gH9XsBn1 46 青の羊さん んで、タイトル変えちゃったのね(笑)。うん、力のある 人だと思います。この詩は、あなたにとっての春は終わった、という意味だと 思います。これから咲く花も、暖かくなっていく陽の光も、あげ雲雀の鳴く声 もあなたには関心がない。最後の一行がまさに切ないです。 でも、桜が散る頃には春が終わるとは、何だかすごい詩ですね。あなたに何が あったのか、春の終わりが何を意味するのか、詩の中では全く描写されていな いだけに気になる所です。 71 名前:青の羊[] 投稿日:02/05/03 11 11 ID BTIq0Ibf Canopus様 批評有難うございました。 自己完結型ポエマーの自分的にはすごく眼から鱗な分析でした。 次もまた参加したいと思います。 ■▲▼ 春 騒ぎ忘れて花見 瞼に落ちる花弁 陽だまりに横たわり 目を覚ます頃夕映え 見ていた夢の残像 まばたきの度柔らかく 包む物体は記憶 原子を持たない幻 そして全て心の中 育ちつづける春爛漫 47 名前:核之進[sage] 投稿日:02/05/02 21 08 ID ??? 【コメント】 49 名前:YKH ◆NBQwfAco [sage] 投稿日:02/05/02 22 41 ID ??? 今晩は。。。はぅっ!? 46-47 なんかタイトル変わってるしー!!(汗) 63 名前:Canopus ◆j1h.j3e. [] 投稿日:02/05/03 01 40 ID gH9XsBn1 47 核之進さん おお、綺麗な情景描写です。特に一、二連。「騒ぎ忘れ て」という表現は語調を整えるためなのでしょうが、ちょっと意味が通りにく かったですね。でも、瞼に花びらが掛るところなんか、いいですねえ。これは 昼の花見なのかな。一人で花を見ていたのかな。 四連目は、見ていた夢の描写だと思うんですが、硬い感じで、最終連につなが りにくいように思われます。もっと春を優しく抱きかかえるような表現がほし かったですね。 ■▲▼ 4月とは何だったのか 桜の頃 慌しく過ぎ行く新年度 また一つ恋も咲き また一つ恋も散り そしてひとつ夢が生まれ そしてひとつ夢を失くし 桜の頃に 騒ぎ疲れた頃に若葉の季節 やがて来る未来への本当の第一歩を踏み出す もう、時は少ない 48 名前:碧谷 ◆T5I/FREE [] 投稿日:02/05/02 21 25 ID s3rTxd9d 【コメント】 64 名前:Canopus ◆j1h.j3e. [] 投稿日:02/05/03 02 12 ID gH9XsBn1 48 碧谷さん 春は恋の季節、そして夢を語り合う季節。それにしても一、 二連目はちょっと慌ただしすぎるかも。あちこちで起きる恋と夢の出来事なの かな。あるいは出会いと別れを表現したのか。 三連目の「騒ぎ疲れた頃に若葉の季節」という表現、ハッとさせられますね。 初夏のイメージでいいのかな。最後の一行に作者の焦りと決意が伝わってきま す。みずみずしい感じでいいと思いました。ただ、これまでの文章と最後の二 行とのつながりが希薄かな。「本当の第一歩」にリアリティを持たせると、詩 に深みが出てくると思います。 77 名前:碧谷 ◆T5I/FREE [] 投稿日:02/05/03 20 23 ID qIhNEyyD 64 Canopus様 ご批評ありがとうございます。 うーん、こう、忙しい季節を表現しようとして慌てすぎちゃった感がたっぷり出ちゃいましたね… 評を見てやっと気づいたんですけど(←死んどけ) イメージ的には初夏への移り変わりです。 最後のへんのつながりは確かに浅いですね。 てかこうやって評されるとやっぱ自分のレベルが分かっていいなぁ…(==) ありがとうでした(><) うーん、いろいろ精進します。 ページ:1 2 3 ページ先頭へ トップページ
https://w.atwiki.jp/poem_toukou/pages/383.html
前へ ← 1 2 3 作品 ■▲▼ 意識のある庭 僕には世話をしてくれる 狭くて苦しい家に住む 女の人がいます 彼女は花を植えます ごく普通の花です パンジーやらペチュニアやら 買ってきては植えます 最近僕は 手入れされる事が ガーデニングと呼ばれるのを知ったので 何度も呟いてみたりします 植えるには掘らなくてはなりません 花と同じくらい普通の赤いスコップで 彼女は一生懸命穴を開けます 正直痛いので やめて欲しいですが 生憎僕には口が無いので 伝える以前の問題です 仕方なく僕は黙っています ついでに 草抜きも嫌です 人間で言うならきっと 髪の毛なるものを引っこ抜かれるみたいなもので 昔はそんな拷問もあったと聞きます 壮絶です ありもしない体がのた打ち回るようです 特に ストレス発散と名付けられた 勢いのある抜き方には 泣きそうです 実際僕は 叫ぶのですが あくまで例えで 声など無いです この時僕は 口が無くてよかった と思うのですが 抗議できない事に 苛立つ事もあります 彼女は そうやって痛めつけた僕を 自慢にしているらしいです 何故なら 必死で手入れしたからです 誰かに認めてもらいたいんです 僕は痛くても 彼女は何ともないし それに 花があります 少なくとも花は綺麗です お客が来ると 僕を見せに来ます 皆は 一応褒めていますが 僕は知っています 本当はぶっちゃけた話 どうでもいいんです 彼女にはガーデニングなど似合わないし 決して上手いとも言えませんので そんな人の目は ひどく冷たいです 冬に撒かれる水に似ています 僕は そういう目を向けられるのは 霜ふる夜に似た辛さを感じるのですが 頑張って手入れしている僕が こんな目を向けられていると知らず 見せびらかす彼女が すこし哀れなのと ざまあみろ という気持ちが生えるのを 楽しく思うのです それはまるで 人に飼い慣らされた従順な庭が 飽きられて荒廃していく様を見るようです 雑草に栄養を吸い尽くされて 打つ手も無く死んでいく庭を見るようです 僕はそんな楽しさを芽吹かせるのと同時に 密やかな憧れの花を咲かせるのです 474 名前:意識のある庭1[sage] 投稿日:04/07/09 18 51 ID AO0Y7CVX 475 名前:意識のある庭2[sage] 投稿日:04/07/09 18 52 ID AO0Y7CVX 【コメント】 501 名前:MUJINA ◆iXws.WGCLY [mistyage@nifty.ne.jp] 投稿日:04/07/11 12 35 ID iPyZ+ShX 477-478 意識のある庭 本当に庭がしゃべっている(これも一興)のかと思ったが、「それはまるで/人に飼い慣らされた 従順な庭が/飽きられて荒廃していく様を見るようです」とあるから、庭は作者=僕の比喩だとわかる。 それでは、彼女とは誰か。母親か。 ともかく、発想が奇抜でおもしろい。これに哀しみが加わってくるようだと、この詩も いよいよ本物だ。 504 名前:ななほし ◆lYiSp4aok. [] 投稿日:04/07/12 02 00 ID U0an9pYB 2点 474 :意識のある庭1 :04/07/09 18 51 ID AO0Y7CVX 先の読めるような書き出しに、さて、さて、……と読み進めた。 「人に飼い慣らされた従順な庭が」<ここでちょっとがくッ ときた。 最後は、詩人のやさしさがあいまいに話を終わらせてしまったようだ。庭は苦しみ 持ち主はあざけられ。……なのに時だけが過ぎていく。この詩チェーションの終り方ではなかった。 508 名前:山田 ◆jipx.wAXvs [] 投稿日:04/07/13 00 18 ID 3uVjBlWD 2点 474-475 意識のある庭 「庭」というテーマに一番沿っているのがこれだと思う。 庭が喋っているのか、比喩なのか、作者の解説キボン。 509 名前:Canopus ◆DYj1h.j3e. [ ] 投稿日:04/07/13 01 00 ID /3zyKun9 1点 474-475 発想がいいよね。最終部、能動的な庭が少し弱いかも。 521 名前:くみ。 ◆/DExt4SBtc [sage] 投稿日:04/07/14 06 59 ID caMvWz1X うわぁ…まさかチャンプになっているとは…。 皆様有難うございます。m(_ _)m 508 私としては、庭が喋っているつもりです。 では次のお題は「最後」でお願いします。 【得点】 6点 MUJINA ◆iXws.WGCLY:1点 ななほし ◆lYiSp4aok.:2点 山田 ◆jipx.wAXvs:2点 Canopus ◆DYj1h.j3e.:1点 ■▲▼ 天体観測 空白とは言い難い面の上になるべく空白を頭に浮かべながら 崩れかけの3分の1拍子とそれを無視する右手が耳糞を丁寧にほじくり返して 空に投げつけたら神さまのおでこに反射して降ってきて ノストラダムスの予言のことを説明して耳糞を再び追い返すと 空に散りばめる方向で神さまが和解を示したので僕の家の庭は とてもとても素敵なプラネタリウムになったので 今夜僕はそのプラネタリウムで君を見つけようと思うだなんて臭いセリフを洗い流すために パジャマを脱ぎ捨てて風呂場の蛇口を左向きに捻ったら愛が生まれた。 今夜僕は星を見ようと思います。 476 名前:天体観測[sage] 投稿日:04/07/09 23 12 ID hwBE+D2F 【コメント】 501 名前:MUJINA ◆iXws.WGCLY [mistyage@nifty.ne.jp] 投稿日:04/07/11 12 35 ID iPyZ+ShX 476 天体観測 シュールレアリスム、なんだろう。全体が2行で構成されている。一見、独りよがりの ようで、ワケのわからなさがあるが、作者はきちんと計算している。最初の長~い一文は 最後の短い一文、キメ台詞を引き出すための序詞、枕詞と考えたほうがよいのかもしれない。 耳糞が星になるあたりも、詩になるかそうでないものになるかのキワドイところを冒険し ている。このへんをみるにつけ、作者は相当の確信犯、と読んだ。 502 名前:MUJINA ◆iXws.WGCLY [mistyage@nifty.ne.jp] 投稿日:04/07/11 17 34 ID Na5M97Xu 476 天体観測 の寸評の訂正。 「全体が長い2行で構成されている」は「全体が長い二文で構成されている」の誤りです。 【得点】 1点 MUJINA ◆iXws.WGCLY:1点 ■▲▼ 不完全に気づいた時 ヌーディストビーチ 僕には恥ずかしいから せめて壁の中で裸になる 開放感満喫 その後に眠るのは大好きな 香る花の匂いの中で 此処でなら いつまでも眠っていられそう 僕だけの庭で安らいだ 目を覚ますと 空行く鳥と目が合った 僕は完全に無防備で横たわる 何を思うかも知れない鳥にさえ羞恥を 感じる事が嫌だったけど 此処は僕だけの庭 壁に囲まれ守られる 何故裸であることに羞恥を抱かなければならない? もっとリラックスしなくちゃ 477 名前:不完全に気づいた時[sage] 投稿日:04/07/10 01 52 ID EKuEr4nC ■▲▼ 憧憬 浅くて幅広の石段が ほんの少し山にそって曲がりながら、寺へと続く。 色濃い木々に両側を囲まれ、参道が暗い。 その階段を20数段ほど上がった果てに、黒い質素な山門があり、 まるで額縁のように矩形に中の光景を切り出していた。 両側へ開かれた扉の向こう、 参道と異なり、広く敷地を拓いた寺内には陽が当たり、 白砂を敷き詰めた石庭が手前に置かれ、下からでは山門の額縁で区切られて、 他の構築物を見ることが叶わない。 暗い道を昇り、昇りて、彼岸の庭を垣間見る。 478 名前:憧憬[sage] 投稿日:04/07/10 04 51 ID d87vjyMw 【コメント】 501 名前:MUJINA ◆iXws.WGCLY [mistyage@nifty.ne.jp] 投稿日:04/07/11 12 35 ID iPyZ+ShX 478 憧憬 この詩は実景とみてもよいし、作者の心象風景とみてもよい。暗い道を昇って陽が当たった寺、 彼岸の庭にたどりつく展開は、むしろプラトン以来の西洋の天国を思わせる。 509 名前:Canopus ◆DYj1h.j3e. [ ] 投稿日:04/07/13 01 00 ID /3zyKun9 1点 478 うん、シブい。実はよくある風景だったかもしれないね。 【得点】 1点 Canopus ◆DYj1h.j3e.:1点 ■▲▼ Sweet time まだら模様の光の中 眠ったふりで深呼吸 初夏の匂いを含んだ風が 浅い眠りを誘ってくる 水の香りに導かれ 木々と戯れる君を見つけた 声をかけずに待ってみよう たまには気づいて欲しいから ちょっぴり不機嫌顔をして 両手をあげて大きく背伸び 振り向いた君は微笑っている 視線をそらし また背伸び 悪戯好きのこどものように 意地悪っぽく微笑う君 どうやら全部見抜かれている まったく君にはかなわない 479 名前:Sweet time[sage] 投稿日:04/07/10 12 44 ID 4hNkYI1f ■▲▼ つばさ 庭にいるから鶏と ニワトリは呼ばれる 人がいるのはいいなぁ 小さな庭で我がもの顔でえばってる ニワトリを無視してる犬もいる のそのそ歩く猫もいる 飛び出せよ その庭から 庭にいるからニワトリ 道にいるのはミチトリ 心充ちとるならシアワセ 寒~いのも すべ~るのも 真実は 高~い 遠~い 所にあるのさ いっしょに飛ぼうニワトリ 翼なんかじゃあない空想の飛翔 いっしょに飛ぼうミチトリ やっぱりこの人危ない人だ いっしょに飛ぼうニワトリ 翼なんかじゃあない明日への飛翔 いっしょに飛ぼうミチトリ 英雄は 腕自慢 力自慢 何よりも勇気がある やさしさに涙する小さな庭 目が眩む広さの景観も 遠い 青い 青天井 みんな空の下 いっしょに飛ぼうニワトリ 気持ちだけまず 飛び出せよ その庭から 480 名前:つばさ 1[] 投稿日:04/07/10 21 30 ID PtiSXFDO 481 名前:つばさ 2[] 投稿日:04/07/10 21 31 ID PtiSXFDO ■▲▼ 幻想庭園 昨日と今日の 境界線で うろうろして うとうとして 月光の中で 見たものは 黄金虫でした あの緑色に輝く翅を 震わせて 月へと向かって 飛んでゆく 黄金虫でした 482 名前:幻想庭園[sage] 投稿日:04/07/10 22 25 ID PycFRa8H 【コメント】 508 名前:山田 ◆jipx.wAXvs [] 投稿日:04/07/13 00 18 ID 3uVjBlWD 点なしで次点 482 幻想庭園 切り取った風景はよいと思うけど、風景だけなので 作者の主張が入ると、面白くなるかな。 509 名前:Canopus ◆DYj1h.j3e. [ ] 投稿日:04/07/13 01 00 ID /3zyKun9 2点 482 この詩からエルンストの描く森を連想するのはぼくくらいなのかもし れないけど…。ツボにはいってしまったのは確か。 510 名前:わに ◆Wani6uvhK. [sage] 投稿日:04/07/13 15 30 ID 7lqaOLuD 482 2点 雰囲気が良い。 色が目に浮かぶような庭ですね 427 名前:虚構の真実 [sage] 投稿日:04/07/14(水) 22 01 ID 03E5LmJS くみ。 ◆/DExt4SBtcさん、 グリーンブック ◆yCYysoyX.Aさん、 チャンプおめでとうございます。 【幻想庭園】( 482)を投稿した者(初参戦)です。 Canopus ◆DYj1h.j3e.さん、 わに ◆Wani6uvhK.さん、 山田 ◆jipx.wAXvsさん、 評価して頂き、ありがとうございます。 詩の方ですが、 文中には、「庭」,「草」等の文字を使わないようにして、 最低限の言葉で表現しました(「庭」を含むタイトルに依存)。 ※主張を入れると、『詩を読んでいるという現実』に 引き戻されてしまうので、主張は省いてあります。 今、ポエム大会2の方で、遊ばせてもらっております。 機会があったら、また投稿させて頂きますね。 関係者の皆様、ありがとうございました。 【得点】 4点 Canopus ◆DYj1h.j3e.:2点 わに ◆Wani6uvhK.:2点 ■▲▼ 苗木 巣作りに翻弄する蜂と戯れる7月の風 雲はなく目眩を起こしそうなほど空は高い 狭い庭にも木はいまだまばらで 赤茶けた土壌に大輪もない なんて見事に殺風景 16の時に植えた木はとっくの昔に枯れ果て 片隅で恥かしそうに俯いている 青々と垣根を越えて広がる枝を夢見たあの木は 22の時に植えて20年何も変わらず 蕾を固く今にも折れそうで 一本くらい育てばいいと 両親と恋人と親友と時にはひとりで 植えた木々は―― 今また一人で木を植える 顧みることのなかった庭は荒れ果てて 満足に 思うが侭に 屹立させることは叶わないかもしれないが それでも今度こそ 水をやり虫を取り観てやろう 台所の窓から妻が昼食に呼ぶ 「私もまた、パートをすればいいですし」 手を洗う横で妻が言う 28の時 妻と一緒に植えた木の横で 小さな苗木は 遮るものなく存分に日を浴び どことなく頼りなくも誇らしげに 揺れている 483 名前:苗木 1/2[sage] 投稿日:04/07/10 22 53 ID HroEUExK 484 名前:苗木 2/2[sage] 投稿日:04/07/10 22 53 ID HroEUExK 【コメント】 502 名前:MUJINA ◆iXws.WGCLY [mistyage@nifty.ne.jp] 投稿日:04/07/11 17 34 ID Na5M97Xu 483-484 苗木 庭に植える苗木とは、希望の謂いである。これは言わずもがな。第5連の妻の台詞の カットインがいい。初心者は思ったことの一から十をすべて書こうとするけれど、 この詩は違う。さりげなく部分を提示して賢い読者に全体を想像させる手法をとっている。 この作者、かなり詩を書き慣れていますな。庭とは、人間の理想と現実。ひとは希望を 持たなければ生きてはいけない。詩を書くということもまた、一本の苗木を植えること なのだろう。 【得点】 2点 MUJINA ◆iXws.WGCLY:2点 ■▲▼ 小さな庭の情事と朝焼け 海に浮かぶ一艘から放り出されるM 今は戦後最大級に揺れる時代 二人の男が人型の包みを持って 一人の女の大層な庭にやって来た 埋めるのかな 埋めるのでしょうね フレンチドールが井戸端会議だ それは野良犬が惹かれるパスポートである ビザ無しかな ビザ無しでしょうね フレンチドールはもはや困惑気味だ そうこうしているうちに 一仕事を終えた二人の男はライターを取出し 黙々と煙草の木の葉に火をつけたはいいが 真っ赤に濡れたナメクジが袖口から這い出し 男の指先をベロンベロンと舐め回した おかげで そりゃもう住民たちは絡み付くような熱に悶えるしかなかった やがて炎は一人の女の体にも伝わり 昨夜初物を経験した彼女ならではのアイデアで 果汁100%ならではの勢いで ちょうどその時 Mが海の底を叩いた! 二人の男は命の字が崩れたようにその場に倒れこみ フレンチドールはすかさず受話器を取った 「大変です、手抜き工事です!」 そう、二人の男は皮肉なことに手抜き工事だったのだ いたいけな少女が手の平で書き損じのラブレターを握り潰すかのように亀裂が走り 付近のハムスターは機を待ったのか、各々の弔い合戦を始めた 朝帰りのタクシーのメーターは誰も知らないところで1メーター増え また遠くでは若いOLの腰の動きが激しくなった 土の中のそれはジャック顔負けの勢いでムクムクと隆起し もう間もなく陽が昇り始める空を受けて 一人の女はいったん不思議そうな顔をしてから その後、ゆっくりと微笑した 485 名前:小さな庭の情事と朝焼け 1[sage] 投稿日:04/07/10 23 05 ID oYVLGcZv 486 名前:小さな庭の情事と朝焼け 2[sage] 投稿日:04/07/10 23 12 ID oYVLGcZv 487 名前:小さな庭の情事と朝焼け 3[sage] 投稿日:04/07/10 23 20 ID oYVLGcZv 【コメント】 502 名前:MUJINA ◆iXws.WGCLY [mistyage@nifty.ne.jp] 投稿日:04/07/11 17 34 ID Na5M97Xu 485 小さな庭の情事と朝焼け 前編わからない。不思議な雰囲気をたたえた詩。タイトルの情事から牽強付会してみれば、 すべて性的なイメージがまとわりつく。「庭」「埋める」「火」「ナメクジ「熱」 「初物」「果汁100%」「工事」「ムクムクと隆起」など。それの極めつけが、 「Mが海の底を叩いた」。のぼりつめるだけでなく、底へ沈降するエクスタシーも あるのだろう。この手の詩は意味を追いかけるより、イメージをどれだけ楽しめるか、 というのが本来の味わい方なのかもしれない。 【得点】 1点 MUJINA ◆iXws.WGCLY:1点 ■▲▼ Sky Fruits 背景は大きな太陽のおかげで 水色ひとつ 昼下がりの蒸れた暑さで けだるくなった公園に立ち並ぶ 珍しくも無い ありふれた木々 ふうふる やわい風が吹き通り 疎らに揺れる色鮮やかな枝葉たち 茶色や緑色の彼らに全方位を取り囲まれ 産声あげる その隙間 空へと直結した 空気が走るトンネル 透明に貫く光線 そこでは 常に形状を変化させながら 大小数え切れない『空』が実っている ● 僕は見た 果実を育むことの無い木々でほほえむ 晴れ渡る 瑞々しい空の欠片を 名付けるならば スカイフルーツ 空と空が隣り合うけど空々しく無い みな親しげな笑顔のスカイフルーツ サワサワサワ とおしゃべりする葉っぱたちと違い 肉声を発さず 空(ソラ)だけど空(カラ)じゃ無くて 実のある心と心で 静寂を保ち会話してるのかな 今 僕が魅了されたせいか 吊り人形となって操られて 頭 両手両足が一本の木の根元に近づく 目の届く範囲で スカイフルーツが最も鈴なりの木だ それはきっと 至近距離で 手に取るように まじまじと観察したくなった というよりも 木によじ登り 本当に一つ 手に取って 頭上へ掲げ 力強く スカイフルーツを握りつぶし 頭髪から土踏まずまで その果汁のシャワーを浴びたくなったから 頬を湿らすであろう果汁も舐め ガラガラ痛む喉も癒したい しかしどれもこれも この暑さが原因で そうでもなければ こんなことを僕は 考えずに済んだ はず ● 木陰に入った 根元から見上げても スカイフルーツは遠い宝石 幹から伸びる小枝も 手近に皆無 樹皮に爪を喰い込ませても 上へ上へと登るきっかけは作れず 汗を吸い続けるTシャツの重みで 乾いた地面は沼地のように陥没し バランスを崩し 果汁の代わりに 僕の頬へ砂粒が 流れ込んできた ● 顔を地面から離し 汚れも構わず直立すると 周囲が異様にうるさく感じ 顎を上げれば 大きな太陽 あいつだ あいつのせいだ 苛立つ僕は左手の指五本をめいっぱい広げて やかましいその丸みを覆い隠そうと 綺麗な水色の上へ載せてみた とき あることに気づいた 僕の指と指の隙間 発芽したばかりの 空の果実 底辺を持たない 縦長の三角形で まだ開放されたままの スカイフルーツとは呼べ無い 未熟なものが四つ 並んでる 空の中 左右に何度 手を振っても 地上へ逃亡せず 僕の指の隙間に留まってる 可愛らしいその笑顔 ● 果樹園経営者の気分になって おしべとめしべを受粉させるように 親指と人差し指の先端を 期待を込めて繋ぎ合わせると 円とも四角ともいえる 不恰好なスカイフルーツが一つ 空で 僕の指間で 成熟を迎えた 思いがけず スカイフルーツを手に入れた僕は 当初の計画通り 水分を求めて 果汁のシャワーを浴びるため 握りつぶそうと 手のひらに力を 込めようとした けれども なぜか 力は一向に入らず 挙手したまま 銅像みたく凝固してしまった 唇は開いたまま動作せず 息はできるが 助けが呼べ無い ◎ ああ 僕は この公園で佇む木に なってしまったのか あるのか 無いのか わから無い ような スカイフルーツを 人間の身体に寄生させたため 自分は一本の木として 生まれ変わったのか 自分の姓は 『木』から始まる 珍しくも無い アレだ より相応しい容姿に 落ち着いたのか 動物模様のバックを提げた 幼稚園児らしき子ども達が 僕に話しかけず 前方を横切った 僕の姿は 見えている? 彼らの目には 自然の一部として 映っている? 中学生くらいの女の子が 飼い犬に引っ張られて こちらへ向かって来る お尻をもぞもぞせたあの犬 まさか 僕という木へ 小便をしかける気じゃ? 「こらっルーシー」 リードはぴんと張られ 首輪が抜けそうなほど 躍起になって犬は前進する 女の子の抑止は無視 「そっちには、木があるだけでしょ」 隣の小部屋での野蛮な遊びが 厚い壁から不覚にも漏洩したようだった 音量は微々たるものだった しかしそのフレーズは 僕の血液中へ不法侵入し 体内を何度も駆け巡った ・・・そっちには、木があるだけでしょ・・・ ・・・そっちには、木があるだけでしょ・・・ ・・・そっちには、木があるだけでしょ・・・ ・・・ ・・ ・ 赤の他人により 遂に証明されてしまった 本物の木なのだ 僕という奴は あはは! (風を切っている) (走っている ようだ) (それぐらい わかる) (どこへ行くのか) (それだって 知っている) (さあ ひねるんだ) (おもいっきり) ◎ ばしゃばしゃばしゃー 顔面を叩く水流の冷たさで我に返った スカイフルーツが破裂したんじゃ無い 水源は公園の一角にある上向いた蛇口 一分間ほどスピード全開で浴び続けた 止水して辺りを見渡すと さっき自分のいた場所――木陰で 犬が伏せして 隣に女の子がいた 彼女は僕と目が会うと軽く会釈をし 犬を連れ立って公園の出口へ歩いていった ● 相変わらず今日は暑くて困る スカイフルーツを握りつぶせば 水分補給は常時可能だった しかし僕はそうしなかった できなかったんじゃない しなかったんだ 僕はこの空想の果実を手にしたまま生きる つぶそうと思えば つぶせるものを 一生一度もつぶさずに育ててみたい 一時の欲求で手放したくは無い 腕を垂れ下げたままの姿勢で 親指を人差し指の先端を繋いだ 勢いよく青空の中へ放り投げる 一つのスカイフルーツが実る 思い通りの展開に満足すると 僕は蒸れたズボンのポケットへ そっと それを仕舞いこんだ ふうふる 風が吹いていることを すっかり忘れていた どうでもいいな ペッ 唾を吐き捨てた 僕の立ち去った数秒後 その跡で花が咲くことは無かった 数年後咲くことは あるのかもしれない 488 名前:Sky Fruits (1/10)[sage] 投稿日:04/07/10 23 30 ID bLfsl8kg 489 名前:Sky Fruits (2/10)[sage] 投稿日:04/07/10 23 31 ID bLfsl8kg 490 名前:Sky Fruits (3/10)[sage] 投稿日:04/07/10 23 32 ID bLfsl8kg 491 名前:Sky Fruits (4/10)[sage] 投稿日:04/07/10 23 32 ID bLfsl8kg 492 名前:Sky Fruits (5/10)[sage] 投稿日:04/07/10 23 33 ID bLfsl8kg 493 名前:Sky Fruits (6/10)[sage] 投稿日:04/07/10 23 34 ID bLfsl8kg 494 名前:Sky Fruits (7/10)[sage] 投稿日:04/07/10 23 34 ID bLfsl8kg 495 名前:Sky Fruits (8/10)[sage] 投稿日:04/07/10 23 35 ID bLfsl8kg 496 名前:Sky Fruits (9/10)[sage] 投稿日:04/07/10 23 36 ID bLfsl8kg 497 名前:Sky Fruits (10/10)[sage] 投稿日:04/07/10 23 36 ID bLfsl8kg 【コメント】 502 名前:MUJINA ◆iXws.WGCLY [mistyage@nifty.ne.jp] 投稿日:04/07/11 17 34 ID Na5M97Xu 488-497 Sky fruits 大長編力作。木の枝間に見える空間を果実に見立て、これをスカイフルーツと命名した ところにオリジナリティーを感じる。そして自分の指でつくるスカイフルーツ。ここまでは よい。ただ、その果実が熱さを癒す水分、果汁を求める心性にだけ直結している、というのは どうか。もちろん、その後、自分が木になる展開につながるのだけれど、そこのあたりが やや強引な気もしないではない。やはり、もう少し短く圧縮・整理したほうがよかったのでは。 着想がいいのだから、その切れ味を生かすには、詩は短ければ短いほどよい、というのは個人的な 意見。 504 名前:ななほし ◆lYiSp4aok. [] 投稿日:04/07/12 02 00 ID U0an9pYB 3点 488 :Sky Fruits (1/10) :04/07/10 23 30 ID bLfsl8kg 長くて読みにくいけど、庭にいる植物の気持ちなんてこんなもんでしょ? 508 名前:山田 ◆jipx.wAXvs [] 投稿日:04/07/13 00 18 ID 3uVjBlWD 1点 488-497 Sky Fruits 人間が木になる夢をみた、というのは誤解釈? 発想は面白いけど、長さがやはり気になります。 同じ事を言うなら短いほうがいい、と思いますね。 509 名前:Canopus ◆DYj1h.j3e. [ ] 投稿日:04/07/13 01 00 ID /3zyKun9 1点 488-497 内容のわりに長すぎると思うんだけど、構成の妙があるよね。 ちょっとしたスパイスのような表現も、いい感じ。 420 名前:グリーンブック ◆yCYysoyX.A [sage] 投稿日:04/07/14(水) 02 28 ID wIN5R8ID (本スレの方、一人で進行させちゃいました。流れが読めなくてスミマセン。ご了承ください) 「Sky Fruits」を書いた者です。同率チャンプ嬉しいです! 評価してくださった皆様、どうもありがとうございました♪ 審査員の皆様、大変お疲れ様です♪ 今回は久しぶりの投稿で、力み過ぎて、長々となってしまいました。。 失敗した!と思ったのは、個人的にラストの締めです。ストレートに書きすぎて、 全体のイメージを壊していますよね。。。うーん、まだまだ修行が足りないようです。 皆様の感想・寸評を熟読し、次の詩作に生かしていきたいと思います。 未熟者の俺ですが、次回は審査員として参加致します。 審査員経験はあるのですが、再度宣言しておきます。 皆様、よろしくお願いします☆ 【得点】 6点 MUJINA ◆iXws.WGCLY:1点 ななほし ◆lYiSp4aok.:3点 山田 ◆jipx.wAXvs:1点 Canopus ◆DYj1h.j3e.:1点 前へ ← 1 2 3 ページ先頭へ トップページ